6才&0才9ヶ月の国立科学博物館・特別展と常設展-空いてる平日を狙うが吉
このnoteは、2才児を連れてミュージアムに行ったらどうなったかの記録からスタートしたものである。同じ館に通う成長記録が面白いので、もう2才どころか6才だけれど、国立科学博物館の3回目の様子をここに記す。あと、預け先がないのでついてきてもらった0才9ヶ月の様子もおまけに少し。
※記事中の一人称は母、子はそれぞれ、6才・0才と表記します
特別展も、日を選べば幼い子連れでもいける
時は2023年夏(書くのが遅くてごめんなさい)。科博で開催されていた特別展「海-生命のみなもと」が今回の主目的。6才は、母の影響や偶然見たNHKスペシャルの影響で海や深海が好き(でも、電車と働く車の方がもっと好き)。海の特別展があると知り、行こう!と盛り上がる。
でも6才と言えど、土日や夏休み期間の混雑時に連れて行くのは大変(小さいから展示が見えない、混雑の不満を撒き散らさないか不安、などなど)なので、空いているタイミングを狙って、0才も連れて3人で行くことを決める。
2023年7月15日~10月9日までの会期中、それに見合うのは関東近郊の小学生の夏休み開始前、数日間の平日と判断。6才の通う幼稚園が夏休みになってすぐに出かけたのだった。
結果、特別展内は空いていて、6才は自分のペースで見たいものを見たいだけ見ることができた。ベビーカーは特別展会場外に用意された場所に置くように指示があり、0才は抱っこ紐の中に入れて観覧。元々割とおとなしい性格であることと、昼寝のタイミングに合わせたことで、特別展観覧中、母はほとんど1才のケアをすることなく、6才の相手に専念することができた。
母は母で、時々やってくる「ああ!!」と心沸き立つものとの出逢いを楽しんだ。1人の時はそっと心の中で盛り上がるだけのそれを、6才に話せることは新たな楽しみだった。ふーん、と言いながらも「これはそんなにすごいのか」と理解してくれたのではないか。まぁ理解してないとしても、博物館で楽しむ人の存在は知れたはずだ。
この特別展、内容は比較的ライトなものだったので、6才は知っていることが多く出てきて終始楽しそうだった。「知っていることが書いてあるのが楽しい」なんて大人の感覚では不思議な気もするが、知らない町で待ち合わせた友達に会うような安心感なのかもしれない。勉強も、大体知ってる内容の中に知らないことが混ざっているぐらいの方がやる気が出るし理解も深まってよい、と聞いたことがある。
特別展の終わりには、「海へのメッセージ」として、”考えたこと、誰かに伝えたいこと、自分になにができるのか?などを、メッセージやイラストでお聞かせください”という紙があり、6才もせっせと書いていた。
「ごみをへらそう」。たしかにそうなんだけどね、と、こういうものがあるたびに母は考え込んでしまう。
本人は、正義感強めなのでおそらく本気で、ごみをへらそうと考えたのだろうが、「ごみをへらす」が何をどうすることで、それがどのように海につながるのかを理解してはいない。まだ6才だからそれでいいのか?
ところで、この紙には”私たちにできることから始めよう"、と書いてある。なぜ「私」ではなく「私たち」なのだろう。私以外の誰を含もうとしているのだろう。また、これを海へのメッセージと呼ぶのはどうなんだろう。少なくとも「ごみをへらそう」は、海ではなく人間に宛てたメッセージのはずだ。
6才は、展示を見て感じた「ごみをへらそう」という気持ちをここに書くことで満足してしまってはいないか。製作者側は、見るだけじゃなく書くというアクションをしてもらっただけで満足してはいないか。子どもの筆跡で書かれた「ごみをへらそう」を見た大人(スクリーンで過去のメッセージのいくつかが映し出されていた)は、どうだろう。自分を含めた"私たち"がやらなければ、と思うのか。展示パネルを見ただけより強い効果が起こせているのだろうか。
せめてもう少し違う問いを立てられないだろうか?と考えてみることにする。
夏のごはんは室内を強くおすすめします
気が付けば、特別展入場から1時間半が経っていた。0才も目覚めたし、天気がいいから日本館地下1階カフェの屋外スペースでお昼を食べよう、日陰になっていてちょうどいい!…と思ったら。
いざ食べようという時に、蚊(複数)に発見されてしまった。蚊に刺されやすい体質の我が家。急いで荷物をまとめて、ラウンジ内に戻ったのであった。これも、空いている平日を選んで正解。空席があったのですぐに室内で仕切り直すことができた。
4年越しの理解
お昼を食べたら帰ろうかな、ぐらいに思っていたが、6才は常設展も見るのだと張り切っていた。そして言葉通り、かなりしっかりと常設展も楽しんだ。
地球館に戻って、1階地球史ナビゲーターの動画をあれこれ言いながら全て見る。動画は、0才もじっと見ていられるので安心。その後、様々な生き物の標本が集まる系統広場へ。6才は、4年前にはじめて来た時も見入っていた、床の光を気にする。
2才当時はわからなかったこの光の意味を、6才は理解するのではないかと思い、母は「この光を辿るとどこかに行けるよ」と言ってみた。
6才は「じゃあ辿ると色が変わるゲームをしよう!」とわかってんだかわかってないんだかな提案をして、光を辿りまくる。そのうちに、「文字が書いてある!」と気がついた。「種子をつくる。種子は、種のことだね」と読んでやると、6才は、その光の先に進んで展示された標本を見ている。「しゅしをつくると、こういうのになる!」…どうやら、ちょっとわかったらしい!
そうして遊んでいると、床に人の足型を発見。足跡に合わせて並ぶキープディスタンスが身についているのもあって、6才はそこにちゃんと立つのであった。
その場に立ってみたものの、「なんだ?」と言っているので、母は「前を見て」と教えてみることにした。
「にんげんだ!にんげんが展示になってる!いろんな生物といっしょだよ!」
気が付いたらしい。モニターで映し出された自分の姿を見て、そう言っていた。
その後も、タッチパネルで生物を選ぶと床の光で場所を教えてくれる仕組みを発見して、光を辿ってその生物に会いに行く遊びを繰り返すなど、しばらく系統広場で遊んでいた。
まだまだ遊ぶが疲れで気がそぞろ
2階では乗り物や宇宙系の展示、3階コンパス横の大型動物剥製が並ぶエリアを堪能。
6才はまだタッチパネルが大好き。触れば何かがあるということがわかりやすいのだろう。触ると急に離れたスピーカーから音が出たことに驚いて去ろうとしたりもしたが、見る場所を教えてやるとしっかり見ていた。
3階では、「フクロウが5匹いるから探す!」と言い出す。
フクロウの剥製のことではなく、解説のフクロウさんのことだった。探すだけで読まないという”子どもあるある行動”をしていたので、読むように促した。
この時点でもう15時。もっと見たい気持ちに身体がついていかなくなっていたので、今日はここまで。荒れ出す前におやつで釣って帰ることにした。
もし科博が家からすぐの場所にあったなら、毎日通うのになぁ!そんな感触を得た今回だった。
まだそんなに楽しくないらしい0才9ヶ月
ついてきてもらった0才は、元々おとなしい性格なのもあり、大きくぐずることもなく抱っこ紐やベビーカーで過ごしていた。かと言って、すごく楽しんでいたような様子もなかった。
このnoteの発端は「2才児連れてミュージアム活動」なのだけれど、0才9ヶ月のミュージアム・国立科学博物館は反応がいまいちだったと言わざるを得ない。もちろん個人差もあるだろうし、誰を主として行動するかでも、違うのかもしれない。今回は6才メインで見ていたから、見逃した0才の盛り上がりポイントもあったかもしれない。
一方で、2才児はミュージアムを楽しめていた確かな実感がある。この0才がいつからどのようにミュージアムを楽しみはじめるのか、気になってきた。まだまだ記録は続く。