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スーパー歌舞伎Ⅱ

今、猿之助さんが作るスーパー歌舞伎Ⅱが無性に観たくてたまりません。

歌舞伎座の「新・三国志」を観てからそんな気持ちが溢れてきます。私に新たな夢ができました。

今回、スーパー歌舞伎が好きだなぁと改めて思いました。上演中の「新・三国志」は元はスーパー歌舞伎であっても、冷静に考えればやはり違います。猿之助さんが位置付けをした通り「三代猿之助四十八撰」の内の一つなのだと実感しています。

先代の全盛の頃を知らず、猿之助さんが創造したスーパー歌舞伎Ⅱ(セカンド)を観てきた私は’新しい’とは違う印象でした。当時、三代目がやりたいことに時代が追いついていなかった。それを叶え四代目が創造してきたのがセカンドです。

スーパー歌舞伎の進化系がセカンド。公演毎に新しい事を取り入れてきています。第1作目の「空ヲ刻ム者」では脚本が前川知大さんでした。出演に佐々木蔵之介さん福士誠治さん浅野和之さん。スーパー歌舞伎で初めて現代劇の俳優さんを参加させてセカンドが出発しました。

「空ヲ刻ム者」筋書

筋書にもこんな感じ。
改めて読み返しています。

「空ヲ刻ム者」筋書

2作目は「ワンピース」。これは観ていなくてもご存知の方も多いはず。歌舞伎にはなくてはならない音楽を「ゆず」が担当し、主題歌「TETOTE」のイントロが流れてくるだけで今でもスタンディングしそうになるほど、楽しさがクセになる作品でした。宙乗りでお客がスタンディングで一緒に歌うという奇跡。まさか歌舞伎公演中にスタンディングする日がくるとは(笑)

最新の技術を使用しながら、歌舞伎の手法や工夫、澤瀉屋と言えばのケレン。アクション俳優さん方のエキサイティングなアクションシーンなど。

同じワンピースでも劇場ごとに演出を変化させたりするのも面白かった。若手の右近さんとWルフィなど、ダブルキャストを取り入れたのもこの作品の特徴です。

そして3作目の「新版オグリ」は先代のスーパー歌舞伎「オグリ・小栗判官」を新版として現代に蘇らせました。当時、三代目がやりたくてもできなかった演出も叶え、さらに隼人さんとのダブルキャストも。荒馬の鬼鹿毛がメタリックだったり。。ラストはお客も役者さんと一緒に歓喜の舞(笑)

ちなみに、再演も含め、セカンド皆勤賞の現代俳優さんが浅野和之さんです。だから歌舞伎座で拝見しても違和感がないのです。歌舞伎役者さんと現代俳優さんの違いの一つは’音楽’だと聞きました。歌舞伎役者は音で動ける。浅野さんはもうその域かと(笑)


現在上演中の「新・三国志」は、スーパー歌舞伎としての最新版ではないから、これが最新版のセカンドだったらどうなるのだろうと妄想が頭を巡る。

延期になった「スーパー歌舞伎Ⅱヤマトタケル」考えないようにしていたけど、今とっても観たい。もちろん、時代物や世話物、舞踊。。どの猿之助さんも好きだけど、やはりお家芸は格別です。澤瀉屋と言えば、四の切、黒塚、スーパー歌舞伎。猿之助さんにしかできないものを観るのはワクワクします。最新の技術を使って歌舞伎をどう演出していくか観てみたい。

疫病が収束に向かい、光が見えるようになったら。。
夢が叶いますように。


aya

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