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FF16ロアの日本語版・英語版の比較①(登場人物)

限界トルガルです。ここ最近Twitterも割と低浮上ですが、FF16のハルポクラテスのロアに関して、日本語と英語、そして英語の翻訳と、ひたすら書き起こしていました。

終わりがいつになるかは見えませんが、ハルポクラテスのロアの大項目である「登場人物」「地理と情勢」「世界と事象」「召喚獣と魔物」にそれぞれ分けて、英語版のロアを翻訳することで自分なりに気付いたことなんかを書いていこうと思います。

そもそもTwitterでも「日本語と英語のロア内容がちょっと違いそう」というツイートは見かけていましたが、自分としては英語が出来ないので、どちらにしてもわからないよな…と思っていたんですが、「ストラス」の呪文 "オミア ラステラン トゥ イサゲリス" の意味を調べていく過程で、英語版にはその意味が書いてあることを知り「これはまだ何か知らない秘密が隠されているかも」とテンション上がりまくってしまって今に至ります。


この記事は英語版と日本語版が違いに文句を言おうとかそういう意図ではなく、むしろ「調査と考察の余地を残しておいてくれてありがとう!!こういうの大好物ですペロペロ」みたいな考えを持ってしまう痛い人間のやっている事なので、読んでいく中で「これは日本語版でも知りたかった!」みたいなことがあるかもしれませんが、どちらかと言えば、知らなかった情報を知っていくことの楽しさや面白さを感じて貰えたら嬉しいです。

そしてこれは英語出来ない人間が、複数の翻訳サイトを駆使してある程度意味が通るように翻訳しているものなので、もしかしたら全然違うとか、そもそも書き起こした文章がちょっと間違ってるとか、そういうのもあるかもしれません。大目に見ていただけるとありがたいです。

まずとりあえず表題のFF16のロア「登場人物」についてまとめたPDFを貼るので各自見たい方は見て下さい。文字だらけなので暇で読みたい方だけオススメします(見にくい部分はごめんなさい)


開くとこんな感じで見れると思います。

FF16ロア確認用

一応書面の上部にも書いてありますが、ロアの左側が日本語、右側が英語、そして中央の青い色塗りがしてある部分が翻訳したものです。

日本語と比較して表現の違いで個人的に面白い部分を「赤い文字」にしており、さらにその違いの中で個人的に重要そうな表現だなと感じた部分を「緑に色塗り」にしてあります。なので全部読むのが面倒な人は、赤い文字や、緑の色塗りのロアを見てみるといいかもしれません。

日本語版にしかない表現、英語版にしかない表現がそれぞれあり、言い回しを変えている所も両者にあります。個人的にはこういう国によって表現を変えるのは不自然とは思わないので、「なぜその表現を入れたかったのか」「なぜその表現を変えたかったのか」とかすら、考えるのが楽しいと思ってしまいます。ただ、確かに英語の方に追記されている感情や情報があるのは事実だと思うので、そういうのが知りたかった方がスッキリ出来れば更に楽しいですね。

※ちなみに「登場人物」のロアは内部の小項目全部で247種類(全体690種類)、日本語版ロアの文字数 (これは間違いあるとは思いますが) は25,062字、英語版ロアの文字数は84,127字、翻訳版の文字数、これは自分が作ったので正解はないですが、33,782字となっています。

そしてここからは、個人的に「登場人物」のロアで気になったもの(緑色に塗っていたロア)で思った事なんかを書いていきます。


1.クライヴ -シドの仲間- 

(日本語)
召喚獣イフリートのドミナント。フェニックスゲートの地下遺跡で己の過去と向き合い、自身が弟の仇であるイフリートであることを受け入れた。その後、イーストプールが襲われたことをきっかけに、シドの仲間としてマザークリスタルの破壊に加担することを決意する。

(英語)
An imperial Bearer turned deserter. He returns to the ruins of Phoenix Gate, where his father and brother died thirteen years before, and learns that he is indeed the Dominant of Ifrit—the one who took his brother’s life. Anxious to atone for his crimes and filled with righteous anger after witnessing the massacre at Eastpool, he pledges himself to Cid’s cause to free all of Valisthea from its bonds—not only those between Bearer and master, but those between man and Mothercrystal.

(翻訳)
脱走兵となった皇国軍のベアラー。13年前に父と弟が死んだフェニックスゲートの廃墟に戻り、弟の命を奪ったイフリートのドミナントが自分であることを知る。イーストプールでの大虐殺を目の当たりにし、自分の罪を償うことを切望し、義憤に駆られた彼は、ヴァリスゼア全土をその束縛(ベアラーと主間だけでなく、人間とマザークリスタル間の束縛)から解放するというシドの大義に身を投じる。

まずはクライヴですね。「ヴァリスゼア全土を束縛から解放する」という目的の説明の中、英語版には

「—not only those between Bearer and master, but those between man and Mothercrystal. (ベアラーと主間だけでなく、人間とマザークリスタル間)」

という追記がされており、クライヴがその両者の束縛を解放したいと思っているのが、よりわかりやすくなっています。

「自分の罪を償うことを切望」「義憤に駆られた」等、英語版ロアは割と作中で "おそらくプレイヤーに伝わっているであろう状況の説明" を多く盛り込んでいる印象があります。これは文章で読んだ方がより詳しく噛み砕けるという人もいるし、再度感情を説明されるのは冗長だと感じる人もいるので難しい所ですね。ただ翻訳した過程で、自分が思っていた事が答え合わせの様に書いてあったりしたので、そういうのが凄く楽しいです。


2.クライヴ -5年後- 

(日本語)
召喚獣イフリートのドミナント。火の召喚獣イフリートに加え、ほかのドミナントから吸収した召喚獣の力を扱う。マザークリスタル・ドレイクヘッドを破壊した後は、シドの思いとラムウの力を受け継ぎ、仲間たちと共に活動を続けてきた。
(英語)
An imperial Bearer turned ally of Cid the Outlaw. In truth, however, he is something much more—not only the firstborn of the Archduke of Rosaria, but also the Dominant of Ifrit, with the ability to absorb the powers of other Eikons. In the five years since the fall of Drake’s Head and the death of his mentor, he and Jill have strived to continue Cid’s legacy, the light of Ramuh forever in his heart.

(翻訳)
大罪人シドの盟友となった皇国軍のベアラー。しかし、実際には、彼はそれよりもはるかに優れた人物であり、ロザリア大公の嫡男であるだけでなく、他の召喚獣の力を吸収する能力を持つイフリートのドミナントでもある。ドレイクヘッドの崩壊と師の死から5年、彼とジルはシドの遺志を継ぎ、ラムウの光を彼の心に永遠に灯そうと努力してきた。

これも最後の一文ですね。

「he and Jill have strived to continue Cid’s legacy, the light of Ramuh forever in his heart. (彼とジルはシドの遺志を継ぎ、ラムウの光を彼の心に永遠に灯そうと努力してきた)

これは翻訳的に正しいかが微妙ですが、ただ英文内で「ラムウの光」と表現されているのが凄く嬉しかったんですよね。物語の比較的序盤で死んでしまったシドですが、それでもFF16プレイヤーには物凄く大きな、そして重要なキャラとして心に残ったと思います。それはやっぱり刹那的に感じた、あのシドの大胆不敵で一瞬一瞬を切り抜けて生きるアウトローな姿と、目的に向かおうとするパワーが、強くプレイヤーに刺さったからだと思っていて、それが「ラムウの光」なんだろうな、と思うと、クライヴやジルも同じ様にそれを心に灯して前に進んだ5年間だったんだろうなと想像出来て、泣けます。

さらに、英語ではクライヴにとってのシドは「mentor(師、指導者)」、シドにとってのクライヴは「protege(弟子、教え子)」と表現されています。これも凄くいいですよね。こういう表現が割と日本語では無粋というかチープに見えてしまって、しっくりこない感じもします。短い時間だったとしても、クライヴとシド、2人の関係性を呼ぶ表現として「師と教え子」だったことが凄く嬉しいし、自分もそうだったと思ってます。


3.クライヴ -ミュトス-  

(日本語)
召喚獣イフリートのドミナント。ほかのドミナントから召喚獣の力を吸収し、自らのものとして行使する。召喚獣の力を取り込むほどに、アルテマがミュトスとして求める特別な肉体へと近づいているが、人でありたいと願い人として生きるために、アルテマに戦いを挑む。

(英語)
Dominant of the second Eikon of Fire, Ifrit. Unlike the other Dominants, Clive has the curious power to absorb Eikons from their hosts and wield their strength as his own. The being known as Ultima appears to crave this same power—identifying Clive as “Mythos,” a vessel for power unlimited. However, Clive refuses to surrender himself to Ultima’s will, making of this godlike being another enemy in his fight to build a world where people can live on their own terms.

(翻訳)
2体目の火の召喚獣イフリートのドミナント。他のドミナントとは異なり、クライヴは宿主から召喚獣を吸収し、その力を自分のものとして行使するという不思議な力を持っている。アルテマと呼ばれる存在はこの力を渇望しているようで、クライヴを「ミュトス」と名付け、無限の力を生み出す器と見なしている。しかし、クライヴはアルテマの意思に身を委ねることを拒み、人々が自分の思い通りに生きられる世界を築くための戦いにおいて、この神のような存在をもう一人の敵とみなす。

これも個人的には、よりクライヴの心情が強く出ているな、と感じた好きなロアですね。

「Clive refuses to surrender himself to Ultima’s will, making of this godlike being another enemy in his fight to build a world where people can live on their own terms. (しかし、クライヴはアルテマの意思に身を委ねることを拒み、人々が自分の思い通りに生きられる世界を築くための戦いにおいて、この神のような存在をもう一人の敵とみなす)

この拒むという意味の「refuse」は断る系の単語(reject / refuse / decline / deny)の中でも「決意をもって断固とした気持ちでの拒否」で使われるそうなので、クライヴが徹底的にアルテマに反抗し、かつ「敵と見なす」っていう攻撃的な表現に繋がるのが凄く好きです。

割と日本語での本編中ではクライヴはシドの意志や、世界を救うことへの意識を強く表現していた印象があるので、この「オレはお前と融合なんか絶対したくない!!ヤダ!!!!ぶっ倒す!!!!」みたいな強い否定の気持ちがクライヴに見えたのがなんか凄くよかったです。


4.ジョシュア -不死鳥教団の宗主-  

(日本語)
クライヴの弟であり、召喚獣フェニックスのドミナント。18年前のフェニックスゲート襲撃事件の後、不死鳥教団に保護され、その宗主としてアルテマという存在を調べ続けてきた。クライヴを守るため、フェニックスの再生の力を使って体内にアルテマを封じ続けている。

(英語)
Dominant of the Phoenix and younger brother of Clive. After surviving the disaster at Phoenix Gate, he devoted himself to uncovering the truth behind the emergence of the second Eikon of Fire. With the help of the Undying, he obtained a copy of the Journal of Moss the Chronicler, from whose pages he learned of the existence of Ultima—the creature he was later to meet with and seal away inside himself in the sanctuary of Drake’s Head. Now reunited with his brother, he and Clive fight as one to defeat Ultima and forge a new fate for mankind.

(翻訳)
フェニックスのドミナントでクライヴの弟。 フェニックスゲートの惨劇から生還した後、2体目の火の召喚獣出現の真相を解明することに専念する。 不死鳥教団(Undying)の助けを借りて、彼は歴史学者モースの筆録のコピーを入手し、そのページからアルテマの存在を知る。後に彼はその生き物と出会い、ドレイクヘッドの聖域内で自分自身の中に封印することとなる。 兄と再会した彼とクライヴは、アルテマを倒し、人類の新たな運命を切り開くため一丸となって戦う。

続いて大好きなジョシュアですが、なんと早速ジョシュアのロアに

「With the help of the Undying, he obtained a copy of the Journal of Moss the Chronicler, from whose pages he learned of the existence of Ultima (不死鳥教団(Undying)の助けを借りて、彼は歴史学者モースの筆録のコピーを入手し、そのページからアルテマの存在を知る)

と書いてあります。これ実は日本語版のロアでは「世界と事象~歴史学者モースの筆録~ジョシュアの所持」に

「歴史学者モースが記した筆録。古の宗教とされるマリアス教や、アルテマについての記述が残されている。モース自身と共に歴史の表舞台から消え、長らく所在がつかめない代物だったが、不死鳥教団によって発見され、ジョシュアが所持していた。

と記載があり、所持したこと自体は知っていたんですが、英語版のロアではジョシュアの項目で「ジョシュアが不死鳥教団の力を借り、モースの筆録を見つけ、それをきっかけにアルテマに辿り着いた」という一連の流れの情報が読み取れます。これは重要ですよね。「ジョシュアが所持していたんだから、当然そこからアルテマを知ったんだろう」というのは理解していましたが、これで確信になりました。めっちゃ楽しいです。


5.トルガル -概要-  

(日本語)
クライヴの相棒である仔狼。大公エルウィンが北部遠征中に遭遇した、狼の群れの生き残り。エルウィンに保護され、その後息子のクライヴに与えられた。それ以来、クライヴのよき友となる。
(英語)
Clive’s faithful friend. Brought back from one of Archduke Elwin’s expeditions to the frozen Northern Territories, where he was found half-starved and shivering in a snowfield, having presumably been separated from his pack. Elwin gifted the puppy to Clive upon his return, and the two became nigh inseparable.
(翻訳)
クライヴの忠実な友人。大公エルウィンが凍てつく北部領土に遠征した際、群れからはぐれたと思われる子犬が雪原で飢えて震えているところを発見した。エルウィンは帰国後、この子犬をクライヴに贈った。

続いてトルガル。短めのロアですが、

「where he was found half-starved and shivering in a snowfield, having presumably been separated from his pack. (群れからはぐれたと思われる子犬が雪原で飢えて震えているところを発見した)

と書いてありますね。これは超大事な情報です。群れからはぐれていただけかと思ったら、雪原の中、お腹を空かせて震えていたなんて…。そんなトルガルに気付いて拾ってくるエルウィンもカッコいいし、トルガルは元気になってよかったなと思うし、これも知れてよかった情報です。

6.トルガル -ニサ峡谷にて- 

(日本語)
成長したトルガルの姿。フェニックスゲートの襲撃以来、クライヴと生き別れになっていたが、ニサ峡谷にて再会を果たす。シドと行動を共にしていた。
(英語)
Clive’s faithful friend, now fully grown. After the tragic events at Phoenix Gate, Clive believed that Torgal was lost to him forever. However, their paths were to cross again some thirteen years later when Torgal’s new master Cid came to Clive’s rescue in the depths of the Nysa Defile. Despite their long years apart, the two knew each other as if not a single day had passed since their separation.
(翻訳)
クライヴの忠実な友人。フェニックスゲートでの悲劇的な出来事の後、クライヴはトルガルが永遠に自分の前から姿を消したと思っていた。しかしそれから13年後、トルガルの新しい主人シドがニサ渓谷の奥地でクライヴを助けに来たとき、2人の道は再び交わることになった。長い年月を隔てていたにもかかわらず、2人はまるで、別れてから1日も経っていないかのようにお互いを知っていた。

そしてこれです。これは割と他のnoteでも書いているドミナントの考察くらいの熱量になってしまうかもしれないのですが、

「Despite their long years apart, the two knew each other as if not a single day had passed since their separation. (長い年月を隔てていたにもかかわらず、2人はまるで、別れてから1日も経っていないかのようにお互いを知っていた)

ここです。これ読んだ時に、また頭の中の色々なものが繋がった感覚がしたんですよね。クライヴとトルガルの再会、淡泊だなというかあっさりしてるなって感じた人多いと思うんですよね。俺も最初はそう感じて、ちょっと引っ掛かりながらもどこかに答えが無いかなと思って色々考えつつ、その考察は別の機会にしようと思っていたら、ここに答えがありました。

「別れてから1日も経っていないかのようにお互いを知っていた」、これ皆さんはどう捉えますか?個人的な解釈を言ってしまえば「別れたフェニックスゲートのあの日から、お互いがずっと、成長しているであろうお互いの姿を毎日考えて、いつも想像の中で会っていたから」です。

個人的には「あの時のクライヴは感情をそこまで強く出せなくてリアクションが取れなかった」とか「ジョシュアの復讐で頭がいっぱいでそれ以外の事に対して反応が鈍くなっていた」とか、そういうのも要因の1つではあった気もするんですが、この文章を読むと、クライヴは離れてもずっとトルガルの事を忘れてなんかいなくて、ジルの事もトルガルの事も、ジョシュアと同じくらいずっとずっと考えていた13年間だった気がするんですよね。

皆さんは13年前の事を覚えていますか?13年前に仲良かった人の事を覚えていますか?俺はそこまで強くは覚えていないです。それくらい難しい事ですよね。でも自分の人生に大きな影響を与えてくれた人や、自分が大好きだった人の事は当然忘れていません。

「驚く」というのはある意味、「想定の外からきた事象」に対して起こる事なんだと思うことがあります。例えが適切かわかりませんが、俺は割とお化け屋敷とか行ってもほぼ驚きません。何故かというと「想定の範囲」で出てくるからです。予想がつくので驚かないし、イメージしてるからこそ驚けないんですよね。つまり「驚く」というのは想定外の出来事だったり、イメージ出来ていないからこそ、驚き、ビックリしてしまう、そんな気がします。

そう考えてクライヴを見ると、クライヴは「きっとトルガルは生きていて、どこかからひょっこり現れる、きっとまた会える日がくる、その時はきっとこんな姿で、こんな大きさで…」なんてことを毎日毎日考えていたんじゃないかってそう思うんですよね。同じようにジルの事も、ジョシュアの事も、ずっとずっと何度も何度も考えていたんだと思います。そしてそれはトルガルも同じで (サブクエストで表現されていますが)、トルガルもまたずっとクライヴを忘れず、思い続け、だからこそニサ渓谷で2人が再開した時、クライヴもトルガルも「やっぱり生きてた。そうか、ここにいたんだな」って当たり前の様に思えたんだと思いました。お互いがずっと考え続けていたからこそ、分かり合えていたクライヴとトルガルだったからこそ、ああいう形の表現になったんだろうなって思います。いや、本当最高かよ。


7.トルガル -クライヴへの想い-  

(日本語)
クライヴの相棒。氷狼という種の狼。フェニックスゲートの襲撃事件以降も、ロザリアの各地をさまよってクライヴを捜し続け、主人との思い出を忘れまいと武具や国旗を大切な場所に隠していた。前脚の飾りは、トルガルにシドが与えたもので、今でも形見として身につけている。

(英語)
Clive’s faithful friend. After the two were separated in the tragedy at Phoenix Gate, Torgal continued to search for his missing master—sniffing out anything that bore Clive's scent and carrying it home to their secret island hideaway, It was during one of his forays on the mainland that he encountered Cid, who took the lonely Torgal in, fashioning an anklet for the lovelorn pup which he treasures to this day.

(翻訳)
クライヴの忠実な友人。 フェニックスゲートでの悲劇で2人が離ればなれになってからも、トルガルは行方不明の主人を探し続け、クライヴの匂いがするものは何でも嗅ぎつけ、それを秘密の島の隠れ家に持ち帰った。本土に出かけたときにシドと出会い、彼は孤独だったトルガルを引き取り、愛に飢えた子犬のためにアンクレットを作った、トルガルはそれを今でも大切にしている。

そしてもう1つトルガルのロア。1つ前の補足的な感じかもしれませんが、

「It was during one of his forays on the mainland that he encountered Cid, who took the lonely Torgal in, fashioning an anklet for the lovelorn pup which he treasures to this day. (本土に出かけたときにシドと出会い、彼は孤独だったトルガルを引き取り、愛に飢えた子犬のためにアンクレットを作った、トルガルはそれを今でも大切にしている)

まずこの「mainland(本土)」がどの部分を指しているかが難しいですが、前半の文章でいう隠れ家がある島から見た本土とすれば風の大陸そのものですよね。ただ、文章的にみると、フェニックスゲートと秘密の島の隠れ家との往復ではなく、別の場所に出かけた時にシドに出会った様な表現にも見えます。もしかしたら、ロザリア周辺を捜し尽くして、ザンブレク方面に出かけた際に、その周辺にいたシドに出会ったのかもしれませんね。

そして「lovelorn pup (愛に飢えた子犬)」という表現から、トルガルがシドに拾われたのが子犬時代なこと、そしてシドの目から見て、愛に飢えているように映った事がわかります。トルガルは食べ物に飢えていた時にはエルウィンに拾われ、愛に飢えていた時にはシドに拾われていたんですね。愛に飢えたベネディクタにも自ら身に付けていたネックレスを上げていたシドですが、シドの愛の深さと愛を分け与える人間性がよくわかるロアで、これも大好きなロアになりました。


8.アンブロシア -概要-  

(日本語)
クライヴの愛馬。ロザリス城の厩舎で生まれ、クライヴの愛情を受けて育つ。主人であるクライヴにはとても忠実だが、慣れない相手に対しては、警戒や不満を丸出しにすることもある。

(英語)
Born in the stables of Rosalith Castle, Ambrosia was chosen by the young Clive Rosfield to be his personal steed and raised by him from a chick. She is a proud bird and deeply loyal to her master—quickly turning her beak upon any but he who should attempt to pet her.

(翻訳)
ロザリス城の厩舎で生まれたアンブロシアは、若き日のクライヴ・ロスフィールドに選ばれ、雛から彼の手によって育てられた。彼女は誇り高く、主人に対して深い忠誠心を持っており、主人以外が彼女を撫でようとすると、すぐにくちばしを向ける。

トルガルに続き、今作のヒロイン枠、アンブロシアです。細かい部分ですが、

「She is a proud bird (彼女は誇り高く)

この一文が良かったですね。アンブロシアはサブクエにて日本語版では "ロザリアの心" 英語版では "Whiteheart(白き心)" と呼ばれており、その気高さや勇気が垣間見えましたが、英語版のロアの、この「誇り高い」という一文がよりアンブロシアをわかりやすくしてくれているなと感じます。これを踏まえて次のロアを見てみましょう。


9.アンブロシア -フェニックスゲート襲撃事件-  ロア

(日本語)
クライヴの愛馬。襲撃を受けたフェニックスゲートで、行方不明となる。

(英語)
Clive’s personal steed. During the attack on Phoenix Gate, she raced to Clive’s rescue, saving him from certain death at the cost of an eye—a price she gladly paid.

(翻訳)
クライヴの愛馬。フェニックスゲート襲撃の際、彼女はクライヴの救出に駆けつけ、目を犠牲にして彼を死から救った―彼女はその代償を喜んで支払った。

このロアには追記として

「a price she gladly paid. (彼女はその代償を喜んで支払った)」

と書かれています。「クライヴが助かるなら片目を捨てる事くらいどうってことない」そう思っていたんですアンブロシアは。個人的にアンブロシアは当初から「クライヴが大好きだからクライヴを守った」みたいな印象だったんですよね。その後のサブクエで野党や魔物から行商人を守る姿を見て、アンブロシア、ずっとロザリアの心を守ってくれてたんだな、とは思いましたが、それでもちょっと自分の認識が浅かった。クライヴを守った結果片目が見えなくなってしまって可哀想だなアンブロシア…なんてアンブロシアをちょっと心配していた自分を恥じましたね。アンブロシアにとってはクライブを守れれば片目なんてどうって喜んで捧げる、おそらくあそこで死んでいたとしても、クライヴが助かればアンブロシアは本望だったと思います。

それくらいアンブロシアは最初からずっと誇り高かった。そもそもクライヴの愛馬という立場ではなく、最初からクライヴを守るロザリアの盾として生きていた、そんな印象になりました。クライヴが大好きなのは間違いないんですが、それ以前にクライヴを守る盾として、ロザリア炎の民の心を誰よりも強く持っているチョコボに見えます、アンブロシア。めっちゃカッコいいですね。

そう考えると、アンブロシアもまたクライヴが生きている事を信じ、いつかクライヴがロザリアに帰ってきた時に「ロザリアの平和を頑張ってちゃんと守っていたんだよ」と報告したくて、ずっと街道を守っていたんだろうな、とより強く思えました。マジで泣けます。

ちなみにこれは完全に余談ですが、アンブロシアは古代ギリシャ語で「不死」という意味です。バルナバスの愛馬も「不死」と表現されていましたね(ここに関しては後半別で触れますが)。こういう所を見ても、不死という名の愛馬に乗るクライヴと、同じく不死という名の愛馬に乗るバルナバス、という見え方が出来て面白いですね。


10.ネクタール  

(日本語)
隠れ家に住みついたモーグリ族。遺跡の間に挟まって泣いていたところをシドに助けられ、こっそりと追いかけ迷い込んだ隠れ家にそのまま住み着いた。自身をモーグリ族の偉大な勇者と称し、自主的にリスキーモブ掲示板の管理をしている。なぜかクライヴとだけ言葉が通じるようだ。

(英語)
The hideaway’s resident moogle, whom Cid found trapped between Fallen ruins and brought back to his deadland home. While all others hear its words as naught but a succession of adorable “kupo”-like cries, Clive is somehow able to make sense of them—learning that the creature professes to be a mighty hero who would see the terrible fiends that plague the realm laid low. For which purpose, it persists in drawing Clive’s attention to the Hunt Board.

(翻訳)
隠れ家の住人であるモーグリ。シドが崩壊した遺跡の間に閉じ込められているのを発見し、黒の一帯の隠れ家に連れ帰った。 他の人はその言葉を、愛らしい「クポ」のような鳴き声の連続にしか聞こえていないが、クライヴはどういうわけかその言葉を理解することができ、この生き物が、国を苦しめる恐ろしい魔物を倒す偉大な勇者である、と公言していることを知った。その目的のためにこの生き物は、クライヴの注意をリスキーモブ掲示板に引きつけようとする。

これも好きなロアです。ネクタール。

「For which purpose, it persists in drawing Clive’s attention to the Hunt Board. (その目的のためにこの生き物は、クライヴの注意をリスキーモブ掲示板に引きつけようとする)

これなんか想像したらめっちゃ面白かったんですが、ネクタールはやけに遠くでもわかるくらいクポクポ言うなと感じていたし、よくわからないネクタールの冒険話みたいなのを毎回話してくるんですけど、あれ、全ては自分が「恐ろしい魔物を倒す偉大な勇者」と公言している、あの内容を全部クライヴにやらせて自分の手柄にしようと思ってやってたって事なんですよね。

つまり、リスキーモブというものが世界に出だして、これはなんとかしなきゃいけないって掲示板を作り出した段階で「これを上手く利用すれば本当の勇者になれるクポ!クライヴを何とかここに足止めさせるクポ!」みたいな発想の元、リスキーモブ掲示板の管理人になったって事です。

流石だよネクタール。FF16のモーグリ、割とまともだし大人しいし真面目だなって思ってたんですが、この一文を見てFF14のモーグリを思い出しました。やっぱりモーグリじゃねえか!!って気持ちです。


11.シド -ベネディクタとの因縁-  

(日本語)
ベアラーたちが暮らす隠れ家の長であり、召喚獣ラムウのドミナント。本名はシドルファス・テラモーン。誰もが人として死ねる場所をつくりたいと願い、ベアラーやドミナントの保護を続けている。ウォールード軍の騎士長を務めていた過去を持ち、ベネディクタとは旧知の間柄でもある。

(英語)
Leader of the hideaway and Dominant of Ramuh, Warden of Thunder. Born in a land beyond the Twins, Cid journeyed to Valisthea as a sword for hire. It was here that he entered the service of Waloed, awakened as a Dominant and was finally elevated to Lord Commander of the royal army. However, he was soon to abandon his post, and Benedikta, that he might instead create a world where Bearers and Dominant can die on their own terms.

(翻訳)
隠れ家のリーダーにしてラムウのドミナント、雷の守護者。二大陸の向こうの土地で生まれたシドは、雇われ剣士としてヴァリスゼアに渡った。ここでウォール―ド王国に仕え、ドミナントとして覚醒し、ついには王立軍の司令官にまで昇進した。しかし、やがて彼はその地位を捨て、代わりにベアラーとドミナントが自らの意志で死ぬことができる世界を作るために、ベネディクタも捨てることになる。

続いてシド、これは純粋に新情報(多分)ですね。

「Born in a land beyond the Twins, Cid journeyed to Valisthea as a sword for hire. (二大陸の向こうの土地で生まれたシドは、雇われ剣士としてヴァリスゼアに渡った)

英語のロアに度々出てくる「Twins」、これおそらく風の大陸(Storm)と灰の大陸(Ash)の2つを同時に指す言葉として翻訳しているので、そもそも違う可能性もあるんですが、ここでは「二大陸」と翻訳してます。(違ってたら教えて下さい)

シドはてっきり灰の大陸生まれだと思っていたんですよね。実はロアを読むとわかるんですけどウォール―ド王国にあったドレイクスパインがおそらく雷の民が守っていたマザークリスタルなんですね。バルナバスのオーディンの属性である闇の民は、ゼメキスを守っていたと予想されるので。

なのでてっきりシドは、祖先はウォール―ド周辺にいたけど、シド自体は灰の大陸のどこか出身で、ラムウのドミナントになっていたと思っていました。しかし実際は、シドは外大陸から来たんだと思われます。外大陸から来た、とは書いてなくて「Twinsの向こうの土地で生まれた」という表現がやや気になりますが「雇われ剣士としてヴァリスゼアに渡った」とあるので、ヴァリスゼア生まれではないですね。

そう考えるとシドの二刀流もヴァリスゼアでは見かけなかったし、ネックレスのグリフォンも謎のままでした。おそらく、シドが生まれた国の剣士が皆二刀流だったり、グリフォンを聖なるものとして認識しているような、そんな国の出身なのかもしれません。

シドがヴァリスゼアの特定の国に属さなかった事も、どこか世界を俯瞰して見ていられた事も、ヴァリスゼアでは珍しい "機工” というものが得意だったり、それを駆使して黒の一帯でも生きられたりしたことも、マザークリスタルそのものに疑問を持てたり、それを破壊する事に躊躇がなかったりしたのも、「ヴァリスゼアの外からきた人間」だと見ると、よりしっくりきます。(なぜこの発想が抜けていたんだろう)

ただドミナントの覚醒自体はウォール―ド王国に仕えた後と書いてあるので、祖先の雷の民の一部が外大陸に渡って国を作り、その末裔であるシドがヴァリスゼアに渡り、ドレイクスパインの近くにいた事でラムウとしての能力に目覚める、みたいな事があったのかもしれないですね。

こういう想像がまた出来るのも物凄く楽しいです。


12.ベネディクタ -ノルヴァーン砦の陥落-  

(日本語)
ウォールード王国の密偵部隊隊長であり、召喚獣ガルーダのドミナント。将校として優れた手腕を持ち、配下の部隊を使ってノルヴァーン砦を急襲した。国王バルナバスの命でフーゴ・クプカと関係を持つ一方で、元上官であるシドに対しては愛憎入り混じった複雑な想いを抱えている。

(英語)
Commander of the Kingdom of Waloed’s elite intelligencers and Dominant of Garuda, the Warden of Wind. While her dalliances with Hugo Kupka would appear to be naught but a ruse guided by the hand of King Barnabas, her love for her former Lord Commander Cid was deep and true—and left an equally abyssal hole in her heart when he fled Waloed.

(翻訳)
ウォールード王国の精鋭諜報員の司令官であり、風の守護者ガルーダのドミナント。フーゴ・クプカとの戯れはバルナバス王の手によって導かれた策略にすぎないように見えるが、元司令官シドへの愛は深く真実であり、彼がウォールードから逃亡したとき、彼女の心にも同様に深淵な穴を残した。

続いてベネディクタ。

「her love for her former Lord Commander Cid was deep and true—and left an equally abyssal hole in her heart when he fled Waloed. (元司令官シドへの愛は深く真実であり、彼がウォールードから逃亡したとき、彼女の心にも同様に深淵な穴を残した)

これは別で書いたベネディクタへの考察の答え合わせみたいな内容ですね。

日本語のロアには「愛憎入り混じった複雑な想いを抱えている。」と書いており、ここからも愛と憎しみがあった事は読み取れますが、英語の方がより、ベネディクタがどれだけシドを愛していたのか、そしてシドがいなくなった時にどれだけ絶望したのかが伝わる感じがします。「abyssal hole (深淵)」ですからね。

翻訳してみて思うんですが、やっぱり英語の方が日本語だとちょっとチープに聞こえる表現を当たり前に書けるっていう感じはしますね。そういう絶妙な感覚の中でこのロアの表現は開発チームも苦しんだんじゃないかなとそう思います。

なんか日本語ロアに「ベネディクタのシドの愛は深く真実で…」とか書かれるとやっぱりちょっと違う印象になるんですよね、不思議なんですが。
これは英訳だからこそ「そうだったのか」と思える感じがするので、日本語ロアに情報が足りない、みたいなそういう印象でもないんですよね、これは個人の感想ですが。

とりあえずこれは自分の中のベネディクタ像をより確実にしてくれた一文だったのでとても嬉しかったです。

13.フーゴ -概要-  

(日本語)
召喚獣タイタンのドミナント。本名はフーゴ・クプカ。ドミナントとしての力を利用し、ダルメキア共和国での地位と富を手に入れた男。国を守ることに興味はなく、ただ己の利益のために動く狡猾さを持つ。同盟国ウォールード王国の軍人・ベネディクタと関係を持っている。

(英語)
Kupka’s awakening as the Dominant of the Eikon Titan thrust him to the forefront of Dhalmekian politics, winning him influence over both the republic’s armies and its policy making—as well as a personal fortune. He has little love for his country, taking advantage of his position to benefit himself and himself alone. His love for Benedikta Harman, however, is absolute, and he would gladly betray his every ally just to be with her.

(翻訳)
召喚獣タイタンのドミナントとして覚醒したクプカは、ダルメキア政治の最前線に押し上げられ、個人の財産だけでなく、共和国の軍隊と政策決定の両方に影響力を持つようになった。彼は祖国に対する愛がほとんどなく、自分だけの利益のために自分の立場を利用している。しかし、ベネディクタ・ハーマンに対する愛は絶対的であり、彼女と一緒にいるためなら、あらゆる味方を喜んで裏切るだろう。

続いてフーゴ。

「He has little love for his country, taking advantage of his position to benefit himself and himself alone. His love for Benedikta Harman, however, is absolute, and he would gladly betray his every ally just to be with her. (彼は祖国に対する愛がほとんどなく、自分だけの利益のために自分の立場を利用している。しかし、ベネディクタ・ハーマンに対する愛は絶対的であり、彼女と一緒にいるためなら、あらゆる味方を喜んで裏切るだろう)

フーゴは掘り下げた考察note出していないので、そっちでより詳しく書こうと思いますが、これも、自分が元々思っていたフーゴの人物像をより確定してくれる文章でした。

日本語ロアの「国を守ることに興味はない」という文だけ見ていると、自分の事以外に興味無い人間と印象が強かったんですが、本編後半、タボールの不死鳥教団の拠点内で見れるちょっとした文書に、フーゴを崇める村の存在が書いてあって、英語ロアの「彼は祖国に対する愛がほとんどなく」という表現とちょっとつながった感じがありました。「興味がない」のと「愛がない」という表現は、自分としてはちょっと印象違って、フーゴは、興味がない事が先行している人間じゃなくて、大きく愛するものを持っているからこそ、他に対しての対応が、周りから見ると興味ない様に映ってしまうタイプの人間なんだと思うんですよね。だから、ちゃんと愛している場所はあるんだと思ってます。

その辺はフーゴ単体の考察で書こうと思います。


14.ディオン -ランデラにて-  

(日本語)
召喚獣バハムートのドミナント。クリスタル自治領の一件に対する贖罪のため、アルテマに抗う人々の戦いに協力することを誓う。ランデラを守備するハヴェルたちに配下の兵を託すと、ジョシュアとの約束を果たしに向かった。

(英語)
Dominant of Bahamut, Warden of Light. Making good on his promise to Joshua Rosfield to join him in his fight against Ultima, Dion rallies his dragoons to the defense of the Dhalmekian capital of Ran’dellah, saving the city from Akashic assault. He entrusts his troops to Eugen Havel before setting out to pledge his personal loyalty to the Rosfields’ cause.

(翻訳)
バハムートのドミナントであり、光の守護者。ジョシュア・ロズフィールドとの約束を果たしアルテマとの戦いに参加するディオンは、ダルメキアの首都ランデラを防衛するため聖竜騎士団を集結し、アカシアの襲撃からランデラを救った。彼は部隊をオイゲン・ハヴェルに託し、ロズフィールド家の大義に対する個人的な忠誠を誓うため出発した。

続いてディオンです。

「before setting out to pledge his personal loyalty to the Rosfields’ cause. (ロズフィールド家の大義に対する個人的な忠誠を誓うため出発した)

これは個人的にディオンはジョシュア側への思い入れが強く映っていたんですが「Rosfields (ロズフィールド家)」という表現で、クライヴ、ジョシュア含めたロズフィールド兄弟への恩義を強く感じて、忠誠を誓っていたんだなというのがより強く伝わったロアですね。
物語後半、ディオンがテランスに薬売りの少女キエルを保護する様に頼みますが、このテランスのロアの翻訳には「ディオンはここでようやくテレンスを任務から解き放ち…」と読み取れる部分がありました(これはPDFで確認してみてください)。テランスを任務から解き放った理由の中には、自分がロズフィールド家に忠誠を誓って行動する為、ザンブレク皇国やディオン自身に忠誠を誓ってくれている人間への罪悪感等もあったのかもしれませんね。

とても義理堅く、真面目で優しいディオンだからこそ、本編内で起こった事がより悲しくもあり、その辛さを誰にも見せる事なく戦おうとしてディオンを悲しくも感じます。ハルポクラテスによって少しでも穏やかな気持ちになっていてくれたら…と願わずにいられません。

15.スレイプニル -ドレイクファングにて-  

(日本語)
ウォールード王国の騎士長。不死の騎士の異名を持つ。若輩ながらバルナバスの信任厚く、彼に代わって騎士団の指揮を執っている。ロザリス城で両腕を失ったフーゴ・クプカを連れ去ったが、その目的は不明なまま。

(英語)
Lord Commander of the Kingdom of Waloed’s armies, Harbard is known to many as the Constant Knight, by reason of his unchangingly icy demeanor, and his unwavering loyalty to his liege. Indeed, he appears to command Barnabas’s complete trust, having been gifted full command of the Royal Order of Knights despite his apparent youth. The capacity in which he evacuated Hugo Kupka from Rosalith Castle, however, remains a mystery.

(翻訳)
ウォールード王国軍の総司令官であるハールバルズは、その変わらぬ冷酷な態度と、君主に対する揺るぎない忠誠心から、多くの人々に「不変の騎士」として知られている。実際、彼はその若さにもかかわらず、バルナバスから全幅の信頼を寄せられているようで、王立騎士団の全指揮権を与えられている。しかし、彼がフーゴ・クプカをロザリス城から避難させた理由は謎のままである。

みんな大好き愛馬スレイプニル・ハールバルズです(言いたくなる名前)

「Harbard is known to many as the Constant Knight, by reason of his unchangingly icy demeanor, and his unwavering loyalty to his liege. (その変わらぬ冷酷な態度と、君主に対する揺るぎない忠誠心から、多くの人々に「不変の騎士」として知られている)

なんと、スレイプニル、英語版の呼び名は不死の騎士ではなく、「Constant Knight (不変の騎士)」と呼ばれているんですね。"Constant" は「不変、恒常的、変わらない」なんて意味があります。冷酷な態度と君主に対する忠誠心が変わらない事から「不変の騎士」と呼ばれていたと。これはいい呼び名ですね。勿論変化が無い事で「不死」と表現するのもまた事実なのでアリだと思います、魔法生物は実際死なないですからね。

ただこの呼び方、そのままアンブロシアに付けてもいいなって思っちゃいました。彼女もまたクライヴへの忠誠心と周りへと揺るがない態度は不変です。

不死の騎士スレイプニル vs 不変の騎士アンブロシア、そんなDLCが出ても俺は5万までなら出せます。


16.バルナバス -召喚獣オーディン-  

(日本語)
ウォールード王国の国王であり、召喚獣オーディンのドミナント。外大陸出身。召喚獣オーディンの力により、灰の大陸の諸部族をまとめると、強国であるヴェルダーマルク王国を一夜のうちに滅ぼしたという逸話を持つ。

(英語)
King of Waloed and Dominant of Odin, the Warden of Darkness. Barnabas is also a feared warrior in his own right. After journeying to Valisthea from the outer continent as a young man, he led his people in overthrowing the ancient Kingdom of Veldermarke that once ruled northern Ash, and established his new Kingdom of Waloed upon its ruins.

(翻訳)
ウォールードの王にしてオーディンのドミナント、闇の守護者。バルナバス自身もまた、戦士として恐れられている。若くして外大陸からヴァリスゼアに渡った彼は、民衆を率いてかつて灰の大陸北部を支配していた古代ヴェルダーマルク王国を倒し、その廃墟の上に新たなウォールード王国を築いた。

続いてバルナバスです。これも細かい部分ですが

「After journeying to Valisthea from the outer continent as a young man (若くして外大陸からヴァリスゼアに渡った彼)

ここですね。実際バルナバスって年齢不詳な感じですが、彼にも勿論若い時があり、若い時にヴァリスゼアに渡って来てますね。若い頃のバルナバスがどんな気持ちで、どんな背景で海を渡ってきたのか。どんな流れでヴェルダーマルク王国を倒すに至ったのか、一生想像出来ます。


17.バルナバス -最期-  

(日本語)
ウォールード王国の国王であり、召喚獣オーディンのドミナント。ヴァリスゼアから外大陸に渡った部族の末裔で、マリアス教への強い信仰心を常に抱き、アルテマの思惑のままにクライヴが持つ力の覚醒を促していた。幻想の塔でのクライヴと激戦の果て、死の間際にオーディンの力を与えて絶命する。

(英語)
King of Waloed and Dominant of Odin, the Warden of Darkness. Scion of a tribe that crossed the seas to Valisthea from the southern continent many centuries before, Barnabas remains a zealous adherent of their ancient religion, the Circle of Malius. Tasked by his god, Ultima, to assist with the perfection of his vessel, Barnabas put Mythos to the test—at last judging Clive worthy, and surrendering his strength to him with his dying breath.

(翻訳)
ウォールードの王にしてオーディンのドミナント、闇の守護者。何世紀も前に南の大陸から海を渡ってヴァリスゼアにやってきた部族の子孫であるバルナバスは、今も彼らの古代宗教であるマリアス教を熱心に信仰している。神アルテマから、自身の器の完成を助力するよう命じられたバルナバスは、ミュトスに試練を与え、最後にはクライヴが器にふさわしいと判断し、死に際に自分の力を彼に委ねた。

バルナバス2つ目です。

「Tasked by his god, Ultima, to assist with the perfection of his vessel, Barnabas put Mythos to the test—at last judging Clive worthy, and surrendering his strength to him with his dying breath. (神アルテマから、自身の器の完成を助力するよう命じられたバルナバスは、ミュトスに試練を与え、最後にはクライヴが器にふさわしいと判断し、死に際に自分の力を彼に委ねた)

このロアはバルナバスの感情がわかりやすくなってて好きですね。勿論本編でもこの感情は伝わっていましたが、アルテマの傀儡という印象もあるバルナバスなので「最後の最後はバルナバスとして死んでいけたのかな」と思わせてくれる感じの表現に感じました。

また「assist」という単語が使われている事で、日本語だと割とアルテマの命令のまま動くというイメージだったバルナバスが、アルテマに「バルナバスさ、ちょっと手伝ってくれない?」と言われてるイメージになってめっちゃいいですね。英語で読むアルテマ、割とドジっ子感あります。


18.オットー -シドとの縁-  

(日本語)
隠れ家の世話役。かつて船乗りとして働いており、ウォールードの騎士団長だったシドとは、その頃からの縁である。息子がベアラーとして国に奪われたときに涙を流してくれたシドを心から信頼し、それ以来、隠れ家の設立から行動を共にしてきた。

(英語)
Chief steward of Clive’s hideaway, and Cid’s hideaway before it. He first met Cid aboard the trading ship he worked as purser, and the two became fast friends. However, after his firstborn awakened as a Bearer and his family gladly condemned the son he loved to a life of slavery, Otto could no longer turn a blind eye to the suffering of those touched by the aether. His friend rallied to his cause, and together, they swore to save Otto’s son and others like him.

(翻訳)
クライヴの隠れ家と、それ以前のシドの隠れ家の世話役。彼が船員事務長として働いていた貿易船で初めてシドと出会い、2人は急速に親しくなった。しかし、長男がベアラーとして覚醒し、家族が愛する息子を喜んで奴隷の生活に追いやった後、オットーはエーテルに触れた人々の苦しみを見て見ぬふりをすることができなくなった。彼の友人は彼の大義に賛同し、共にオットーの息子と彼のような人々を救うことを誓った。

続いてオットー。

「He first met Cid aboard the trading ship he worked as purser, and the two became fast friends. (彼が船員事務長として働いていた貿易船で初めてシドと出会い、2人は急速に親しくなった)

という部分。過去に「オットーが船乗りだったみたいだし、シドと仲良くなったのはウォール―ド王国時代、海戦とかしてる過程で船で出会ったのかな」なんて想像もしていたんですが、貿易船でオットーがpurser(パサー/船員事務長)として働いていた時に出会ったのが正解でしたね。シドはヴァリスゼア外から来た事もわかったので、出会ったのはヴァリスゼアに来てからですが、シド自体は船に乗る事も割とラフにやってた感じはします。

オットーも元々パサーをやっていたので、あれだけ統率力やアクシデントへの対応が出来る人だったんですね。納得です。シドが任せた理由が更にわかりました。

貿易と聞くとポートイゾルデ以外ではカンベル辺りが有名そうなので、ウォール―ド王国騎士団時代に、カンベルに行っていて出会ったのかもしれないですね。そのよく行くカンベルに大学がある事を知って、のちにミドをそこに…なんて一生想像出来るのでこの辺にします。


19.タルヤ -概要-  

(日本語)
シドの仲間のひとり。黒の一帯にある隠れ家の医師として、人々の治療にあたっている。ニサ峡谷での戦闘後、運び込まれたジルを診ることになった。また、困ったときの相談役としても、仲間たちから頼りにされている。

(英語)
Resident physicker of Cid’s hideaway. Tarja is an expert in all manner of medicines and medical interventions—skills that are indispensable in their deadland home, where they cannot call on healing magicks. After Cid brings an unconscious Jill back to the hideaway from his expedition to the Nysa Defile, she is placed into Tarja’s care.

(翻訳)
シドの隠れ家の常駐医師。タルヤはあらゆる種類の薬や医療介入の専門家であり、治癒魔法が使えない黒の一帯の隠れ家では欠かせないスキルである。シドがニサ渓谷への遠征から意識不明のジルを隠れ家に連れ帰った後、彼女はタルヤの世話になる。

タルヤさんは2つあるのでまとめていきましょう。続きます。


20.タルヤ -刻印の除去施術-  

(日本語)
隠れ家の医師。二代目シドとなったクライヴのよき相談相手。自らの頬に刻まれたベアラーの刻印を実験材料とし、試行錯誤を重ねたうえで、刻印を除去する施術を編み出した。
(英語)
Resident physicker of Clive’s hideaway, and trusted ally of the cause. Branded as a Bearer from birth and forced to serve as a battlefield healer, Tarja put her surgical training to use in removing her own brand—a procedure she has since perfected, and offers to any other escaped slave.
(翻訳)
クライヴの隠れ家の常駐医師であり、信頼できる根拠ある味方でもある。生まれたときからベアラーの烙印を押され、戦場でヒーラーとして働くことを余儀なくされたタルヤは、外科手術の訓練を活かして自分の烙印を消した。それ以来、彼女はこの術式を完成させ、他の逃亡奴隷にも提供している。

この2つの文ですね。

「skills that are indispensable in their deadland home (治癒魔法が使えない黒の一帯の隠れ家では欠かせないスキルである)

「forced to serve as a battlefield healer (戦場でヒーラーとして働くことを余儀なくされたタルヤは)

「deadland home」は "死地" みたいな訳も出来るのですが「deadland」がFF16英語版における「黒の一帯」を指します。

これ本編で出ていた情報を見逃していた、もしくはちゃんと覚えていなかっただけかもしれないですが、タルヤさん回復魔法使えるんですね。ノースリーチとかに回復魔法使っていたベアラーがいたので、回復魔法そのものはあるのはわかっていたんですが(ジョシュアもケアルガ使えたし)、タルヤさんは自分で回復薬作れるイメージ強すぎて、なんとなく違う魔法使うイメージでした。(そもそも回復魔法って何属性なんだろう?ジョシュアは火属性だから、回復魔法も全部火の魔法って感じなのかな?)

とりあえず、本編途中のジルとタルヤさんを選ぶイベントで、黒の一帯から外出したタルヤさんがケガしたクライヴに咄嗟にケアルを使ってしまうイベントも見たいです。スクエニさん、待ってますね。


21.グツ -カローンとの関係-  

(日本語)
シドの仲間のひとり。商人のカローンに雇われている丁稚だが、自分が持つすべての時間を彼女に買われているらしく、何をするにも伺いを立てなければ行動できない。温和な性格ではあるが、不服に思うことはきちんと主張する。

(英語)
Apprentice to Charon and ally of the hideaway. A gentle giant who has a warm word for everyone, but is not afraid to put his foot down in the face of injustice. Goetz’s every waking moment is spent in service to his “Nan,” and he can do little of his own accord without her express permission.

(翻訳)
カローンの弟子であり、隠れ家の仲間。誰にでも温かい言葉をかける優しい大男だが、不当な行為の前では躊躇することなく足を踏み出す。グツは起きている間中、"Nan(イギリスで祖母を意味する通称) "に尽くしており、彼女の明確な許可なしには自分の意志で行動することはほとんどできない。

グツのロアでは、英語ならではの表現が見れました。

「Goetz’s every waking moment is spent in service to his “Nan,” (グツは起きている間中、"Nan(イギリスで祖母を意味する通称) "に尽くしており)

英語版でグツがカローンを呼ぶ、この「Nan」という呼び名はイギリスでの祖母、おばあちゃんへの通称だそうです。割と日本語ってこういうのが見えづらくて、無関係な人にも、自身の祖母にも共通して「おばあちゃん」って呼びますよね。「カローンばあさん」というグツの呼び方は聞こえによっては「年齢的にそういう呼び方をしている」と見えたりもしますが、英語だと明確に「自分のおばあちゃん」みたいな意味で親しみを込めて呼んでいる意図が知れて、英語のこういう所っていいなって思います。日本語では表現しづらい部分の1つだと感じました。


22.ブラックソーン -伝説の剣-  

(日本語)
隠れ家の鍛冶師。かつては故郷ドラヴォズの次期村長と目されていたが、鉄を打つ仕事から離れることを厭い、村を去った過去を持つ。代わりに村長となったゾルターンとの間には遺恨が残っていたが、度重なる故郷の危機を共に乗り越えることで和解を果たし、伝説の剣ラグナロクをふたりで完成させる。

(英語)
Resident blacksmith of Clive’s hideaway. He originally hails from Dravozd, in the far-flung desert wastes of Dhalmekia, where he and Zoltan both prenticed. After an aetherflood filled the nearby mines and the town was set upon by Akashic beasts, he rode to Dravozd’s defense, settling the bad blood between them once and for all. Together, he and Zoltan forged the Ragnarok—the legendary blade whose designs were bequeathed them by the master, Vulcan.

(翻訳)
クライヴの隠れ家の専属鍛冶屋。もともとはダルメキアの砂漠地帯にあるドラヴォズ出身で、ゾルターンと一緒に修業していた。近くの鉱山がエーテル溜まりに見舞われ、町がアカシアの獣に襲撃された後、彼はドラヴォズの防衛に駆けつけ、2人の間の悪縁にきっぱりと決着をつけた。彼とゾルターンはともにラグナロクを鍛造した。ラグナロクは、師匠であるヴァルカンによってデザインが遺された伝説の剣である。

ブラックソーンのロアです。

「the legendary blade whose designs were bequeathed them by the master, Vulcan. (師匠であるヴァルカンによってデザインが遺された伝説の剣である)

これはただ「師匠の名前ってヴァルカンだったんだ!」という新情報だったので載せました(多分本編では師匠呼びだったよね?)。もしかしたら英語でプレイしたら普通にヴァルカンって呼んでいるシーンがあるかもしれないですね。


23.ミド -概要-  

(日本語)
カンベルの大学で機工学を修める少女。大学に通う傍ら、隠れ家の生活に役立つ装置の開発などを行っている。

(英語)
Student of engineering at the University of Kanver. She is as well versed in the secrets of modern and Fallen technology as any scholar in the Twins, and means to put that knowledge to use in service of the hideaway.

(翻訳)
カンベル大学の工学部生。二大陸のどの学者よりも新しい思想と空の文明技術の秘密に精通しており、その知識を隠れ家のために役立てようと考えている。

ミドに関してはこれです

「She is as well versed in the secrets of modern and Fallen technology as any scholar in the Twins (二大陸のどの学者よりも新しい思想と空の文明技術の秘密に精通しており)

英語版では「空の遺跡」を「Fallen」としているので「Fallen technology」は「空の文明(時代の)技術」としています。

ミドを見ていればわかる事実ではあるんですが、俺にとっては大きい情報だったんですよね。ミドはどの学者よりも空の文明の技術や秘密に精通している人間なんですよ。ということはですよ、

体験版が出た当時に、ロザリス城で持っている書類のヴァリスゼア語を翻訳した時のツイートなんですが、当時はヴァリスゼア語を英語に出来ても、使われてる固有名詞がちゃんと訳せなかったんですね。

このゲーム内書面の一番上の文章、当時はヴァリスゼア語初翻訳だった事もあり、アルファベットを読み間違えてる箇所がいくつかありました。今読んだ正しい文章を翻訳すると

(英語)
Through a series of ingenius experiments, the Archeological Department of the Most illustrious University of Kanver has discovered that the depth and manner of interment of many a "Fallen" ruin is consistent with a plummet from a height for above that of the tip of Belenus Tor. Ploof that the Fallen fell and what a way!

(翻訳)
一連の独創的な実験を通じて、カンベル大学の考古学部門は、多くの「空の遺跡」の埋葬の深さと方法が、ベレヌスの丘の先端を超える高さからの急降下と一致することを発見した。空の遺跡たちは、どのような方法で落下したのだろうか!

こんな感じになります。これは一応文章中では「Archeological Department (考古学部)」となっているので、ミドのいる「機工学部」では無いのかもしれません。(そもそもその学部なのかはわからないけど)

しかし、「ミドが空の文明に対してどこまでも精通している」という条件が付くのであれば、この書面を書いたのがミドの可能性もあるんじゃないか?とそう思ってしまいました。文章の最後に「!」を付けたりする部分に、ミドらしさを感じてしまうんですよね。

勿論ミド以外がこの実験をしたのかもしれないし、ミド自身が研究チームを率いてなにかしたのかもしれませんね。ただ、ゲーム内のヴァリスゼア語での文章、そして英語のロアにある一つの文章、そういった事ですら繋がる可能性があるのでやめられないんですよね。楽しすぎて。


24.ハルポクラテス -概要-  

(日本語)
隠れ家に身を寄せる歴史と習俗の研究家。本名はハルポクラテス2世ヒュペルボレイオスで、通称《語り部》。若かりし頃、神話の息づく大地を夢見て、外大陸からヴァリスゼアにやってきた。ヴァリスゼア各地の風土、伝承、宗教、風俗など、あらゆる事象を調べている。

(英語)
The hideaway’s resident historian, whose love for books has earned him the nickname “Tomes.” Harpocrates traveled to Valisthea as a youth, seeking to unearth the secrets of this land of legend, and over the years has developed a deep knowledge of Valisthean geography, history, religion, and folklore.

(翻訳)
隠れ家の専属歴史学者で、本好きが高じて "Tomes(大きな本や研究書を指す言葉) "と呼ばれている。ハルポクラテスは若い頃、この伝説の土地の秘密を解き明かそうとヴァリスゼアを訪れ、長い年月をかけてヴァリスゼアの地理、歴史、宗教、民間伝承について深い知識を身につけた。

俺が大好きハルポクラテス。このロアまとめを作るのに数十時間顔を合わせてます。ハルポクラテスは、グツの時みたいなロアですね。

「whose love for books has earned him the nickname “Tomes.” (本好きが高じて "Tomes(大きな本や研究書を指す言葉) "と呼ばれている)

これも英語版の通称がわかるロアですね。日本語版では「語り部」でしたが、英語版では「Tomes」と呼ばれています。Tomesは「大きな本、学術書、研究書」なんかを表す言葉だそうです。

日本語ではどちらかと言えばその知識をアウトプットしてるイメージの通称で、英語版ではインプットしてるイメージの通称なのも面白いですね。


25.ハルポクラテス -ディオンとの関係-  

(日本語)
隠れ家に身を寄せる歴史と習俗の研究家。かつてザンブレク皇国の宮廷でディオンに学問を教えていた過去を持つ。隠れ家での再開後、過酷な運命に苦しむディオンへの励ましを込めて、美しく咲く飛竜草を贈った。かつての教え子が再び誇りを取り戻す日を願いつつ、戦いからの生還を祈っている。

(英語)
The hideaway’s resident historian. Before meeting Cid and moving in with his band of outlaws, Harpocrates dwelled in much grander surroundings: the imperial palace, where he served as tutor to Prince Dion. He bears a deep and lingering affection for his former charge, and on reuniting with Dion in the hideaway, presented him with the gift of a wild wyvern tail that he might be reminded of the goodness within him, and not punish himself unduly.

(翻訳)
隠れ家の専属歴史学者。シドと出会い、大罪人の一団と行動を共にする以前、ハルポクラテスはもっと壮大な環境、つまり皇居に住んでおり、そこでディオン王子の家庭教師を務めていた。ディオンに深い愛情を抱いており、隠れ家でディオンと再会した際には、彼の中にある良さを思い出させ、不当に自分を罰しないようにと、野生の飛竜草をプレゼントした。

ハルポクラテス2つ目。

「He bears a deep and lingering affection for his former charge (ディオンに深い愛情を抱いており)

これもゲーム本編では直接言葉に出していないものの感じ取れた「ハルポクラテスのディオンを思う感情」が、文章化されているな、と思えた部分ですね。ハルポクラテスはいち家庭教師としてではなく、自分の孫や子供を見る気持ちでディオンと接していたんだろうなというのが伝わります。

家庭教師と生徒という関係でなく、お互い家族にも似た深い愛情を持った2人だったからこそ、普段強気で自信あるディオンがあそこまでハルポクラテスに会うのを不安に感じ、ハルポクラテスもまた、そんなディオンをこれ以上追い詰めない様、飛竜草を渡すのにとどめた、そんな感じがします。

この2人を見るだけで涙が出る体質になりそうです。


26.ヴィヴィアン -概要-  

(日本語)
隠れ家に身を寄せる軍事学者。世界情勢に関する文献や見聞を収集しては、軍事や政情を分析しており、教養のあるクライヴとの語らいを楽しみにしている。学者として知られる本名より、"ヴィヴィアン・ナインテールズ" という異名を好んでいるようだ。

(英語)
A scholar and strategist who makes her home in the hideaway, analyzing every shred of information that comes in from the wider world in order to divine the dispositions of the realm’s armies and those who lead them. She offers her insight to Clive, that he might better understand the lay of the land. The moniker “Ninetales,” of which she herself is fond, was gifted her by her fellow scholars in recognition of her ability to speak at length on almost any subject.

(翻訳)
隠れ家を拠点とする学者兼戦略家でもあり、広い世界から入ってくるあらゆる情報を分析し、王国の軍隊とそれを率いる者たちの動向を探っている。彼女はクライヴに自分の洞察力を提供し、彼がこの土地の状況をよりよく理解できるようにしている。彼女自身が気に入っている "ナインテールズ(Ninetales)" という呼称は、ほとんどどんな話題でも長々と話す彼女の能力を認めて、学者仲間から贈られたものである。

みんな大好きヴィヴィアン。ヴィヴィアンのロアは割と知れてよかったシリーズです。

「The moniker “Ninetales,” of which she herself is fond, was gifted her by her fellow scholars in recognition of her ability to speak at length on almost any subject. (彼女自身が気に入っている "ナインテールズ(Ninetales)" という呼称は、ほとんどどんな話題でも長々と話す彼女の能力を認めて、学者仲間から贈られたものである)

ナインテールズと聞くと一瞬「九尾」の方を想像してしまうんですが、ヴィヴィアンのテールズは「tales」つまり「話、物語」を指す言葉になります。ナインの方がそのまま「9」でいいのかがちょっとわかりませんでしたね。「9つの話」という意味なのか、シンプルに沢山話すので数字として一番大きい9を付けているのか、そこまで読み取れなかったですが、ナインテールズの語源がわかって大満足でした。これは日本語版では説明しようのないロアではありますよね。日本で言えば、よく笑うから「えみ(笑み)」っていうあだ名が付いてる感じですかね。英語で説明するのはだいぶ難しい気がします。

俺自身、ヴィヴィアン良く喋るなあ(凄い)と感じていたので、学者仲間も同じこと思ってたんだな、ってなんか安心しました。


27.ドリス -かつての主人-  

(日本語)
《石の剣》の隊長。ロザリアの奴隷商が所持するベアラーとして、読み書きや武術を叩き込まれて育てられた過去を持つ。かつての主人とは決別したものの、そこで得た経験は《石の剣》の隊長であるドリスを形づくっている。
(英語)

Captain of the Cursebreakers, who directs their Bearer- liberating operations. Dorys was raised by a Rosarian slavemaster who treated her branded charges as if they were her own children—teaching them how to read, write, and wield a blade, before hiring out their services to the highest bidder. Though Dorys resents her former master for the terrible deeds she made her do, she thanks her for making her the strong, scrupulous woman she is today.

(翻訳)
ベアラー解放活動を指揮する《石の剣(Cursebreakers)》の隊長。ドリスはロザリアの奴隷主に育てられたが、奴隷主は烙印を押された子供たちを我が子のように扱い、読み書きを教え、刃物の扱い方を教えた。ドリスはかつての主人にひどいことをさせられたと恨んでいるが、自分を今の強くて誠実な女性に育ててくれたことに感謝している。

続いて石の剣隊長ドリス。

「as if they were her own children (我が子のように扱い)

これはドリスというか、ドリスの元主に対しての情報でもありますが、ドリスのサブクエをやっていた時に、割と元主に対して、ドリスが思ったほど厳しくいかないなって雰囲気は感じたんですよね。お世話になったり色々とドリスに教えてくれていたのは事実なので、恩も感じていたんだろうなと思いつつ、このロアを見て想像すると、ドリスはベアラーの立場とは言え、母親としての愛情もこの元主から受け取っていたんだろうな、と思えました。やっぱり奴隷商人とは言え、自分に愛情を持っていたと感じられる人間を自分の手で何かする事は躊躇してしまいますよね。

そんなドリスの葛藤がより想像出来るロアです。


28.モリー  

(日本語)
隠れ家にある厨房の料理長。シドの隠れ家で料理長をしていたケネスの後を継ぎ、厨房の責任者となった。得意の焼き菓子づくりを武器に、日々の献立を立てながら、住人に食事を提供している。調理助手のイヴァンから依頼を受け、《ヴァリスゼア食記行》に記された魔物料理に挑んだ。

(英語)
Chief cook at Clive’s hideaway, who inherited the role from Kenneth after he lost his life in Titan’s attack. Molly’s true passion lies in the baking of pastries and other sweetmeats, but alas, shipments of sugar to the hideaway are few and far between. Instead, she pushes the boundaries of her culinary repertoire by assisting Yvan in reviving the questionable dishes proffered by his questionable cookbook.

(翻訳)
タイタンの襲撃で命を落としたケネスからその役割を引き継いだ、クライヴの隠れ家の料理長。モリーの真の情熱はお菓子作りにあるが、残念ながら隠れ家に砂糖が届くことはほとんどない。その代わり、彼女は料理のレパートリーの限界に挑戦し、イヴァンの怪しい料理本で紹介されている怪しい料理を復活させる手伝いをしている。

続いてモリーのロア。これも好きです。

「shipments of sugar to the hideaway are few and far between. (残念ながら隠れ家に砂糖が届くことはほとんどない)

日本語ロアでは「得意の焼き菓子づくりを武器に」とは書いてありますが、英語ロアでは「モリーの真の情熱はお菓子作りにあるが、残念ながら隠れ家に砂糖が届くことはほとんどない。」と続きます、いや砂糖無かったのかよ!これは一刻も早く植物園にサトウキビを持っていく追加サブクエDLCが必要だと思います。

こういうヴァリスゼアの背景が垣間見えるの好きです。


29.マーサ -概要-  

(日本語)
マーサの宿の女将で協力者。宿場町を取り仕切る傍らで、隠れ家の活動の支援を行っている。属領ロザリアの現状を隠れ家に知らせるほか、立ち寄った仲間の素性が知られぬよう、便宜を図る。

(英語)
Landlady of the Golden Stables, the tavern at the heart of Martha’s Rest. She is also a friend of Cid’s cause, keeping the hideaway supplied with both victuals and information on developments in western Storm—a second string to her business that she strives to keep secret from the imperial authorities.

(翻訳)
マーサの宿の中心にある酒場、金の厩舎(Golden Stables)の女主人。彼女はシドの友人でもあり、隠れ家に食料と風の大陸西部の発展に関する情報を供給している。これは、彼女の皇国当局に秘密にしている2つめの仕事です。

続いてマーサ、

「Golden Stables (金の厩舎)、victuals (食料)

金の厩舎って名前、日本語版では多分出てきてないですよね?日本語版で読める、マーサのサブクエ完了後に貰える看板のフレーバーテキストには

ロザリアにある《マーサの宿》の看板。宿の厩舎でまどろむチョコボが目印。クライヴの私室で見ることができる。“志半ばで倒れたとしても、想いを継いでくれる人がきっといる。だから、クライヴ。 安心して進んでいいんだ。" - マーサ」

と書いており、看板には黄色のチョコボが映っているので、マーサの宿と呼ばれる村にある、マーサのいる酒場の正式名称は「金の厩舎(Golden Stables)」ですね。

そしてもう1つ、英語のロアには隠れ家に食料を提供している、とあります。これで納得いきました。シドとグツにマーサの宿で出会うシーン、チョコボ2頭分くらいの荷物を積んでましたが、多分あれが、マーサの宿から提供された食べ物だったのかな、と思います。マーサの宿、立地的に食べ物周りでめっちゃ取れそうだなって感じるので(魚、肉、野菜、エビ)、納得です。


30.シリル -概要-  

(日本語)
タボールを拠点とする不死鳥教団の一翼で協力者。ダルメキア共和国にあるタボールに潜伏し、アルテマの調査や諜報活動を行っていた。教団の宗主であるジョシュアの命に従い、クライヴに協力する。

(英語)
A senior member of the Undying known as the Bearer of the Burning Quill, who coordinates his order’s research into Ultima from their headquarters in the Dhalmekian village of Tabor. At his liege lord Joshua’s command, he lends his and his order’s strength to Clive.

(翻訳)
灼熱の羽ペンを持つ者(Bearer of the Burning Quill...おそらく右筆を指す)として知られる不死鳥教団(Undying)の幹部。ダルメキアの村タボールに本部を構え、アルテマに関する調査を行っている。主君ジョシュアの命を受け、彼と教団はクライヴに力を貸す。

続いて謎多き男シリルです。

「known as the Bearer of the Burning Quill, (灼熱の羽ペンを持つ者(Bearer of the Burning Quill...おそらく右筆を指す)として知られる)

これは、英語版のシリルとの会話まで検証していないので、知っている方いたら教えて欲しい気持ちもあるのですが、英語のロアだとシリルは「灼熱の羽ペンを持つ者」という表現が出てきますね。日本語版のシリルの通称「右筆」も文書の作成を専門にしている執筆者を指す言葉なので、そういった「通称」の話なのか、実際にシリルがフェニックスの羽根で出来た羽根ペンを持っているからそういった呼び名なのか。(おそらくこっちだとは思います)

フェニックスの羽根で出来たペンが、不死鳥教団の代筆者に代々伝わる不死鳥教団右筆としての証、みたいな感じなのかもしれないですね。


31.アナベラ -最期-  

(日本語)
ザンブレク皇国の神皇太后。溺愛するオリヴィエが神皇に即位したことでその野心を満たすも、クリスタル自治領にて、実子であるクライヴとジョシュアに再会。さらにディオンに殺されたオリヴィエが消滅する様子を目にすると、現実を受け止めることができなくなり自害した。

(英語)
Former Empress of the Holy Empire of Sanbreque. After the fall of Rosaria and the death of Archduke Elwin, she remarried Emperor Sylvestre and bore him a son, Olivier. It was her dream that together with Sylvestre, she should found a new bloodline—one blessed by both Bahamut and the Phoenix. Alas, her dreams were to be crushed in the wreckage of the Crystalline Dominion, when a maddened Dion slew Olivier—and she was to end her life before the before the disbelieving eyes of the sons she had betrayed.

(翻訳)
ザンブレク皇国の元神皇太后。ロザリアの滅亡とエルウィン大公の死後、神皇シルヴェストルと再婚し、息子オリヴィエをもうけた。シルヴェストルとともに、バハムートとフェニックスに祝福された新たな血統を築くことが彼女の夢だった。悲しいかな、彼女の夢は、激怒したディオンがオリヴィエを殺害したとき、クリスタル自治領の残骸の中で打ち砕かれることとなった、そして、彼女は裏切った息子たちの不信の目の前で生涯を終えることとなった。

スクエニ3大悪女のトップに躍り出たといっても過言ではないアナベラです。個人的にはそんなに嫌いじゃないんですよね。

「It was her dream that together with Sylvestre, she should found a new bloodline—one blessed by both Bahamut and the Phoenix. (シルヴェストルとともに、バハムートとフェニックスに祝福された新たな血統を築くことが彼女の夢だった)

これも、自分自身はプレイして「こういうことなんだろうな」とわかってはいた事でしたが、英語ロアにはより確信出来る文章がありました。

アナベラは、自分こそがフェニックスを産める血筋だと信じてやまず、更に強い子供にしようと、バハムートの血を取り込もうとシルヴェストルと子供を設けた、とそういう事になります。しかし、ゲーム内ではそういった意図までは読み取っていないクライヴが、アナベラとの再会シーンで「ジョシュアはそこにいる」と叫びました。これって、クライヴは自覚していないだろうけど、アナベラにとっては「ジョシュアが生きている」=「オリヴィエにはフェニックスとして覚醒しない」が確定した瞬間でもあるので、相当絶望したと思います。

クライヴは知らず知らずの内に、母親に特大限界突破ダメージを与えていたんだと思うんですよね。

実際、バハムートはディオンに、フェニックスはジョシュアに宿ったまま、何もない空っぽのオリヴィエはアルテマの傀儡になっていて、と正に踏んだり蹴ったりの状況だったって事ですね。アナベラがやってきた事は完全によくない事なんですが、あの世界の中で、より強い血統を作れば世界は救われるんじゃないかという発想になっていってしまうのも、ちょっと理解出来てしまいます。実際あれだけ軽蔑していたクライヴ自身は各召喚獣の能力を取り込める性質だったわけですから、皮肉にも感じます。

アナベラは色々思う事もあるので、ドミナントでは無いですがnoteでまた別記事として書きたいですね。


32.バイロン -三国同盟-  

(日本語)
湾岸都市ポートイゾルデの領主。クライヴとジョシュアの叔父として、アルテマと戦うふたりを支援する。混沌とした世界情勢に立ち向かい、そこに暮らす人々を守ることを誓うと、志を同じくするダルメキアのハヴェル、ザンブレクのカンタンと共に、三国同盟を結んだ。

(英語)
Younger brother of the late Archduke Elwin and warden of Port Isolde. Together with Field Marshal Eugen Havel and Master Quinten of Lostwing, he founds the Triunity: an accord that sets out how the nobles, armies, and commonfolk of Valisthea shall come together to see the crisises that blight the realm—want of food, water, security, and shelter—ended, and order restored.

(翻訳)
故大公エルウィンの弟で、ポートイゾルデの領主。参謀オイゲン・ハヴェル、ロストウィングの主カンタンと共にトライユニティ(三国同盟)を設立する。この協定は、ヴァリスゼアの貴族、軍隊、平民がどのように団結し、食糧、水、安全、住居の不足を解消し、秩序を取り戻すかを定めた協定である。

続いて熱き叔父さんバイロン、これはバイロンというより三国同盟の事ですね。知れてよかったシリーズです。

「an accord that sets out how the nobles, armies, and commonfolk of Valisthea shall come together to see the crisises that blight the realm—want of food, water, security, and shelter—ended, and order restored. (この協定は、ヴァリスゼアの貴族、軍隊、平民がどのように団結し、食糧、水、安全、住居の不足を解消し、秩序を取り戻すかを定めた協定である)

このロアには、三国同盟の内容がどんなものだったか、が書かれています。物語本編に直接影響する様なものでは無いですが「三国同盟って結局どんな話したんだろう?」と思っていた自分にとっては、こういう内容を話しあったんだな、と思える内容でした。好きです。


33.オリヴィエ -概要-  

(日本語)
ザンブレク皇国の第二皇子。本名はオリヴィエ・ルサージュ。神皇シルヴェストルと神皇后アナベラの息子であり、ディオンとは異母兄弟にあたる。母であるアナベラによって、様々な公務に連れ出されている。

(英語)
Second son of Emperor Sylvestre of the Holy Empire of Sanbreque, and third of Empress Anabella, making him half brother to both Prince Dion and Clive. His mother has involved him in the affairs of the imperial court since he was a small child.

(翻訳)
ザンブレク皇国の神皇シルヴェストルの次男で、神皇后アナベラの三男。ディオン皇子とクライヴは異母兄弟にあたる。彼の母親は、彼が幼い頃から宮廷の政務に関わらせている。

これはオリヴィエに関する部分ではないんですが、

「making him half brother to both Prince Dion and Clive. (ディオン皇子とクライヴは異母兄弟にあたる)」

これも、わかってはいたけど、実際ちゃんと言われたらより納得するタイプのロアですね。日本語のロアには「ディオンとオリヴィエが異母兄弟にあたる」と書いてありますが、英語のロアでは「ディオンとクライヴが異母兄弟」と書いてあります。オリヴィエはアナベラの三男とも書いてありますね。

血の繋がりは無いですが、アナベラを母と呼んでいた者同士、最後の戦いは3兄弟としての戦いだったとも言えます。

これは新たな真実とかでは無いですが、改めて文章として見るとインパクトあるな、と思った好きなロアです。


34.アルテマ -次元の狭間にて-  

(日本語)
原初の生命体であり、この世に魔法と人をつくり出した存在。遥か昔、魔法の力で繁栄したものの、その代償として黒の一帯を生み出し、ヴァリスゼアに逃げ延びた。その後、黒の一帯が生じることのない新たな世界をつくるべく、マザークリスタルからエーテルを集め、魔法を使うための強靭な肉体を得るべく人を創出した。

(英語)
One of a race of ancient, godlike beings. It was their creation of magic that led to the rise and spread of the Blight—the few survivors of their race fleeing to the unspoilt land of Valisthea to attempt to remake the world. For this, they created the Mothercrystals to harvest huge amounts of aether, and sowed the seeds of humanity, that it might one day produce a vessel strong enough to channel it. That the humans would one day develop wills of their own, they did not foresee.

(翻訳)
古代の神のような種族の1人。その種族が魔法を生み出したことが、黒の一帯の台頭と蔓延につながった。彼らの種族のわずかな生き残りは、ヴァリスゼアの手つかずの土地に逃れ、世界を作り変えようとした。そのために彼らは大量のエーテルを採取するマザー・クリスタルを作り、いつかそれを導くのに十分な強度の器を生み出すことができるように人類の種を蒔いた。人類がいつか自らの意志を持つようになるとは、彼らは予想していなかった。

最後はアルテマです。

「That the humans would one day develop wills of their own, they did not foresee. (人類がいつか自らの意志を持つようになるとは、彼らは予想していなかった)

いや、完全にドジっ子ですねこれは。

予想出来なかったんですよね、アルテマは。人を土塊(つちくれ)とか言ってましたしね。何千年も寝ていて、ようやくクライヴという種が芽吹いてようやくレイズで同胞蘇らせられるー!と思ったら「嫌だけど」って拒否されちゃってビックリしちゃったんですよね。

真面目に考えれば確かにそもそもずっと崇められていた訳で、予想は出来なかったかもしれません。しかし、人の気持ちは変わります。アルテマに起こった事は、明日は我が身かもしれません。ここまで読んでくれた方も「いつか人の気持ちは変わるかもしれない」という事を意識しつつ、周りの大切な人のちょっとした変化を見逃さない様にしてください。くれぐれも数千年も寝てはいけません。


という事で英語翻訳ロア「登場人物」編はこれで終わりにします。247ロア中34ロアをピックアップしましたが、相当長くなってしまいました。他にも読んでいて面白いロアはあるので、この記事の最初に貼ったPDFを暇な時にでも読んでみて下さい。

次は「地理と情勢」「世界と事象」「召喚獣と魔物」編のどれかを書こうと思います(翻訳終わり次第)。

読んでくれてありがとうございました!
FF16と読んでくれた方に愛を込めて!!!




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