◆DAY9 踊りたい、踊りたくない
*2019年3月30日*
土曜夕方レッスンから、そのままミロンガに参加。女性比率が多く、踊る時間が少ない。
タンゴをはじめて1ヶ月ちょっと。少し前までは練習後のミロンガに参加するだけでドキドキしてたけど、最近「もっと踊りたい!!!」というフラストレーションが少し出てきた。
だから、たけし先生が最初の方に「踊りやすい曲で踊っておきますか」と誘ってくれたときは「わーい」と心の中で小躍りした。
それなのに……いざ踊り始めると自分が全然踊れないことに自己嫌悪。タンゴの世界に入り込めず、途中で止まってしまった。。。さいあくだ。
「もうダメです!踊れません!」と私が完全に停止すると、
たけし先生「曲の途中で止まっちゃダメ!」と再開。
泣きそうになりながら踊る。
うー、踊れないって辛い。はずかしい。
3曲目くらいになると少し慣れてきたけど、先週の「一皮向けた感」はいずこへ。
多分、ステップができる/できないとかじゃ無くて(別に先生は難しいことは一切していない)、私の気持ちの問題。ちゃんと相手とコミュニケーションを取ろうとしていないと、踊りがばらばらになる。
なんとか1タンダ踊りきったけど、せっかく誘ってくれた先生にも申し訳なくて、穴があったら入りたかった。何が「もっと踊りたい!」だ。
練習したオーチョも、一連の踊りのなかだと、相変わらずできない。。。
と思っていたら、Hくんと踊っているときに、はじめて後ろオーチョがちゃんとできた!
サンドイッチ(男性に足を挟まれたあと、ヒョイと男性の足を超えていくステップ←うまく説明できない)も、できた、というかやらされた。絶対にこう動かなきゃダメだろう、という有無を言わさぬリードで、「はっ、そうか。こうするのか」と。
どん底からスタートしたけど、後半はオーチョやサンドイッチがわかってきて、ちょっと気分も回復。
ただ踊るとき、やっぱりステップとか上手くできないから、相手に申し訳ない気持ちになる。
たけし先生は、「タンゴはステップが重要なわけじゃない!」と力説するし、実際、先生と踊っていると、ステップじゃないんだな、とは思うんだけど。例えばいつかやってくれたように、胸だけでリードすることもできるし、バルドッサひとつでもドラマチックにもロマンチックにも踊れる。ステップがいくらうまくても、足元ばかりを気にして相手とのコミュニケーションができてなかったら、踊っていてもつまらない、というのは頭ではわかる。
でも、やっぱり男性だったら覚えたステップをそれなりに使いたいだろうし、それができない私は「踊ってもらってすみません」という卑屈な気持ちになる。早く踊れるようになりたい。
*
それと、組み方について。
組み方には大きくオープンとクローズドがあって、私は何も知らない段階から、なぜか胸と胸をぴったり密着させるクローズド・スタイルを自然と取っていた。ただクローズドは相手との距離がより近いので、相当ドキドキする。「少しいいな」と思っている男性で、踊りの息もあったら、その瞬間恋に落ちちゃいそうなくらい(※踊っている間だけ)。
タンゴは夫婦でやっている人も多いと聞くけど、例えば旦那さんが他の女性と踊っていて、その女性が踊っている間だけでもその男性に恋をしている状態だとすると、それを奥さんはどう見ているのだろう?やっぱりタンゴって不思議……。
中山可穂の『ゼロ・アワー』という小説の中で、ヒロインが「タンゴってセックスのことなんでしょ?」というシーンがある。私はまだ何とも言えないけれど……、クローズドで踊っているときなどは、たぶんしっとり潤っている気がする。他の人はどうなんだろう。