
アラフォー女子フィリピン留学記⑤赤裸々な授業の感想とアドバイス
私が受けていたSpeaking Masterコースは、8コマ(45分)のうち、6コマがマンツーマン(うち1つがネイティブ講師)、残りがグループクラスという構成だった。
■マンツーマン授業
8クラス中6クラスがマンツーマンだった私の、超リアルな感想を記してみる。
1.ボキャブラリー
テキストのテーマに沿って、ふだんあまり出会わないような単語の意味合いを解説してくれるクラス。先生は、話好きで人柄の良い、大らかな女性。生徒思いで、生活面の相談などにも乗ってくれた。
はじめは楽しかったのだが、自分の話があまりに多い&授業の進め方が信じられないほどゆっくりで、4日目頃からいらいらするように……(汗)
結局迷いに迷った末に、2週目で講師変更を依頼。変更後の先生は、ユーモラスながら淡々と授業を進めてくれる先生で、授業のスピードが3倍くらい速かった。
2.スピーキング(ネイティブ)
マンツーマンで唯一のネイティブの先生(アメリカ人男性)。毎日楽しみな、1番好きなクラスだった。
私が心がけていたのは、ネイティブの先生にしか答えられない質問をすること。つまり、単語やフレーズ(スラング含め)の微妙なニュアンスを教えてもらうこと。
そのために毎日英語で日記を書き、添削してもらっていた。文法的に正しくても、「この言い回しは普通しないよね」というような微妙なニュアンスや、冠詞など細かい部分を訂正してもらったのが、とても勉強になった。テキストは、ほとんど使わなかった。

あとは先生に、exquisite、extraordinary、exceptional など、美しくて素敵な言葉たちを集めているといったら、他にもいろいろ思いついた言葉を教えてくれた。
英語日記は毎日ノート1ページ書いていたのだが、どんどん量が増えていき、毎回英文添削と質問責めで授業が終わるので、講師から「質問の女王」の称号を頂いた。会社員時代、質問力が無さすぎて、上司からそっと齋藤孝の『質問力』を渡された私からすると、かなりの進歩だ。
ちなみに私の在籍時はイギリス人の先生はいないようだったので、国籍の希望がある人は、事前に確認した方が良いかもしれない。

3.リスニング
リスニングはテキストを使いながら、2週目からネットの教材を使用しつつ粛々と。リスニングといいつつ、いろいろ話を振ってくれるのでスピーキングの練習にもなった。フィリピンでは、9月からクリスマスの飾りつけをするとか、お墓でピクニックをするとか、いろいろなフィリピンの文化を教えてもらい、日本の文化についても紹介しようとして四苦八苦。こういう身になるフリートークは嬉しい。
先生は、教師が転職なんだろうなぁ、という20代の女性。授業の進め方も教え方も上手くて、安心して授業の進行を任せられた。なんでも4~5人くらい兄弟がいて、先生が兄弟の学費を払いつつ親も援助をしていると仰っていた。語学学校でフルで教えた後に、夜はパートタイムでも教えているらしい。私に爪の垢でも煎じて飲ませたい、できた人だ。
4.文法
文法の授業では、はじめはテキストを最初から進めていたのだが、途中から私の質問が中心となり、該当部分のテキストを説明してもらうというスタイルに。文法の基本はマスターしているので、知っていることを滔々と講義されても、ちょっと時間がもったいないと思ったからだ。
この質問をひねり出すのもかなり大変で、たとえば映画などで分からなかったフレーズを解説してもらったり、自分の苦手な文法(仮定法過去完了など)の使い方をあらためて聞いたり。最終週はほぼフリートークになっていた。
(質問集のストックは、日本で作っていくと良いかもしれない)
この先生は、最後までやる気があるのかないのかわからずじまいだった。
質問すれば嬉しそうに答えてくれるし、
テーブルの壁には、担当生徒の名前のリストといつ卒業するかのメモが貼られていて、いかにも生徒思いのように思えた。
そのくせ授業によく数分遅れたり、週に何度も腹痛で席を外したり(本当にお腹が弱かったのかもしれない)、ベルが鳴ったらすぐさま授業終了!という姿勢に、頭の中にはてなマークが飛んだ。
結局、変更しようかどうか最後まで悩んで、でも悪い先生ではないし、自分の姿勢次第かな、と変更せず。
Howeverの発音が「ハゥ↑エエヴァァァ↓」とめちゃクセ強すぎて、笑いを堪えるのに必死だった。(クセがちょっとうつった気がする)
*文法の授業の時に少し困ったこと。
現在形=present simple、現在進行形=present continuous、現在完了形=present perfect、形容詞=adjective、副詞=adverb、前置詞=prepositionなど、文法用語の英語はあらかじめ覚えて行ったほうがいいと思った。文法の授業では、構文の仕組みなどを英語で説明されるので、単語がわからないと説明が芋づる式に「??」となる。
5.ライティング
ライティングといいつつ最も「喋らされる」授業で、毎回脳みそをこってり絞られた。「Ayaは知識はあるから、とにかくpracticeあるのみよ」とおだてられ、お題についてひたすら英語で説明させられる。例えばこの日はobesity(肥満)について、先生の前でホワイトボードを使ってプレゼン。

しどろもどろになって変な汗をかき、授業の後はぐったり。だけどためになる授業ではあった。
6.リーディング
テキストに沿って長文を読み解くクラス。宿題として長文を読み、どんな内容だったか議論。さばさばした女性の先生が担当で、無駄がなく、淡々と授業をすすめてくれるのが良かった。
■マンツーマンクラスは自分で手綱を握るべし
はじめは、Speaking Masterコースなのに、「スピーキング」の授業が思いのほか少ないのに驚いた。だが、授業の内容は自分次第で変えられる。どんどん話したい人は、先生に「スピーキングを伸ばしたいので、もっと話したい」などと、はじめに伝えた方が良い。興味があるテーマも伝えると、話を振ってもらいやすくなると思う。
それでも先生や授業内容が合わない場合は、迷わずクラス変更を届けるべし(次回の記事にて)。
■グループクラスの感想
グループクラスで驚いたのが、人数の多いグループクラスの、生徒のレベルとやる気の差。真面目に授業を受けている生徒がいると思えば、授業に平気で遅刻しノートすら持っていない生徒もいて、何をしに来ているのだろう、と驚いた。
「生徒のレベルがばらばら&欠席者が多いため、連続した授業をするのが難しい」と先生も哀し気にぼやいていた。
(とはいえ、1回完結の内容で楽しいグループクラスもあったので、それは先生のやり方次第では、と思ったのは内緒)
のんびりな雰囲気がマンツーマンクラスの息抜きにはなっていたのだが、やっぱり授業の内容が簡単すぎる&同じ内容を何日も連続でやらされたのを機に、2週目にクラス変更を依頼。
別のbig group classに出たものの、こちらも内容が合わず、「もうグループクラスは受けなくていいですか?自習したいです」と事務局に相談したら、small group classに変えてくれた。授業の進行がうまい好きな先生だったので、このクラスは楽しめた。
なのでやっぱり納得いかない授業は我慢しないほうがいい。
■グループクラスはどれくらい取るべきか
最初のコースを決める際に、マンツーマンとグループクラスの割合をどうしようか悩む人が多いと思う。
結論:グループクラスの内容は先生と科目によって異なるものの、基本的に発言数は少なくなるので、どんどん会話したいよーという人は、マンツーマンを多く取ることをおすすめします。
*留学体験記についてコンパクトにまとめた記事はこちら。
→「TOEIC890点でも会話苦手」からの『1日10時間英語漬け留学』顛末記