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水上 彩
2021年5月20日 11:57
今年で92歳になるわたしの義母は、驚くほどの健啖家でフレンチが大好物。並みの若者よりよく食べるのだが、フレンチのなかでもモダンなものや創作系を嫌い、昔ながらの料理を好む。健康志向、食の軽量化が進んだいまの世の中、「ヘルシーで軽い」料理を出すレストランが主流なので、家族で食事するときには意外と店選びに苦労する。 代官山の『レストラン・パッション』はオープン以来30年の常連。そのほかパッションの
2021年5月20日 11:49
さわやかに晴れわたった日曜の朝に読む本では決してないと思うけど、久々に読み返したくなり開いた山口路子先生の『うっかり人生がすぎてしまいそうなあなたへ』。 もう何度も読み返している大切な本。久しぶりにページをくると、2年前の自分が残した痕跡があった。本文に引用されている須賀敦子の『ヴェネツィアの宿』の一節に、改めてハッとする。 「そうだった。私は『うっかり人生がすぎてしまう』のが嫌だ