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第23回 書き出し祭り 感想まとめ


更新履歴

12/14   ページ公開
12/17   第四会場 タイあら 感想配信
12/18 第二会場 タイあら 感想配信
     第三会場 タイあら 感想配信
    現時点の率直感想受付分公開
12/19   第一会場 タイあら 感想配信
    現時点の率直感想受付分公開
12/21  率直感想依頼1件 追加
12/22  率直感想依頼1件 追加
12/23  率直感想依頼1件 追加
            第一会場 本文感想 配信アーカイブ 追加
   1-1,1-3 率直感想 追加
12/26  1-9,10,17,19 率直感想 追加
12/28  1-21,24 率直感想 追加
12/30  第四会場 本文感想 配信アーカイブ 追加
1/4  第二会場 本文感想 配信アーカイブ 追加
1/5      4-1,2 率直感想 追加
1/8      4-5,7,16 率直感想 追加
   2-10,19,21,23,25 率直感想 追加
          第三会場 本文感想 配信アーカイブ 追加
1/9 3-18 率直感想 追加

書き出し祭りとは

丸投げで申し訳ないですが、公式サイトをご覧ください。笑

https://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/1340548/blogkey/3348846/

 とにかく小説好きな方には書き手として参加するのも、読み手として参加するのも楽しい祭りです。楽しみ方は無限大。ガチンコもワイワイもKawaiiもなんでもあり。ルールを守ってね。
レッツエンジョイ!

感想配信スケジュール

インフルをやらかしたので、スケジュールが未定になりました。



飽くまで予定ですが、お楽しみに。
配信では基本ポジティブな事しか言いません。

感想配信リンク(You tube)

タイトル・あらすじ 初見感想


第一会場 
第二会場  
第三会場  
第四会場

本文感想

第一会場 
第二会場   
第三会場   
第四会場① 1~11
第四会場②   12~25


”率直”感想依頼 募集要項

 全感想配信をするので、テキストは率直感想欲しがりさんだけに限定させてくださいw
 天才の感性による独断と偏見にまみれた率直な感想が欲しい人は依頼を送ってください。天才になれるかもしれません。
 以下のマシュマロ(匿名でメッセージを送れるシステム、ピンクの背景のマシュマロの絵をクリックすれば入力サイトにいきます)に必須事項、任意事項をご入力の上、送信してください。
 どんな感想か気になる方は前回のものをご覧ください。

■必須事項
会場、番号、タイトル
■任意事項
・作品のアピールポイント
・どういう観点の感想が欲しいか(ストーリー性、表現力、キャラなど)
・アドバイスが欲しい場合は、どういうアドバイスが欲しいか
※注意事項
 前回までと異なり今回は、依頼いただいたものは自動的に率直感想になりますので、ご注意ください。


依頼”率直”感想

はじめに

・並びは会場、番号順になります。
・感想を書く順番は全感想配信の順番に準じます。依頼順ではないのであしからず。
・私の感想は基本ネタバレします。もし、作者の方以外でお読みになる方がいたら作品を読んでから私の感想をお読みください。変な先入観を持ってほしくないです!

1-01 最凶魔王の弟子になりまして

■依頼

■感想
 あらすじと本文時点の感情の変化ということですが、感情と言われると言語化しにくいのでそれぞれの感想を述べてみましょう。

 あらすじ時点の感想は、魔王と勇者、各々の正義が相容れないために世界を分断してそれぞれで平和にやっていこうという盟約がなされたと感じました。
 そして、長い年月の中でその盟約が忘れ去られ、子孫や弟子達による争いが再び始まるのだと予想していました。
 あとは魔王に視点があるので、どちらかというと魔王側に読者の共感が得られる正義があるのかとも思っていました。

 本文を読んだときには、少し驚きましたね。魔王がドラスティックな策を取った事が意外でした。
 騙すような形で勇者を丸めこんで、一見すると悪役らしく見えます。魔王は本来”魔”の者であるので、悪役であることに正当性があるのですが、昨今のトレンドとしては魔王の方が正道として描かれる(特に魔王側の視点の物語だと)事が多いので、逆説的に意外性を感じました。

 私はそれなりに年を取っているので、シンプルに正義と悪の対立を絶対的指標としては捉えていませんが、一般的な読者のヘイトが溜まらないか余計な心配をしてしまいました。

 今の所、勇者側に責められるべき汚点が明示されていないので、単純に魔王が勇者をだましてハーレムを作った嫌な奴と映りかねないからです。
 かなり高い確率で過去に勇者(陽キャ)が魔王(陰キャ)を虐めていたんだろうことが予想されますが、それを書き出しで明示していわゆるざまぁ展開にした方が読者は安心して感情移入できたかもしれません。

 アドバイスは求められていませんが、”壁”の説明はもう少しざっくりで省略して、その描写を入れるというご提案はあります。

 ただ、上記は完全に私の主観というか妄想で、悪逆の限りを尽くすのが魔王の道とも言えるので、そういう物語なのかもしれません。
 それはそれで魔王の原点回帰で面白いと思います。

 以上、感想となります。
 ご依頼ありがとうございました。


1-3 さよなら、北極星の花唄(うた)

■依頼

■感想
 惹かれなかった点をあえてご所望されるとは、作者様は相当向上心が高いとお見受けしますね。老婆心からまず申し上げますと、惹かれなかった読者を無理やり引っ張ってくるよりも、自分の物語に惹かれた読者をより深く沼に落とした方が、自身の精神衛生上、よろしいかと思いますよw

 ただ、求められた事には極力応えるのが天才の道なので、まいりましょうか。心の準備をしてお読みください。ネガティブです。

 まず、いきなりで申し訳ないですが、タイトル・あらすじ時点で私が期待していた物語ではなかったという点があります。
 私はもっとミステリー・サスペンス的な展開を期待していました。完全に私の偏見ですが、グループでの音楽活動というのは色々と軋轢があるものだと思います。よく音楽性の違いなどを理由にグループが解散しますからね。クリエイターというものはエゴの塊ですから。

 その軋轢により、ボーカルが自死してしまい、闇を抱えたメンバーと何故か復活したメンバーが最初はギクシャクしつつも問題が少しだけ解決して、メンバー間の壁がちょっとだけ氷解して(壁が完全になくなって、皆仲良しワーイワーイというのは白けます。注文が多くてすみませんw)、満足してボーカルが成仏していく。そんな物語を妄想しておりました。

 また自死の原因にいろいろ裏があり、メンバーそれぞれが少しずつ責任を抱えているというような真相も期待しておりました。今後そのような展開になるのかもしれませんが、メンバーと再会したシーンの緊張感があまりないため、私の期待した展開にはならないだろうなと思ってしまいました。
 もし、上記のような展開になるのであれば、再会はもっと殺伐としているべきでしょう。あるいはそもそもメンバーが集まらないというのが自然です。
 よって、率直な所を申し上げると続きを読みたいとはあまり思いませんでした。

 ただ上記は完全に好みの話です。Not fo meであったというだけの話なので、絶対に気にしてはいけません。最初に書きましたが、この物語を好きになってくれる読者を大切にした方が良いです。

 求められたので書きましたがご気分を害されたようであれば削除いたしますので、マシュマロでご連絡ください。

 感想は以上です。ご依頼ありがとうございました。

1-9 胎動

■依頼

■感想
 率直感想限定なので、そんなに依頼は来ないと思っていたんですけど結構来てますね。皆、天才の独断と偏見が知りたいのでしょうか?w

 この作品はいい意味であらすじから裏切られましたね。配信でも言及したかもしれませんが、ハードボイルドな探偵のサスペンスホラーと思っていたら、探偵はどっちかというとコメディ寄りでした。そして、多分主人公でもないのかもしれません。
 ただ私はどちらというとコメディ色がある方が好きなので、いい意味で記述しました。シリアス調の中にコメディ色を入れるのって、技術がいるんですよ。作品のバランスを崩さないようにしなきゃいけないですからね。
 この作品はその点も上手いなと思います。

 ここのホームページに『謎!殺人!(とくに館!)怪異!大歓迎!』と書かれていたでしょう、それで連絡したんです。

作品本文より

 依頼者が話している体で、探偵のコメディ寄りのキャラクターが伝わってきます。これが探偵の主観で、滑稽な行動をしたら完全にコメディ作品になってしまうところだと思いますが、伝聞で記すことでそのバランスが維持されているように感じます。

 この作品はそういったところから、全体的に魅せ方が非常に上手いので面白くなりそうだなと思っています。

 探偵助手の手記という形やインタビューという形で書いてくるのは、色々と考察の余地があり、読者の想像力を駆り立てるので私は好きです。まぁ余裕がある時しか考察はできませんがw
 ひとつだけ懸念を示すなら分かりやすい物語を好む読者からは、敬遠されるかもしれませんが、それは気にする必要ないでしょう。

 これだけはどうしても言いたいのが最後の一文の怪しさです。何も考えずに読んでいれば、妊娠アプリの日記に書かれていた文言と読んでしまいそうですが、文体が明らかに異なります。
 アプリの日記は平仮名が多く情緒が不安定そうに見える文体ですが、最後の一文は必要以上に平仮名はないですし、落ち着き払っています。

 そこでよく本文の書式を見てみると、妊娠アプリの表題だけ半角くらい一時下げています。(以下画像参照)


 とすると、これは手記の中に妊娠アプリの日記が書き写されていて、最後の一文は探偵助手の永入さんの言葉ということになります。
 その前提が正しいとしてこの文の意味を考えるとまた面白いですね。もしかしたら、「書き写したから、これで何も心配いらない」というミスリードなのかもしれません。
 いずれにせよ、考える読者にとってはいいヒキになりますね。

 ただいらぬ心配かもしれませんが、もし作者の意図しない所で深読みしてしまっているのだとしたら、書き方が少し分かりにくかった懸念もあります。謎を提示するとき、このへんもバランスも難しいですよね。

 感想は以上です。
 ご依頼ありがとうございました。

1-10 光なる皇帝の愛した娘

■依頼

■感想
 はい、書き出し祭りは欲しがりさんが多くて大変良いですねwこの作者の方も向上心が非常にある方なのでしょう。作者様が書かれた事がまずは大正解なのですが、天才の意見をひとつのサンプルとして吸収していただければと思います。

・次話以降に期待する展開
 やはり、まずは主人公オリファに覇道を歩んでもらいたいですね。姑息な手段を使ってくる政敵をさらにそれを上回る権謀術数で返り討ちにする姿を期待します。ただ、やはりそれを見てアンゼの心が離れていく様は人情としては見たくないかもですが、物語としてはそうならざるを得ないですよね。
 そして、いよいよアンゼの暗殺未遂など、アンゼ自身にかなりの危機が及んでオリファが完全に自分を見失ってアンゼの声も届くことなく覇道を突き進んでいくんじゃないかなぁなんて思っています。
 落としどころは色々なパターンが考えられますね。本当に大切なものに気づいて駆け落ちして庶民として世界の破滅までのんびり暮らすとか、一番キツイものでいくと、アンゼが悪い大人に騙されて政敵になって、オリファがアンゼをあるいはアンゼがオリファを殺してしまって悲劇として終えるのもありだと思います。これはやっぱり作者様にお任せしたいですね。

・上記を踏まえて続きを読みたい書き出しになっているか
結論から言うと、概ねなっています。

「俺の妃になるのは嫌だったか?」
「そうじゃなくて……、だって私、お妃様なんてどうすればいいのかわからないよ」
「今までと何も変わらない。俺と一緒にいてくれればいい」
「本当に? 何も変わらない?」
「ああ、変わらない。何も」

本文より引用

 この会話とか、今後オリファが変わってしまうんだろうなぁという伏線をバリバリに感じて、とても良きです。
 毒花がアンゼの冠に入っている演出もナイスですね、政敵がいることをうまく暗示させています。
 思えば、最初の朝日のシーンもアンゼは今のままが一番良いと思っていることを暗示していますね。
 私が期待する物語の流れを感じさせる伏線が散りばめられているので、「概ねなっている」と結論付けました。

 概ねと付けたのは、これはイチャモンに近い要求なので無視していただいて大丈夫ですが、オリファがもっと躊躇してほしかったなと思ったからです。書き出しで文字数が制限されているので難しい要求だと思いますが、ちょっと簡単に王としての立場を受け入れすぎかもなと、天才は思いました。
 これは見方によっては、本質的にオリファは王であり、アンゼと一緒に過ごしていても、彼女のささやかな幸せを理解していなかった事の証左にもなるので、あえてあまり躊躇しないようにしたのかもしれませんね。

 感想は以上です。ご依頼ありがとうございました。

1-17 今夜、親の仇に嫁ぎます

■依頼

■感想
 配信でも言及したと思いますが、率直に文章力・表現力が素晴らしいと思います。シンプルな表現で過不足なく伝える。私の好みであります。
 ここから少しネガティブです。心の準備をしてお読みください。

 ただ、物語として好みかどうかを聞かれた時に、現段階で判断が難しいと言わざるを得ません。
 それはこの書き出しではこの物語の主題(テーマ)が私には伝わってこなかったからです。
 両親の死の謎に迫るミステリーなのか、相容れないと思っていた存在とのラブストーリーなのか、意地悪をしてきた村人達への復讐譚なのか、そのどれとも読めますが、どれとも読めてしまうという事は、シビアな言い方をするとどれでもないという事と同義です。
 ちなみに両親の死の謎に迫るミステリーが主題であれば、私好みです。どうでもいいと思いますがw

 4000字という制限は飽くまでも書き出し祭りのレギュレーションでそこまでに物語の方向性を見せなくてはいけないという絶対的ルールはありません。天才もテンポの良さに拘りすぎるのは好きではありません。スロースタートで面白い作品は星の数ほどあります。

 ただ、WEB小説、こと書き出し祭りにおいてはこの4000字内で方向性を見せた方が評価されやすいのは傾向としてあります。

 まぁ上記は全て私の読解力が無いせいで起きている可能性も否定できないので気にする必要はありませんね。

 感想は以上です。
 ご依頼ありがとうございました。

1-19 少女、のちに魔術体系を変える。

■依頼

■感想
 配信にしろテキストにしろ、作者様のご要望がないのにネガティブな事を発信するのはマナー違反ですからね。天才は破天荒ですが、マナーは気を付けますよw

 そして、今回はそんなにネガティブじゃないですよ。
 配信でも言及しましたが、この作品は主人公の前向きさが非常に良いですね。やっぱり物語の主人公は前向きで逆境に立ち向かっていく姿を見せてほしいものです。全部が全部そうあってほしいというわけではないですが。

 魔術師にとって、頭髪は命である。
 なぜなら魔力は髪の毛に宿り、魔力量は髪の長さに依存するからだ。

あらすじより引用

 この設定も面白いですよね。オリジナリティに溢れていると思います。髪を切られた主人公が魔力量の消費を抑える→魔術体系を変えるという動機付けにもなっていてよいですね。

 これは杞憂だと思いますが、ひとつだけ心配なのは今後話を広げていく時にこの設定が足枷にならないかなと思っています。この物語には恐らく魔法バトル的なものがあると思うのですが、魔力量が髪の長さに依存するのであれば、髪を伸ばし続けた者(年老いた者)が圧倒的有利になってしまうのではないかと。
 あとはビジュアルを考えた時に魔術師がやたら髪が長いのをどうやってうまく表すかも考えないといけませんね。アニメ化を目指すなら!w

 これはこの作品についてではなく、一般的な方法論ですが奇抜な設定というのはインパクトを持たせることはできますが、物語全体を考えた時に破綻しないようにするには相当な技術がいります。

 もしこの物語を破綻なく完結されれば、この作者様は素晴らしい技術の持ち主ということになりますね!

 感想は以上です。
 ご依頼ありがとうございました。


1-21 落日の大地に響く時の鐘 ~紫の姫と銀の盾

■依頼

■感想
 本文から技量のある方とお見受けするので、単刀直入に結論から言うと「人(読者)を選ぶ作品」だと感じました。
 それは重厚なテーマ故です。更に当該テーマを書ききる技量があるので、より重厚さが増しています。その点は素晴らしいですね。

 釈迦に説法であり、私の偏見も含まれていますが、WEB小説を読む読者の多くはカジュアルなテーマ、何も考えずにスカッとさせてくれる物語が好きだと考えています。本作は明らかにそうではないと書き出しから分かります。よって「人を選ぶ作品」と表現しました。

 私は嫌いではないです。ただ、疲れている時には読めなさそうですね。笑。
 求められていないかもですが、私がもっとこの作品を疲れている時でも是非読みたいと思えるようになる条件があるとしたら、緊張と緩和があると良いかなと思います。
 具体的に言うとクスッと笑えるシーンが1話に1回ぐらいあると助かります。まぁ逆にそういうシーンは蛇足だと感じる人もいると思うので、これは本当に好みですね。

 読み応えある作品となりそうで、一定数のファンはつく作品だと思います。私の感想は気にせずに、完結まで是非書ききってください。

 以上が感想です。
 ご依頼ありがとうございました。

1-24 今日もなんだかんだ生きている

■依頼

■感想
 天才の判断でよろしければ、ズバッとまずお答えしましょう。この作品は完全なるSFです。ご安心ください。
 ただですね、SFという界隈はご存じの通り魔境でして、こんなものはSFじゃないという輩に不幸にも出会ってしまう事があると思いますが、天才がSFだと言っていたんだから、これはSFだ! と胸を張ってください。w

 より厳密に言えば、これはSCでもあります。サイエンス・コメディですね。ただ、コメディもフィクションの一種ですから、何度でも言いますがSF、サイエンス・フィクションで間違いありません。

 そして、コメディのセンスが好きです。配信も聞いてもらえば分かっていただけると思いますが、結構笑いました。天才はコメディには特に五月蠅いですが、何も文句ありません。ブラボーです。

 コメディを書く時に大事なのが、物を見る角度というか、切り口です。凡人が思ってもみない角度、切り口から見ることで、普通の出来事も超笑える出来事になります。
 ただ、奇抜なだけじゃダメなんですよ。読者に伝わる奇抜さ・奇異さじゃないと。
 この作品は、それが抜群に上手い。

 なんですか、ジャプアニーセ文明ってwww
 (でも、日本文明のことを揶揄してるって分かる)
 そして、その研究を広めようとする異星人って。ww
 (でも、その葛藤は我々の世界でもあるあるでちゃんと伝わる)

 普通の感度では思いつかないですよ、ひょっとして天才ですか?

 感想は以上です。
 ご依頼ありがとうございました。

2-10  神様と契りを交わすこと

■依頼

■感想
 配信でも申し上げたかもしれせんが、雰囲気は好きな作品です。田園風景に郷愁と少しの恐怖を十分に感じられます。
 配信の時はうまく読み取れていなかったですが、神様とは結婚の約束をしたんですね。冒頭の台詞にあったのに、目が節穴で申し訳ありません。

 そうすると、書き出しでもう少し物語の方向性を知りたいという要望はあります。約束の内容を理解できていなかったので、ミステリー的な雰囲気を感じていましたが、結婚が約束だとするともしかしたらラブストーリーなのかなと思い直しています。

 もしラブストーリーだとすると、その雰囲気が書き出しからは感じ取れなかったのでもう少しラブを前面に出した方がいいかもしれません。すごく抽象的な表現で申し訳ないですが、天才はラブを出すのが苦手なので、具体的にはアドバイスできませんw
 ただラブストーリーではない可能性もありますので、その場合は無視してください。

 書き出し祭りで評価される作品は、書き出しで物語の方向性をしっかり見せている作品が多い印象です。高評価を目指すのであれば、物語の主軸がミステリーであれ、ラブであれ、それを読者にこれでもかと分かりやすく伝えた方が良いかもしれません。

 まぁ例外は何にでもつきもので、全然その要素が無い作品が、別軸の圧倒的強さで優勝したりしますがw

 感想は以上です。
 ご依頼ありがとうございました。


2-19 復讐者、不完全燃焼

■依頼

■感想
 興味深い観点・切り口の物語だと思います。
 復讐をテーマした物語は無数にありますが、その復讐がいきなり頓挫して主人公が八つ当たりするというのは斬新かもしれません。

 作者様は勇気がありますね。八つ当たりという読者の共感を得ることが難しそうな動機を主人公に持たせるというのは、よほど物語の強さに自信がないとできない事だと思います。

 他の作品の感想でも明記しましたが、読者は物語の登場人物の行動の動機に納得できないあるいは共感できないと読むのを敬遠するのが一般的です。ただ、例外はあります。そんな細かい事は置いておいて、物語として面白ければ読者は読みます。
 よって、作者様は勇気があると表現しました。

 そして、力量を確かに感じます。その部分を引用します。

 そう考え、出店を冷やかしながらふらふらと歩いていると、一組の親子が騒いでいた。
「ねぇ、これ買って!」
「ダメ!」
 平和な光景。家族が生きていた頃を思い出した。
 そんな感傷は。
「もう、悪い子にしてると""焼き討ち""が来るよ!」
 そんな台詞で吹き飛んだ。
「くっ、ははっ!」
 そうか。""焼き討ち""が来るのか。
 いやはや、まさか子供への脅し文句に使われているとは。存外、奴は人気者だったらしい。

本文より引用

 これは主人公を追いつける描写として秀逸ですね。
 まず、親が子供を躾けるために化物や悪人を引き合いに出すのは、育児あるあるです。現代で言えば「鬼が来るよ!」と私も娘に行ったことが何度かあります。ちなみにすごく怖がって言う事聞くんですよw
 それはさておき、そういう読者の共感を呼びつつ、自分の復讐の対象がそこまで世界に浸透していること、それが最早居ない虚しさ、そして主人公が自暴自棄になって酒浸りになる動機になること、それがこの描写につまっている。素晴らしいですね。

 よって、きっとすごく面白い八つ当たりの物語を書ききっていただけると思っています。是非、完結までよろしくお願いします。

 感想は以上です。
 ご依頼ありがとうございました。

2-21 聖剣抜いたら偽王女(男の娘)になったので、国難を"うんとこどっこいしょ"します

■依頼

■感想
 はい、笑いました。
 凡人なんて謙遜する必要はないと思いますよ。天才だと思います。

 この作品はコメディあるいはギャグだと思います。コメディじゃないとしたら、ちょっと書き方を考えた方がいいかもしれません。

 コメディで重要なのは、いかに読者を笑わせるかという点であることは疑いないかと思います。他の作品で言及しましたが、笑いのツボは千差万別なので万人にウケるかどうかは分かりませんが、間違いなく私は笑いました。

今、僕の願いが叶うなら、富とか名誉あるいは翼もいらないから早く帰らせてほしい。嘘です。富は欲しいです

本文より引用

 ここのセンスとか秀逸ですね。かの有名な「つばさをください」の歌の一節をオマージュしているんだと思いますが、それをさらっと出す。そして、富は欲しいですという主人公のキャラを活かしたボケ。素敵です。

 ただ、一点。マスターカードの下りは、若い世代には通じないかもしれません。調べてみたら、マスターカードのCMで”プライスレス”のキャッチコピーが使われていたのは1998年から10年ほどだそうです。読者の中には生まれていない方もいそうですねw
 良いCMが多いので、若い方にも是非見てほしいですね。

https://www.youtube.com/watch?v=YMDtqOThm5o

 

 感想は以上です。
 ご依頼ありがとうございました。


2-23 猫に転生した麗しき貧乏令嬢は王太子の求愛に溺れる

■依頼

■感想
 ご丁寧な依頼ありがとうございます。感想が非常に書きやすいですね。
 
 まずアピールポイントですが、記していただいた通りの物語が始まるだろうなという期待感がしっかりと持てる書き出しになっていると思います。

 次にストーリー性についてですが、配信でも言及したかもしれませんが、多くの読者が好きだろうと思われる要素がうまく絡み合ったストーリーが期待できますね。

・不遇な女性が報われるであろうシンデレラストーリー
・猫あるいは小動物好きが好むであろう猫への転生
・獣人という当該性癖を持っている人がある程度いると思われる所へのアプローチ

 そして、読みやすいです。するするとストーリーが入ってきます。王道であるからという要素もあるかもしれませんが、間違いなく筆力がある方だと思います。

 最後に私が続きが読みたいかと言う点ですが、残念ながら惜しいという結論です。個人的でも構わないということなので、遠慮なく私の好みを主張しますが、物語が綺麗にまとまりすぎていて、意外性が無い点が私の食指が完全には動かない要因ですね。

 他の作品の感想でも同様の主張を何度かしていますが、私は謎がある物語や癖のあるキャラクターが好きです。その要素がこの物語にはあまり無いので、私の好みかどうかと聞かれたら否と答えざるを得ないです。

 ただ私は少数派で、前述したとおり多くの方に愛される要素があると思うので自信を持っていただいてよろしいかと思います。

 感想は以上です。
 ご依頼ありがとうございました。


2-25 イケメンに口説かれていますが遠慮しておきます、ぼくは佳純が好きなんだ

■依頼

■感想
 ネガティブです。心の準備をしてお読みください。

 この物語はターゲットがかなり明確なのかなと思います。恐らく、BL的要素が好きな方には刺さりやすいのだと思いますが、そうでないとあまり刺さらないかもしれません。
 私はそうでない人なのであまり刺さりませんでした。

 いかに低身長で可愛いといっても、現世では男の子である主人公(前世聖女)とイケメンサッカー部男子(前世魔王)の絡みは、BLの素養が無いとなかなか積極的に読もうと思わないかもしれません。
 書き出しでいきなりキスするのはちょっとハードルが高いですね。

 ただ、これはどこまでもいっても好みの問題で作品の優劣の話では決してありません。not fo meというだけで、この物語を求めている方は他に沢山いると思います。
 私のことは気にせずに書きたい物語を書いていただくのが良いかと思います。

 感想は以上です。
 ご依頼ありがとうございました。

3-18 「推ッ忍ッッ!!!」萌えよッ!!キュン死郎伝説ッッ!

■依頼

■感想
 拝啓 ごり虫様。その飽くなき向上心、尊敬いたします。想いに応えられるように尽力させていただきます。

 本作のジャンルはギャグだと思います。ごり虫様はギャグは書き慣れていないということですかね。
 ただ書き慣れていないだとしたら、まだ見ぬ才能が眠っているかもしれません。天才が思うギャグを書く時のポイントは、とにかくもうテンションをあげて勢いで押すという事です。
 細けぇことはいいんだ。俺の世界観でぶん殴って笑わせてやるっ!という気概が大事です。

 その気概は存分に感じました。よって、眠れる才能があるかもと申し上げました。

 一方、私が笑えたかどうかという話ですが、他の作品の感想でも申し上げていますが私の好みの笑いは、テンション低めでシュール、ワードセンス的に笑わせに来るものです。この作品は、前述の通りテンションで押し切る作品であり、なおかつ推し活という天才にあまりなじみの無いテーマだったのでピンと来ない部分もあり、お口に合いませんでした。ごめんあそばせ。

 で、無理があるかという点ですが、10億円のスパチャはちょっと誇張しすぎかもなと思いましたが、本作はギャグですから! 前述の通り、細かい事はいいんですよ! むしろ、無理に無理を重ねて「そうはならんやろww」と読者からツッコミを受けるのがギャグ作者の至上の喜びと心得た方がいいかもしれません。
 他のジャンルでは破綻や矛盾は、冷める原因になりますが、ことギャグにおいては破綻や矛盾をこそ楽しむものだと天才は考えます。
 そう、ドン引きさせるぐらいがちょうどよいのです!

 もっと自分自身を解放しましょう。いっそのこと、全裸で執筆してみるのもいいかもしれません。そうすれば、ギャグにおいても高みに到達できるかもしれません。

 感想は以上です。
 ご依頼ありがとうございました。


4-1 イーストランドの終焉

■依頼

■感想
 丁寧にアピールポイントなどを教えていただいてありがとうございます。作者様の狙いと天才の読者としての受け取り方が若干異なっていたりする部分は非常に興味深いですね。
 アピールポイントでいえば、世界観は確かに良く伝わってきました。ただキャラクターに関しては、大きく魅力は感じませんでした。部分的なサイボーグであるという設定面では確かに面白みを感じましたが、キャラの内面・性格的な部分では率直言うとパンチが弱くあまり印象に残りませんでした。私が尖ったキャラが好きというだけなのであまり気にしないでください。笑

 さて、ご要望いただいたストーリー性やテンポについては、配信を聞いていただければ分かると思いますが、褒める所しかない出来だと思います。配信で申し上げた事の繰り返しになりますが、情報の出し方が非常にお上手。説明然としていない物語上に必要とされるやり取りの中で世界観や主人公の置かれた状況をしっかりと読者に伝えています。


「それで、おまえはどこまでいじってるんだ」

 イーリンはルーの左手を払いのけると、だらりと垂れた自身の右腕に目をやった。撃たれた肘は大きくえぐれてはいるものの、血は一切流れていない。損傷した人工皮膚からのぞくのは、冷たく固い金属だ。

「右腕だけだ。嘘だと思うなら、その拳銃をぶっ放して試せばいい」
「なかなか血の気の多いお嬢さんだ」

本文から引用

 このシーンなどが秀逸ですね。ショッキングなシーンで主人公が一部サイボーグがしていることが強く印象付けられます。冗長でなく簡潔なのも私好みです。
 しかも、そこに至るまでに不自然さが無い。屋上から落ちるべくして落ちる理由があります。そこがグッドですね。書き慣れていない方だとこのシーンを見せたいがために、不自然な流れを作ってしまいがちですが、そこがありません。
 それがテンポを生み、物語の続きを読みたくなるフックとなっていると思います。

 ただ、上述したように私が続きをすごく読みたいかと言うと答えはノーとなってしまいます。非常に物語として完成度は高いのですが、如何せんキャラに癖が無さ過ぎるのが、私の食指が動かない理由ですね。
 イーリンかルーの癖を強くしていただくか、あるいは三枚目的癖特盛キャラを書き出しで少しでも登場させていただければ、すごく好きな作品になっていたかもしれません。

 私の好みの話で申し訳ないですが感想は以上です。
 ご依頼ありがとうございました。


4-2 追放勇者の魔王軍復活作戦

■依頼

■感想
 ネガティブです。心の準備をしてお読みください。

 用済みとなった勇者が急に冷たくなった世界に対して反逆し魔王となって君臨する物語。展開として興味深く、魔王として悪逆の限りを尽くしたりしたら斬新な物語足りえると思います。

 しかし、個人的な好みで言えば書き出し段階では好きではない要素が多くを占めてしまっています。
 それは主人公に共感できないという点です。私は天才であり、それなりの年齢も重ねているので青臭い正義感を持っているわけではありませんが、それでも命をかけて救った世界に対して反逆の狼煙をあげるには、それ相応の理由や覚悟を求めてしまいます。
 恐らく今後の物語の中でそれが語られていくのだと思いますが、書き出し時点では以下のように浅はかで少し自己中心的とも思える考えが吐露されるので、どうしても共感できません。

「戦場がないならば戦場を用意すればいい。魔王を倒したとは言え、魔王軍の残党はいる。彼らがいつ襲ってくるかも分からないで街の奴らは俺たちを用済みとした。ならばもう一度思い出させてやればいいのさ。本当に必要なものが何なのかを」

本文より引用

 飽くまでも私の場合ですが、ではどうすれば共感できたかと言うと、勇者が虐げられている様子が具体的に描写されていれば、「ああ、なんて不憫なんだ、これなら世界を恨んでも仕方ない」と思えたかもしれません。

 偉そうに語ってしまいますが、登場人物の動機というのは、多くの人が納得するものであった方が良いと天才は考えています。その方が、物語に説得力が生まれ、その説得力が面白さにつながります。もちろん、例外はありますが。笑。

 感想は以上です。
 ご依頼ありがとうございました。

4-5 追放された令嬢は、川流れ公爵と出会う

■依頼

■感想
 いきなり作品にあまり関係ない事で申し訳ないですが、老婆心からお伝えします。もし多くの方に読まれたいとか、出版したいという願望をお持ちであれば、どんな作品であれ自作のアピールポイントはあった方が良いですよ。ポイントがないとしても、読みたくなるようにアピールできた方が良いです。
 作者様は謙虚な方だと存じますが、読まれるためにはある程度の傲慢さが必要だと思います。私のように天才だと自己主張するくらいで良いと思いますw
 特に本作は面白い作品だなと思ったので、もったいないなと思った次第です。

 さて、本題のどう思ったかの部分ですが、キャラクターがとても私好みです。主人公のレナとパートナーとなるであろうアン、双方ともエキセントリックで尖ったキャラなのがとても良いです。
 ただエキセントリックなだけだと、意味不明な物語になってしまう事が多いですが、そこはいい塩梅で”ズレている”という程度で収まっているので物語として成立している。彼らの中の常識の一部分が破綻しているのが、読んでいてとても興味深いです。

 毎回そうではないですが、私は物語に非日常を求めることが多いです。常識が破綻している人物が行動することで自動的に非日常が表現されるので、そういう尖ったキャラが好きなんですすよね。

 今後の展開として私が望むことはただひとつです。この二人にはずっとズレていてほしい。物語の展開としては特に求めることはありません。逆に言うとどのような展開(あまり突拍子も無い展開だと困りますが)であれ、このズレが維持されていれば私は楽しく読めるでしょう。

 感想は以上です。
 ご依頼ありがとうございました。

4-7 それいけ聖犬フェンリル!

■依頼

■感想
 ネガティブです。心の準備をしてお読みください。

 まずは、ご留意されていた「中学生でも理解できるくらいの読みやすさ・面白さ」ですが、それは思惑通り表現できているとは思います。
 だからこそ誠に残念ですが、私には刺さらなかったという結論になります。

 この物語のジャンルはコメディであることは疑いないと思います。今後別ジャンルに変化していく可能性はありますが。コメディであるということは読者を笑わせることをひとつの目的としていると思います。
 この笑わせるというのが曲者で、笑いのツボは千差万別という点があります。そして、笑いはそのターゲットを絞った方がより深く笑わせられるという特性があります。仲間内しか分からない内輪ネタが面白いのはそのせいですね。

 さて、ここからは完全に好みの話ですが、私は子供でも分かるような分かりやすい笑いではあまり笑いません。特に小説においては、テンションで押し切るシンプルな笑いは冷めた目でみてしまいます。
 また偉そうに語ってしまいますが、小説は当たり前ですが文章ですので、文章ならではの特性を活かした少し捻ったものやシュールな笑いが好きです。少し咀嚼しないとそのユーモアが分からなかったり、ワードセンスや表現の巧さが光るものですね。
 この作品は私が読み取る限りでは、どちらかというと前者の私の好みではないものに分類されます。

 ただ、これは作者様の狙い通りと言えば狙い通りだと思いますので、自信を持っていただいて良いと思います。
 ギャグやコメディを書く時に覚悟しなければならないのは、刺さらない人はまったく刺さらないというのが、他のジャンルより顕著である点です。なので、その実例として参考にしていただければ幸いですw

 感想は以上です。
 ご依頼ありがとうございました。


4-16 ファンタジー・パンク 消えた魔王と砂漠の都市

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 ネガティブです。心の準備をしてお読みください。 

 まず申し訳ありません、考察はできなさそうです。書き手の立場として、読者が考察してくれるのはとても嬉しいですよね、良く分かります。
 ただ読者の立場からすると、考察ってかなりのカロリーを消費するのです。そして、相当のカロリーを消費する事は、その行為が好きで夢中になれるものでなければ率先してやりたいと思うものではないんですね。
 特に私の場合はエンタメとして読書を楽しんでいるので、相当のハードルを超えないと考察するまでには至りません。ミステリーを読む場合も推理はあまり自分でしません。物語として楽しんでしまいます。

 つまり、端的に申し上げるとこの物語に私は考察するほどの魅力を感じなかったということです。飽くまでも”私は”ということなので、あまり気にしないください。

 参考までに言語化が難しいですが、私が考察したくなるような物語はどんな特徴があるかを挙げたいと思います。思い付きで書いているので厳密ではないですがw

・構成が巧く今後の展開が気になる
・謎のヒントあるいはミスリードが物語に溶け込む形で散りばめられている
・キャラクターに癖があり、その癖が物語の鍵を握っている事が伺える
・世界観が好み(どちらかというと現代を舞台にしている方が好き)

 本作はこの特徴にあまり当てはまっていないということです。ただ何度も言いますが、これはあくまで私の個人的な基準ですので気にしないでください。

 感想は以上です。
 ご依頼ありがとうございました。


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