タイのスラムでボランティアをしてきました!
今回はタイのスラムでのボランティア経験について書いていきます。
タイの首都、バンコクには中心部に高層ビルが立ち並ぶ一方で都心部からそう遠くない場所にスラムが点在しています。バンコクには2000近くのスラムがあり、私はそのうちのクロントイ・スラムというスラムに訪れました。クロントイ・スラムは、シーカー・アジア財団が援助を行っています。お昼を過ぎると、シーカー・アジア財団が運営しているコミュニティ図書館に子供たちが集まってきます。コミュニティ図書館では読み聞かせが行われたり、利用を通じてマナーを学べたりする場としての役割を担っているそうです。
財団の方から財団が行っている活動やスラムについての説明を受けた後、現地の方にスラムを案内してもらいました。雨漏りのする家や道のあらゆるところに放棄されたゴミから漂う異臭…劣悪な環境下で暮らしている人々がいることを目の当たりにしました。驚いたことに、スラムで暮らす多くの人がスマートフォンを持っていました。現地の方によると、彼らが使っているスマートフォンは価格が非常に安いため購入することができるとのことでした。
案内をしてもらった後は、現地の子供たちと交流することができました。私は現地の子供たちに幼少のころから得意な折り紙を教えました。子どもたちは、彼らにとって珍しい折り紙にとても興味津々で積極的に作品作りに励んでいました。私たちは恵まれた環境に感謝することなく、ちょっとした理由で学習の機会を自ら手放してしまうことが多々あります。一方でスラムの子供たちは貧困が理由で教育の機会に恵まれなくとも、あらゆることに興味を持ってそこから何かを吸収しようと自発的に行動していました。自分より幼い子どもがとても意欲的に向き合う姿に心を打たれました。
現地の方によると、子ども同士の交流は子どもたちが孤立することを防ぎ、結果として麻薬の蔓延や子どもの自爆テロへの利用を防ぐことができるとのことでした。また、子どもたちが教育を受けられるように支援することは、貧困の連鎖を断ち切るきっかけにもなりうるとのことでした。
私が訪れたのは数あるスラムのうちのたった一つです。もちろん、すべてのスラムがクロントイ・スラムのように支援を受けているわけではありません。私は今回の経験を通じて、劣悪な環境で暮らす子どもたちが多くいること、また、そのようなスラムで暮らす人々を支援する人々がいることを知ることができました。多くの人が貧困に興味を持ち、実際に足を運ぶことが貧困に向き合う第一歩になるのではないでしょうか。