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令和6年5月21日に武蔵野大学創立100周年!! 創立記念日「同慶節」に参加しました
みなさんこんにちは! 学生広報チームの和田です。今回は、5月21日に武蔵野キャンパスで行われた学校法人武蔵野大学創立100周年記念行事「同慶節」に参加してきました。
同慶節ってなに?
「同慶節(どうけいせつ)」とは、武蔵野大学の創立記念日のことです。なぜ「創立記念日」と呼ばないのかというと、本学は浄土真宗本願寺派の流れを汲む学校であり、5月21日は創立記念日かつ、浄土真宗の宗祖親鸞聖人がお生まれになった日でもあるため、二つを同時に慶(よろこ)ぶ(お祝いする)日として「同慶節」と名付けられたからです。
そして、なんと今回は、記念すべき100回目。
この日に、武蔵野大学は創立100周年を迎えました!!
式典の内容
式典は、武蔵野キャンパス第一体育館で行われ、武蔵野大学中学校の3年生・高等学校の2年生、および中高各クラス委員、法人教職員が参加しました。また、武蔵野大学中学校・高等学校のその他の学年の生徒と千代田国際中学校・武蔵野大学附属千代田高等学院の生徒も各教室からオンラインで参加しました。
まず、合掌・礼拝を行い、「同慶節の歌」が歌われました。この歌は毎年同慶節の式典で歌われる歌で、学校法人武蔵野大学の前身である武蔵野女子学院が創設された時に作られたようです。当時の教員である小野竹三さんが作詞、仏教讃歌等の作曲で名高い藤井清水さんが作曲しました。
その後、仏像や仏堂を美しく、厳かに飾る仏前荘厳(ぶつぜんしょうごん)が行われました。武蔵野大学中学校・高等学校の代表生徒たちが胸を張って仏前を荘厳している姿がとても輝いてみえました!
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続いて、礼讃歌とともに代表焼香が行われ、長野了法理事長による式辞が述べられました。式辞では、学祖 高楠順次郎博士が本法人を創立されたことのお祝いと浄土真宗の宗祖親鸞聖人のご生誕をお祝いすることは、根本は同じ慶びであると語られました。
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その後、勤続30年を迎えた6名の教職員に対する表彰と、本法人に多大なる支援・寄付をいただいた卒業生への感謝状の贈呈が行われました。
また、学校法人武蔵野大学創立100周年記念動画の紹介が行われました。
その中で、メタバース上に「第4のキャンパス」として開発された「縁(えん)バースキャンパス」の紹介がありました。メタバース上でアバターと呼ばれる自分の分身を自由に動かすことができたり、他のアバターとのコミュニケーションができたりするそうです。100年前の5月21日には想像がつかないようなことが実現していて、今までの100年とこれからの100年でどのように変化があるのかとても興味深いですね!
輝くミライの創り方〜100年をキーワードに見えてきた本質〜
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最後に、浄土真宗本願寺派 光明寺 衆徒の中村法音先生から「輝くミライの創り方〜100年をキーワードに見えてきた本質〜」と題して生徒たちに向けた講話がありました。
「これからの世代の想像が未来を変えること」「自分の考え方次第で人生や未来は変えることができること」「自分は探すものではなく、作るものだということ」や「嫌いなものだからこそ頑張ることに意味があること」など為になるお話がたくさんありましたが、その中でも講話の最後にしてくださった印象深いお話をご紹介します。
“正しい”を考えるために、イエス・キリストの肖像画を修復したスペインの老女のお話が例にあがりました。
スペインにある小さな教会に置いてあったイエス・キリストの肖像画がボロボロになってしまいましたが、その教会は修復費用が用意できなかったため、老女が代表して修復を行いました。素人の老女が修復したため、元の肖像画と全然違う仕上がりになってしまい、世界中で話題になり、笑い者にされてしまいました。世界中の多くの人々はSNSで挙げられた画像だけを見て笑って終わったのです。
しかし、このことについてよく調べてみると、世界最悪の絵画修復と称された作品を見ようと5000人の小さな町に13万人の観光客が集まり、その影響で観光業が盛んになり、町が潤いました。
ここまで聞くと、この女性は悪い人と言えるのでしょうか。
この話を聞くまでは、みんなは勝手に修復をした悪い人だと笑っていましたが、ここまで聞いたらどっちかわからなくなります。
さらに、この町は、町全体の売り上げの半分をこの女性に渡しましたが、女性は、必要最低限の生活に使う分以外の残りの全てを教会に寄付しました。
もう一度聞きます。この女性は、悪い人と言えるのでしょうか。
きちんと調べたら本当のことは全然違うのに、一部分だけで物事を評価していることが世の中にはたくさんあります。物事をどう考えてどういう風に向き合っていくのかを考えることが大事だと思います。だからこそ自分を疑ってください。今の自分は正しいのかな、この行動は正しいのかな、この情報は正しいのかなということを疑い、主体性を失って囚われないようにしてほしいです。そのためには、今、囚われてないかなと立ち止まって考えることがとても重要だと思います。
高楠先生が武蔵野大学を創立した時代は、日本中で女子教育の学校がたくさん設立されました。「日本を成長させるためには、女性を家に居させればいいという考えは間違っている。一人ひとりが人として学び、日本をより良くしていくことが必要なのではないか」と疑問を持ったことでそういった動きがあったのではないかと思います。疑問というのは、「今のままでいいのかな」と疑うこと。そして問いを立てることです。まさに、21世紀の教育の学びと言われているものが学校法人武蔵野大学にはあります。でもそれは、100年前からこの学校を作った先人の皆さんが積み重ねてきたものです。100周年という貴重な瞬間にいることをぜひ、喜んでいただきたいです。
実際に参加してみて
昨年から創立100周年記念事業の学生広報チームに所属し、さまざまな関連事業を取材をしてきましたが、今回、同慶節に参加し、100周年という記念すべき日を迎えたことで、強く実感が湧きました。武蔵野大学だけでなく、法人全体で100年間たくさんの人が歴史を積み上げてきた重みを感じるとともに、100周年という記念すべき年に関われていることをとても嬉しく思います。最後の中村先生の講話は、中学生・高校生に向けたお話でしたが、私も大変勉強になり、心に刺さるお話がたくさんありました。今回のお話を受けて、周りに流されるのではなく、周りから見ても自分から見ても憧れる自分になれるように現状の自分を疑い、”正しさ”にこだわりたいと思います。
※学年、肩書は取材当時(2024年5月)のものです
経済学科2年 和田みんみ
【学生広報チームについて】
学生広報チームは2023年9月に活動を開始しました。創立100周年事業プロジェクトの取材を行い、武蔵野大学だけでなく、学校法人武蔵野大学の中学校や高等学校の学生や地域の方々にも武蔵野大学や100周年事業の魅力を発信できるように今後も活動していきます。