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Kenya 12 -ヴィクトリア湖を目指して-
予定通りビエラは一足先に帰国して、ケニアに残った僕は、
残ったお金、約4万円を持って車を価格の安いセダンに借り直し、宿主エノックの家族を巡りながらケニアの西の端、ヴィクトリア湖まで行くことになった。
残りの日数を何処に行こうかと悩んでた時に、宿主エノックと相棒ドンの故郷、ヴィクトリア湖周辺の話を聞いたからだ。
ケニアの西側、国境になってるヴィクトリア湖の辺りはまだまだ観光地化されてないから、美しい自然と、ローカルの人の生活が見られると聞いて、行く事を決めた。
3人みんなで行くか!と盛り上がってたのだけど、出発前夜になってエノックが、
あ、やっぱり行けねー!! 誰かがいないと仕事にならないから。
という理由で(それ、最初からわかってなかったのか!)ドンとふたり旅する事に。
エノックは僕ら二人の為に、途中の街で暮らす家族の住所と、オススメの観光地をメモして、ドンに渡していた。
その後、真面目なドンは、どれだけ時間がなくてもそのミッションをちゃんと熟すもんだから面白い。
当日の朝になってドンから、
あ、俺、免許ないから運転出来ないわ。
と聞かされて、毎日1人で10時間以上運転する日々が待ち構えてるとは知る由もなく、
全然オッケー!ノープロブレム!!
とノリノリで僕は車を走らせた。
宿での仕事中は、真面目で静かな印象が強かったドンと、4、5時間も話すうち、今まで見えなかった彼の普段の顔がじわじわと現れて、また僕もベラベラと生い立ちやなんかを喋り倒した。
車を追い越した後にハザードを点ける度、褒め讃えてもらい、
前を走ってるバイクのドライバー(ノーヘル4人乗り)に土埃が舞わないようにと、アスファルトの道まで追い越さないでいると、
日本人すごい!!これ絶対ケニア人もやった方がいい!!
と、さらに盛り上げてくれる。
相手にリスペクトすれば、それを全部褒めてくれるのだ。
ちゃんと見てるんだなあと、逆に関心してしまう。
日本人はみんなこうなのか?という質問に、
イ、、Y・E・S !!
と見栄をはってしまったので、どうか日本のみんなが優しい運転をしてくれる事を願うばかりだ。
途中の町でドンのお婆ちゃんと待ち合わせして、一緒に大きなモールで買い物をした。
ドンが何かプレゼントする為に誘ってたみたい。(優しいじゃんかよ!!)
レジでチョコをひとつ持って並んでたら、もうひとつ買いなさい!と大きな板チョコを手渡してくれた。
婆ちゃんて存在は万国共通なのね。
途中の街で、ドンの従兄弟と待ち合わせしてたらしく、夕飯を一緒に食べた。
記念写真を撮る瞬間に鳴り始めた電話に出てしまう真面目なドンと、後にしろや!と迫る従兄弟。
どっちがドンだかわかるか?
とものすごく答えづらい問題を出してくるふたり。
なんか、めちゃくちゃ仲良し。
ケニアの人達のこういう所に惹かれる。
タイマーをセットしたけどギリギリでカメラが動いてしまい、後ろで僕らの事をケラケラと笑ってた警備の兄ちゃん達も写り込むという奇跡。
車の中で、ドンはゴスペルミュージックをこよなく愛してる事や、
アメリカに行ってみたいという夢がある事、
今の仕事が充実してる反面、もっとビジネスを軌道に乗せたいことなど、色々と教えてくれた。
もっと英語がわかればな、と思いながら、僕は前のトラックの荷台から落ちてくる砂利を避けながら、ひたすら進むのだった。
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