怖いのはウィルスか生活費か
ベルリンでロックダウンから一ヶ月以上経ってみたら、結構この暮らしに慣れてきた。
最近は、よく晴れた夕方になると、ひと気のない森や湖に行って、水鳥や白鳥やカモ、それに太陽と一緒に降りて来る細い月を眺めながら、割と贅沢な時間を過ごしてる。
ネットから森に目を向けると、一見何も変わらない世界が広がっていて、人間だけがウィルスと生活費を担保出来なくなる事への不安でドタバタしてる様にも見える。
ウィルスから身を守るには、個々が免疫力を高めるしかないとわかっていても、生活費を確保する為に免疫力を高めるような生活をする余裕がない人が、その怒りを爆発して、余計に免疫力を弱めるというむず痒い世界。
でも、逆に考えたら最低限の生活費の心配さえなければ、一ヶ月間人との接触を無くす事が出来る人も大勢いるのだと思うと、一番恐れてるのはウィルスよりもお金がなくなる事だと感じてる人の方が圧倒的に多いのかもしれないね。
ヨーロッパの中でも、これを期にベーシックインカムに切り替えようと言い始めてる国も出てきてるので、これがひとつのウィルス対策になるのか見てみたい。
人と会えない、空間に集まれないって限定された中で、どう面白いアイデアと行動力で人類が切り抜けていくのか見ものだし、僕らの生き方そのものががらっと変わるかもしれない大転機だと思うと、怖いけどわくわくもしてくる。
誰も知らない未来が来たんだから、答えなんてないしね、もう思いつく限りのアイデアをやってみるしかない。
地球単位で必要な分だけ生活費を得られて、あとの時間は食べ物を植えたり、エネルギーを作ったり、動植物が今より生きやすい場所を作ったり、困ってる人をサポートしたり、人を笑わせたり、感動させたり、新たな研究をしたりなんて世界になれば、コロナウィルスの登場だって結果オーライ。
多くの動植物が絶滅に向かってまっしぐらな中で、人間だけが絶滅しない世界なんて絶対あり得ない。
僕は一生世界中を見て回りながらダラダラ写真を撮っていたいという大きな野望があるから、ウィルスに左右されない生活スタイルを探っていきたい。
もう生涯安定なんてなくなっちゃった代わりに、限りある時間を使って大冒険してもいいっていう時代の幕開けじゃない?
誰もが一度は夢見たスケールの大きな生き方を始めるなら今なのかもしれないよ。
ベルリンの森で、鳥の声を毎朝ひたすら録ってはYouTubeにアップするという、誰徳なのかわからないけど始めてしまったプロジェクトが、3週間目に突入。
SNSで紹介してくれたり、演奏に使ってくれたりと、一部のコアな人達からじわじわ盛り上がってきてます。
どうせだから、まずはベルリンで一番鳥の声を録ってる人になろうと思います。
鳥の声って流してるだけで癒されるからぜひ聞いてみてね。
【Everyday Morning Birdsongs in Berlin】