完全コピーしてみよう&ちょこっとスピッツ考察
みなさんこんにちは、MUSAKOドラム教室の茂木草馬です。
最近危険な暑さが続いていますね。。
家とスタジオの往復だけでも相当しんどいですね(^_^;)
みなさんも暑さには十分お気をつけて!
さて今日は完全コピー、いわゆる"完コピ"のススメということでお話ししていきたいと思います。
完コピを勧める理由
完コピとは、その楽曲のフレーズやリズムパターンから何まで全て音源通りに演奏することです。
当然プロが演奏しているものを完コピするとなれば楽曲によってはえげつない難易度にもなりますし、途中棄権なんて可能性も大いにあり得ます。
ただ楽曲の難易度は実に様々で、初心者の方でも完コピトライしやすい曲も実際に多くあります。
では本題、なぜ完コピをお勧めするのか。
それは多くの引き出しを作ることができるから、です。
どういうことでしょう?
例えばただなんとなくのコピー、カバーをする場合だとAメロのパターンはつい自分のクセのパターンや、苦手を省いたパターンを叩いたりすることが多くなると思います。(象徴的なパターンやフィルインは割と看過せず真似ようという意識がある人が多いです。)
そもそもどんなキック、スネアのパターンかを深く追求せずにただドンタン ドドタン と演奏したり。
一方で完コピをやろうと思って譜面を見たり、必死に耳コピしようとすると、思いもよらないパターンだったり、案外いまの自分のパターンと変わらなかったり。
いずれにせよ発見がそこにはあるはずです。
そして音楽的なことを言えば、ドラムのパターン1つとってもなぜAメロのパターンはこうなのか、サビはこうなるのか、などにはちゃんと理由があります。
ベースのパターンや歌のリズムにうまく絡むようにバスドラムがあって、そスネアが〜などなど根拠になるものがあるわけです。
そうなってくるとただなんとなくのコピーよりも、やっぱり完コピをした方が完成度は当然高くもなりますし、難易度もきっと上がることになります。
大事なのは自分の辞書にないパターンやフィルイン、それは単に内容だけでなく、ここでこのフィルインかー!とか、このパターン、こうやって使うのか。。などなどタイミングやセンスを吸収することもできます。
1つの衝撃
高校一年生の頃に、今も影響を受け続けているスピッツのドラム、崎山さんのドラムを完コピしようと"ロビンソン"と"君が思い出になる前に"
を耳コピしているときに衝撃が走りました。
フィルインや8小節の区切りを終えてもシンバルを叩かない!
特にロビンソンの2コーラス目に入る直前のフィルインからのシンバルなしはこれまさに衝撃と言ってもいいでしょう。
当時に自分はそれがかっこいいとか音楽的かどうかよりも、フィルインの後にはドッシャーンシンバルだろ〜というのが無意識のうちにあって、なんか盛大に空振りしたのでは?という聞こえ方をしたのを覚えています。
今ではあのシンバルなしがあったおかげで(おかげなのか...?)フィルインの後の歌が小さく入ったり、シンバルの音域や他の楽器と被って濁りそうな時は区切りが良くてもフィルをしなかったり、シンバルをあえて叩かなかったり、そんな選択も自然にできるようになりました。
ちなみに君が思い出になる前に、はフィルインのさり気なさや(普通タカドンぐらいやりたくなる)、もはやフィルインでもないぐらいのハイハットの遊び、そしてBメロのタムとクローズドリムを絡めたパターンなど、勉強になることが本当に多かった。
またこんなことを書いていたら聴きたくなってきました(笑)
...............
ということで君が思い出になる前に、聴いてきました。
うーんやっぱり本当によくできた曲ですし、ドラムです。
そうそう、イントロやAメロ、クラッシュシンバルは合わないんですよね。
ハイハットやスプラッシュシンバルをうまく使うことで何と無く、さりげないぐらいのドラム、これがまた難しいです。
そしてBメロで少し拓けるのですが、ここでクローズドリムショットの登場。
センスがすごいです。このBメロ、4拍目にスネアが来るいわゆるパンパパンフー、と聞こえるリズムなのですが、ここのスネアの合間にクローズドリムショットを絡めています。
自分の中にはないリズムや、その表現。
でも完コピできたときに、やっぱりハマりがいいのが良くわかります。
少し話は脱線しますが、私が生徒さん用に楽譜を簡単アレンジするときは、今日の雰囲気やリズムを壊さないようにしながらアレンジします。
君が思い出になる前に、であればBメロのところはクローズドリムショットは省くけれど、ちゃんとパンパパンフー、と聞こえるリズムパターンにします。ここを普通にドンタン ドドタンとやったらダメでしょう〜ということですね。
まずは簡単なところから
さて話が逸れましたが、完コピ、やってみると本当に多くの発見があると思います。
一人のアーティストを研究するとその人のクセや好みが見えてきたり。
もちろんバラバラでやっても自分にないものにたくさん触れるでしょうし、また固定概念が崩れたりする瞬間に出会ったりもするでしょう。
ドラム的にはここはこうやって叩いてるのか、今までやったことないパターンだな、練習しよう!みたいな種類の引き出しを増やすこともできますし、
このパターンをここで使うかー!このフィルをここかー!みたいな種類の引き出しを増やすこともできます。
個人的には人前で演奏することと、だれかを完コピすることはすごく成長できるチャンスだと思います。
曲の練習は実に様々です。
難し目の曲を簡単アレンジするもよし、初心者でもいけそうな曲を完コピするもよし。何も考えずにただただ叩くのもたまには必要。
それぞれに違った難しさと良さがありますね。
中でも完コピは時間と体力を要します。
時間が許すときに完コピ、ぜひトライしてみてください♪
完コピ譜面作ります♪
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