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スターリングを放出したチェルシーの今夏の移籍市場のちょっとした裏話

前回、アーセナルの今夏の移籍裏話を投稿し、デッドラインデーで電撃移籍したスターリングの元所属クラブのチェルシーの移籍市場後半の裏話をまとめて投稿したいと思います。
前回のように長文にならないよう簡単にまとめます。
コナー・ギャラガーの移籍話などは割愛しています。
本記事はThe Athleticの記事を引用しています。
情報の提供元は匿名の関係者だそうです。
↓アーセナル版以下リンクから

引用:
https://www.nytimes.com/athletic/5737271/2024/09/02/chelsea-transfer-window-sancho-sterling-osimhen/
https://www.nytimes.com/athletic/5729585/2024/08/28/chelsea-sterling-chilwell-maresca-transfer/


今夏のターゲット

昨シーズン就任していたポチェッティーノの後を継ぎ、昨シーズン降格していたレスターをプレミアへ再昇格させたエンツォ・マレスカが新監督となった。
そのマレスカのターゲットは両ウィングの強化であった。

オリーセ獲得に向けて

7月にクリスタル・パレスからオリーセを獲得しようとしたが、バイエルンが週給20万ポンドを提示したため、撤退した。
この数字は昨シーズン大ブレイクしたパーマーより高額であり、パーマー以上の価値はないと判断したためである。

レアル・マドリーとの親善試合

8月6日、元チェルシーの監督であるアンチェロッティが率いるマドリーとの親善試合でマドゥエケが得点したものの、マドリーのロドリゴとヴィニシウスに比べると劣るとマレスカ評価された。
特に、その日先発していたスターリングの方が評価が低くかったが、スターリングはこの評価を知らず、試合後のミックスゾーンでマレスカをチームを変えようとするスタンスを称賛していた。
しかし、これが最後の先発出場となり、後に出場機会がなく移籍先を探すよう宣告される。
この試合がマレスカにとって再びトリガーとなり、ウィンガーの交渉を加速させることになった。

ペドロ・ネトの獲得

試合後、すぐにウルブスのペドロ・ネトの獲得を加速させた。
オリーゼを逃した二の舞を踏まないためにも、リバプールの介入の前に決着させたかった。(リバプール側は否定)
ウルブスはアーセナル、トッテナム・ホットスパー、マンチェスター・シティからも興味を持たれていたが、チェルシーのアクションの早さは晴天の霹靂だった。
ネトはユーロ参加のため遅れてのバカンス中でウルブスの親善試合のネット視聴用リンクをリクエストしていたほどに移籍を予想していなかった。
レアルマドリーに敗戦して2日も経たないうちに5,140万ポンドの移籍金で移籍が決定した。
ネトはクラブとのお別れの際に感極まり涙を流した。ただ、これはクラブの決定に対してのものではなく、5年過ごした愛するクラブから離れる悲しみのものであった。

でも笑顔じゃん

ちなみにこの時もまだスターリングは外されると思っておらず、実際に開幕戦前のメンバーから外されるまで理解できていなかった。

ジョアン・フェリックスの交渉

ペドロ・ネトの代理人はホルへ・メンデスであり、メンデスはアトレティコで不良債権化していたフェリックスをチェルシーに売り込みをしていた。
移籍金が4450万ポンドであり、アトレティコがベンフィカに1億1300万ポンド支払っていたことを考えると破格であった。
給与はインセンティブが多い体系となっており、引用記事には明確な記載はないが基本給は低い金額で抑えられている。
8/25の6-2で勝利したウルブス戦では、ネトがフェリックスのゴールをお膳立てしたことから"Neto-Felix"という呼び名が定着した。

活躍のたびにNetflixの"どどーん"だか"ででーん"って音が鳴るのかね

オシムヘン獲得に向けて

背景

現在、チェルシーは9番タイプが不足しており、サポーターもフラストレーションを溜めていた。

戦術上

現在、クラブには、ジャクソンやエンクンクや新加入のフェリックスがいる。また、マレスカはハーランド加入前の偽9番を採用していたシティでコーチをやっていたため、まったくトライしないよりトライした方がいい程度の気持ちであった。サウジのクラブにも財政的に勝ち目もなかった。
また、ナポリはルカク獲得を狙っていたが、トレードは拒否されていた。
結局、売却条項付きでルカクをナポリへ放出した。

そして撤退へ

クラブOBのジョン・オビ・ミケルを担ぎ出して交渉し、オシムヘンも前向きだったが、給与面で折り合いがつかず、ナポリとも交渉がうまくいかなかったため、決裂した。
※その後、トラブルがあり、ナポリ残留の後にガラタサライへローン移籍。

サンチョの獲得

条件

デッドラインデーの期限から遅れること21時間半後の8/31の午後7時半に今夏最後の補強を発表した。
先にディールシートをプレミアリーグ側へ提出しており、協会側が期限延期の書類を9件受け取っていたため、承認に時間が掛かり、正式決定が遅れた。
契約内容は、買取義務付きのシーズンレンタルであり、移籍金は最大2,500万ポンドであり、給与はユナイテッド時代の給与の週給25万ポンドの一部を負担し、その他はインセンティブとなる。

チェルシーを選んだ理由

元々、サンチョはロンドン育ちのチェルシーファンであったこと、2015年にワトフォードのアカデミーからシティのアカデミーへ引き抜いたジョー・シールズ採用・タレント担当共同ディレクターの存在があったため。

爆弾処理班の売却

爆弾処理班とは

チェルシーのスカッドサイズは大きく、常時試合にでることができない。
また、一軍の練習でなく、ユース選手たちと練習するメンバーもいる。
そのメンバーのことを"Bomb squad"、爆弾処理班と呼ばれている。
(爆弾処理班は有事の時以外、活躍の機会がないため、この隠語になったと推察しています。)
今季、マレスカはその爆弾処理班に試合で使わず、一軍の練習に帯同させないため他のクラブへ移籍することを宣言している。

スターリングの売却

サウジおよびその他クラブとの交渉

マンチェスター・シティとの開幕戦のメンバー外となり、公然と爆弾処理班になったスターリングはサウジアラビアから高額な移籍金で興味を示されていたが、選手が拒否した。
また、ユベントスからも興味を持たれていたが、高額の給与のため、クラブ側が撤退。
ユナイテッドはサンチョの移籍交渉際に話が出たが特に進展はなかった。

スターリングの思惑

元々スターリングはロンドン育ちで家族も定住しているロンドンから離れるつもりはなく、シティ時代の恩師のアルテタとの関係性からエミレーツへ行くこととなった。
給与の50%以上はチェルシー負担となった。
詳細は以下リンクで

その他のメンバー

アルマンド・ブロヤ

イプスウィッチに買取義務付きの3,000万ポンドでの売却予定であったが、練習中に怪我負ってしまい、メディカルチェックで破談となった。
移籍数時間前に再度、クラブへ駆け寄り、今夏での退団を希望した。
昨夏から興味を示していたエバートンと3000万ポンドの買取オプション付きのレンタル移籍となった。また、エバートンは怪我が治るまで給与の支払う必要はない。

トレボー・チャロバー

アメリカのプレシーズンツアーから追放されていた。
チェルシーは移籍金2,500万ポンドを希望していたが、ロンドンから引っ越したくない選手の希望を優先して、クリスタル・パレスへレンタル移籍した。

ベン・チルウェル

スターリングの調子が安定しなかったこともスタメンから降格した原因だったが、オーソドックスなスタイルのチルウェルはマレスカの好みではなかった。
ただ、今夏に移籍先を見つけることはできず、冬に探すこととなる。

最後に

夏の風物詩化しているポストアブラモビッチ体制のボーリー・クリアレイク体制のチェルシーの移籍話ですが、毎度、現行の選手でも普通に強いんだから、貯金したらいいのにと思ってしまいます。
ただ、そろそろ、この体制にもヒビが入り始めています。
次回はその話を、とおもいます。

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また、改善点等あれば、そちらもご指摘のほどよろしくお願いします。
今回もお読み頂き誠にありがとうございました。


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