the Athletic掲載のトニー・ブルームのインタビュー(関西弁意訳)
先日、The Athleticにて日本代表の三笘薫が所属するプレミアリーグのブライトン&ホーヴ・アルビオンのオーナー会長のトニー・ブルームのインタビューが掲載されていました。
今回の投稿ではその翻訳とトニーブルームの発言箇所だけ、あえて少しきつめの関西弁に変換して意訳しました。多分誤訳も多いと思いますが、ご了承ください。
一度トニー・ブルーム、今季のブライトンの夏の補強と現状についての前談を踏まえてから、インタビューに移ります。
引用元:https://www.nytimes.com/athletic/5739396/2024/09/04/tony-bloom-interview-brighton-psr-195m-transfers/
前談
トニー・ブルームについて
元プロポーカープレイヤー "Lizard"の異名をもつ。
下地にはマンチェスター大学にて統計学と数学を専攻していた。
ポーカーでの資金を基にスポーツベッティング向けデータ会社”Star Lizard”を設立した。
2009年、ブライトンがイングランド3部にいた時に会長となり、無利子で4億ポンド以上の投資を行ってきた。そんな弱小チームから世界最高リーグのプレミアリーグで6位の成績(22/23)を収めた。
データサイエンスに基づく先進的な独自のスカウティングシステムによる選手強化を行い、欧州で無名な選手を
発掘→成長→売却
のサイクルを回し、22/23シーズンに約390億円の収益を収めた。
ブライトンの状況
補強について
今夏の移籍の収支で約2億ポンドの純支出を出した。
これはチェルシーに次いで世界のサッカー界で2番目に多い支出であり、9人の新加入選手を獲得した。彼らは1億3900万ポンド(1億8200万ドル)という世界最大の純支出を記録し、他のプレミアリーグのどのクラブよりも少なくとも3500万ポンド多かった。
今季は監督も代わり、ロベルト・デ・ゼルビから31歳のファビアン・ヒュルツェラーとなった。
3節終了時点では、ホームでマンチェスター・ユナイテッドに勝利し、アウェイでアーセナルと引き分け、3位と好調だ。
本題:インタビュー
お品書き
ブライトンでの計画
PSRの影響
プレミアリーグとマンチェスター・シティの訴訟について
ヒュルツェラー就任で驚いた理由
デ・ゼルビが(長期的に)うまくいかない理由
-今夏ブライトンが移籍市場で約2億ポンドを費やしたことについて懐疑的な人もいます。どのような戦略があったのですか?
ブルーム: ウィンドウのスタート時は、チャンスがあること、かなりの選手の加入と選手の入れ替わりもするって分かっててんけど、こないに多くなるとは思てへんかったわ。
つまり欲しい選手が予算内に収まんのか分からへんかったけど、おかげさんで上手く行ったなぁ。
他所さんはPSRで大変やな。大陸のおっきいとこは、プレミアのクラブと競えるだけのお金持ったらへんやん。せやから、前には取られへんかったような選手買えるようになってん。んでよ、ここ2、3回のウィンドウでは、変わりがすぐ見つからへんような重要な選手が取られて、若い選手に金掛けてきてん。
常によくなろうとしてるし、賞味の話、うまくやってきたと思ってんで。俺ら上位でやれるとも思ってる。
プレミアで常時10位以内に入るっちゅう長期的なビジョンは変わらへんけど、今年はヨーロッパに行くための狙い目の年やと思ってねん。去年は、ヨーロッパでええ思いさせてもらいましたわぁ。(2022-23シーズンに6位で、ブライトンがクラブ史上初めてUEFA大会への出場権を獲得したことを意味し、ヨーロッパリーグでベスト16に進出したことを指す)。
ワシらな、今年もねらい目やと思ってんのは、七個のライバルチームがルール変わったヨーロッパ出て試合数増えるやん。ブライトンみたいなチームがプレミアで行けると思うやん。
-過去 2 シーズンの収益はどれくらい今の基盤となっていますか?
ブルーム: 過去2シーズンで高値でぎょうさんの選手売ってきたなぁ。
会計上、選手の出入りは、特に売却益がすぐに損益計算に反映されるから、常にシーズンごとに見んとあかんし、長期でも考えなあかん。でな、純利益で考えたら、一定期間で見たら、ウチは強いねん。
今回の特殊なウィンドウやったら、出ていくお金の方が明らかに多くなるわね。
-PSRの将来的な変更は、ブライトンだけでなく、他のクラブでも起こりうることですが、今後の戦略に影響を与えますか?
ブルーム: とりあえず、俺の目が黒いうちは大丈夫やな。確かに、ウチはよそさんやよそさんの状況を認識してんで。今年の一回ぽっきりやと思うけど、6月30日までに選手売らなあかんって言うてるクラブもおったね。けったいな話やけど。
ミンテな、俺ら、前から狙っとってん。 1年前、(デンマークのオーデンセから)ニューカッスルに行ったとき、そん時は知ってたな。去年ええシーズン過ごせたんとちゃうか(2023-24シーズンはオランダのフェイエノールトにレンタル移籍)。PSRの締め日が迫ってたおかげやけど、上手いこと獲れたな。若くて、ええ選手やけど、まだまだ磨いたら光んねん。6月に買う側に回れたんは、よそさんがPSRで悩んでたからやな。
-現在検討中のPSRの変更案は、今の状況を良くなると思いますか?それとも悪くなると思いますか?
ブルーム: 理にかなってんちゃう。前シーズン基準の制裁じゃなくて、よりリアルタイムにで物事が進むことがみんな求めるやん。減点されるってことはなくならへんやろうけど、新しいルールがリアルタイムで反映されるから、ファンの理解も深まるし、プレミアリーグにとっても良いことやと思うで。
※現行のPSRは過去3シーズン分の損失額が1億500万ポンド未満であること、閾値に対して超えた分だけペナルティが課せられる。
一部報道によると、新PSRは放映権料の分配が一番少ないクラブの5倍までの支出が認められるというもの。
-PSRの現状では、各クラブは抜け穴を見つけようとしている。彼らは不当な利益を得ているのでしょうか?
ブルーム: どのような財務ルールでも、クラブは抜け穴を利用しようするもんやで。ルール違反ちゃうかったらOKやん。抜け穴を止めるためにルールを変更するかどうかはプレミアリーグ次第やな。
新しいルールは、来季以降に半年かけて導入されて、年一回適用されるんやろうけど、クラブが抜け道を使うことを減らせれると思うねん。今後ルールが各クラブが大きな損失を許して、投資も許容されて、プレミアのオーナー連中が、おそらく過去に起こったよりもはるかにルールの範囲内にとどまることを望んでんねん。
-マンチェスター・シティがプレミアリーグに対し、APT(関連当事者間取引規則)に関する仲裁を申し立てたことについて、あなたはどう思いますか?リーグとシティのどちらを支持しますか?
ブルーム: 知らんがな。そろそろ判決出るやろうし、あんまり話したくないわ。わしら(ブライトン)は部外者やん。法的には、各クラブ、その権利あるわな。プレミアリーグの評判にはええことちゃうやろうけど、こういうこともあるやろ。まあ、見守る必要はあるわ。プレミアリーグが負けるんのは、ええことちゃうけど、結果はすぐに出るさかいに。
-ファビアン・ヒュルツェラーがヘッドコーチとしてスタートしたことについては?
ブルーム: うまくかつ素早く順応したことに驚かされたわ。めっちゃ大きい変化やん。ブンデスの2部の(ザンクトパウリ)チームのヘッドコーチになってまだ1年半しかやってないんやで。
そこで結果残して(ザンクトパウリは昨シーズン昇格)、世界で一番きついプレミアリーグでやるのは、本当に並外れた進歩やな。彼とチーム、今シーズンだけやなく今後も俺らが達成できるんほんまに興奮してるで。
-彼とはどれくらい連絡を取っていて、どんな話をしていますか?
ブルーム: 毎日とちゃうけど、定期的にチャットしてんなぁ。(移籍市場で)ほんまに接しやすくて、欲しい選手のスタイルについて意見をもろたわ。
うちの役割は、マイク(ケイブ、採用部門の責任者)が最前線におったな、ワシとデビッド(ウィアー、テクニカルディレクター)、そしてマイクの間でどの選手を獲りに行くか決めて、獲りにいくんやな。交渉の終盤で、ブライトンの可能性を示すのに、ファビアンにはほんまに助けてもらってる。選手の役割を説明する上で大きい存在やな。
ファビアンはどっちかいうとヘッドコーチやな。選手のことようけ知ってるけど、ザンクトパウリのモデルでは、選手獲得はスポーツディレクターと採用部門の責任者がするもんやってん。候補者リストと狙うべき選手に関しては、データ、採用チーム、スカウティングから得られるものが大きいな。
-ロベルト・デ・ゼルビの時よりも、今のところその動きはスムーズにいっているか?
ブルーム: プロセスも哲学も変わってへんけど、ファビアンは前任者より飲み込みが早いな。ロベルトは特定の選手について考えを持ってたけど、それはうちのクラブのやり方とちゃうかってん。ヘッドコーチと連携しながら、クラブに加入させる可能性のある選手を決定するねん。
ヘッドコーチが「この選手とあの選手が好きだ」って言うて、それで契約っていうのはうちのやり方ちゃう。ヘッドコーチがアイデアを持ってる場合、プロセスの一部に組み込まれるけど、ヘッドコーチが単に選手を気にいってる場合は、多くの特徴がチームにハマる必要があるし、うちのデータ分析と一致する必要があんのよ。
ロベルトが就任したとき(グラハム・ポッターがチェルシーの監督就任のため、ブライトンの監督退任後の2022年9月)、プロセスと哲学を説明してん。ヘッドコーチとクラブの間に不一致がある場合、物事は長期的には決してうまくいかんわな。おーん。
-あなたが行うことの多くは、将来の計画に関するものです。もちろん、あなたはまだ若いです(ブルームは54歳)。あなたはすでに今後何年もブライトンにいると仰っていますが、トニー・ブルームのいないクラブの後継者計画はどうなるのでしょうか?
ブルーム: 素晴らしいことに、クラブ全体で素晴らしい人材に恵まれてんねん。俺が会長辞めた後、後継者がかなり強くて、安定してて、素晴らしいファンを持つクラブを受け継いでくれると期待してるわ。
自分自身が長いお付き合いになると予想してるねん。もちろん、明日バスに轢かれるかもしれんし、うまくいったら、15 年後、20 年後もここにいたいな。
最後に
今回変な試みとして、関西弁に変換するという無駄な作業を加えました。
次の投稿は今の所、未定です。多分、シリアスな投稿をしようかなと思っています。知らんけど。
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また、改善点等あれば、そちらもご指摘のほどよろしくお願いします。
今回もお読み頂き誠にありがとうございました。