ソフバの世界をぶらり旅~遠藤の詩の世界:4th 「愛と平和」 "America”
ソフトバレエのアルバム「愛と平和」の6曲目である。
U.S.の一強主義を加虐被虐に喩えている詩であると捉えてよいが、いつもの通りもう一掘りしてみよう。
以下に主要箇所を引用する(全文掲載は行わない)。
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今宵手首を合わせ傷口開き
跪いたら
It’s queen for you, passion of the heaven.
その言葉に従うだけ
たとえこの世界全て終わらせても
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自由という理想に縛られて悦ぶ人間の姿を描いたものだろう。それが論理的ではなく感傷的な世界であるのなら、そこには理想を実現するチャンスは一切ない(延々と主人と奴隷の快楽的なリレーションシップが続くだけだ)。それは救いようのない(何の思考の働きも生じない馬鹿な)人間の姿である。皮肉なことに、バアス党の強権的な汎アラブ主義にも、U.S.の一強主義にも同じように醜い豚はのさばっているのだ。※後に遠藤は、再結成したソフトバレエで「豚に感謝」と歌うのだが、ずいぶん先の話である。
この読み方をすれば、当曲は極めてスタンダードな内容のロックであると言えるだろう。
次曲はスマッシュヒットとなったシングル曲である7曲目”FINAL”である。