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ドイツ移住のための書類の整え方【名字変更よりラク】

渡独することは決まったものの、それまでの手続きは?何から始めるべきかさっぱりわからず、分かる範囲から調べたり問い合わせしました。

このnoteでは、以下の条件で渡独した筆者の経験をお伝えします。
・日本で結婚
・夫(日本人)は就労ビザ持ち
・ドイツで家族ビザ申請予定

当時のスケジュール

10月   引越し先の物件が決まる
12月25日 入籍(彼の一時帰国に合わせて)
  ~27日 名字変更(免許・銀行)
      役所手続き
1月8日  名字変更(パスポート)
1月16日  パスポート受け取り
1月24日  転出届提出
1月27日  ドイツへ飛び立つ

年末年始を挟んだため、お役所は混雑していました。
事前に問い合わせの電話をすると
「処理件数が多い時期なので、時間には余裕を持ってお越しください」
と必ず言われましたが、思っていたよりスムーズに進みました。お役所で働く方に感謝です。

私は12月20日まで働いていたので、それまで大した準備もできず。
入籍しないと何もできないんですよね。

せいぜい、一度買ってみたかったゼクシィを見ては
するつもりのない結婚式準備に(うわー、大変そう)と思いを馳せたり、ハンコって要るのか?と考えた程度。

結局、ハンコは要りませんでした(笑)

この時期は、引っ越しのための身辺整理にビビり散らかしてました。引っ越し準備については、今後記事にする予定です。

名字変更

することはほぼゼクシィに記載されています。
が、私はとにかく最短で手続きしたかったため、
婚姻証明書を使って処理日数を短縮しました。
手順は以下の通りです。

①本籍地で戸籍謄本を入手
②彼の本籍地で入籍
③婚姻証明書を発行してもらう
④居住地に婚姻証明書を提出、即日住民票の名字変更
⑤新しい住民票を持って免許の名字変更
⑥新しい免許を持って銀行の名義変更
⑦婚姻証明書を持ってパスポートセンターへ
⑧渡航まで日数があるため、婚姻証明書は受理されず
⑨新しい戸籍を入手、再度パスポート手続き
⑩クレジットカードの名義変更

やること、多すぎない…?
夫婦別姓に反対するなら、せめて窓口一本化とか手続きを簡略化してくれませんかね、エライ人。

それはそれとして、ポイントをご説明します。

①本籍地で戸籍謄本を入手
隣町から引っ越した後も本籍地はそのままだったので、書類入手のため現地に赴きました。なお、取り寄せる方法もありますが、それなりの手間と時間は覚悟したほうが良さそうです。

②彼の本籍地で入籍
当初、かつて同棲していた土地を本籍地にする案がありました。
ところが、問題があり見送りになりました。

・現地役所が、婚姻証明書を即日発行していない
・夫も本籍変更になるため、免許の情報変更が必要

幸いにも、夫の本籍地では婚姻証明書を即日発行していると確認が取れたため、そちらで入籍することにしました。確認は大事。

③婚姻証明書を発行してもらう
1時間くらいでできました。

④居住地に婚姻証明書を提出、即日住民票の名字変更
本来は入籍してから戸籍に反映されるまで数日かかります。入籍先の自治体に住んでいれば即日住民票にも反映される場合もありますが、私の場合は違う自治体に住んでいたため、自治体間の連携に時間がかかると言われました。

これをショートカットできるのが、婚姻証明書。
ただし、居住地の自治体に婚姻証明書が使えるか事前確認が必要です。了承を得た時は、担当者の名前を確認しておくことをオススメします。

⑤新しい住民票を持って免許の名字変更
30分程度で終わりました。

⑥新しい免許を持って銀行の名義変更
ここで重要なのは、ハンコ。
旧姓のハンコで登録していた場合、名義変更すると新姓のハンコを登録し直さなければいけません。面倒ですね。私は下の名前のハンコで登録していたため、その必要はありませんでした。

余談ですが、銀行に立ち寄ったついでに、海外でも決済できるデビットカードを申し込みました。
詳しくは後述しますが、登録電話番号も変更することをオススメします。

⑦婚姻証明書を持ってパスポートセンターへ
⑧渡航まで日数があるため、婚姻証明書では受理されず
ここが落とし穴。
婚姻証明書は万能ではありませんでした。
自治体によりますが、名義変更申請→パスポート反映に7営業日程度かかります。

新婚旅行などで申請日から渡航日が7営業日以内の場合、婚姻証明書を使って処理を前倒ししてもらう方法があります。私の場合、7営業日以上の日数があったため、出直すことになりました。

⑨新しい戸籍を入手、再度パスポートセンターで手続き
パスポートセンター激混み。結構待ちました。

⑩クレジットカードの名義変更
ここも落とし穴。
今どき、ウェブ上で何とかなると思っていた私が甘かった。
2枚カードを持っていますが、セゾンはウェブ上で完結、2週間程度で新しいカードが郵送されました。

問題はもう1枚のオ◯コカード。電話のダイヤル案内で資料請求したものの、全然資料が来ない。結局、渡航数日前に資料が届き、名義変更できずじまいです。ポイント還元はとっても良かったので残念。

ここまででようやく名字変更に区切りがつきました。

年金

結論を申し上げると、手続きは特にありません。
年金は住民票のデータと紐付いているため、国外に転居する手続きをすれば自動的に年金の支払い義務はストップします。ただし、払ってないぶん受給金額はそれ相応の金額になります。

ドイツにも年金制度があるため、ドイツで住民登録をしたのち、晴れて各種税金の取り立て対象になります。ドイツと日本は年金の互換制度があるため、ドイツで支払った年金を老後に日本で受け取ることも可能です。

役所で日本国外に引っ越しする旨を伝えたところ
「ドイツにも年金制度があるんですか?」と言われました。あるよ。まあ、さすがに他国のことなんて知らないですよね。

転出届

最後の仕上げです。
国内引越の場合は
①引越し前の住所地に転出届を提出
②引越し後の住所地に転入届を提出
すれば住民票が移ります。

では、国外転居の場合は…?

転出届を出して、終わり。

転出届には転居先を記載する欄があるのですが
「ドイツでいいですよ」と言われました。
規模がデカい…!

転出と同時に、マイナンバーカードも失効します。
日本国籍を持っていようが、国内に住んでいない人間はカウント外になります。日本に戻ってくる時は再申請が必要です。

失効した私の通知カードがこちら。

忘れてはいけない住民税

【住民税のルール】
・例年、5月~6月に支払い
・前の年の1年間の所得に対して課税される
・1月1日時点に住んでいる場所で、その自治体から課税される

2020年1月24日に転居届を出した私は、2019年に稼いだ給与分の税金を支払う必要がありました。銀行振込できますが、振込先の情報は国内にのみ郵送されるため、日本に住む協力者が必須です。

事前に親や家族にお金を渡しておくか、請求情報を写真かデータで送ってもらい、海外から送金する方法のどちらかになるでしょう。

ネットバンキングで海外送金する際、2段階認証を求める銀行があります。
2段階認証に必要なのは、電話番号。
日本を出るときに電話を解約すると…
2段階認証、できなくなります。

名義変更の際、登録している電話番号を出国後もつながる日本の電話番号(実家の固定電話など)に変更しておくことをオススメします。
私はここを見落としていました(悲)。

移動後の手続きのために

ドイツで住民登録するため、戸籍謄本を余分に持っていきました。就労ビザホルダーの家族は帯同ビザを受給できます。

家族であることを証明するため、戸籍謄本をもとに結婚証明書を在ドイツ日本領事館で発行してもらい、現地役所に提出します。
※住民登録はビザの手続きとは別モノで、別途ビザ申請が必要です。

振り返ってみると

引っ越しが決まった当初、手続き大変そうだな~と思っていましたが、一番面倒だったのは名字変更でした。

年末年始を挟んでも、1ヶ月もあれば手続きは何とかなりました。それゆえに、移住後の役所対応の差が際立つんですよねぇ…
その話もおいおい記事にしていきたいと思います。

私はかなりイージーモードでしたが、
就労ビザを持たない者同士の結婚や
ドイツで結婚する場合などは更に手順を踏む必要がありますので、あくまで一例として捉えていただけると幸いです。

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