Japan Dreamin' 2024 参加報告 - アーキテクトセッション
Salesforce Architect Group OSAKA 共同リーダーの飯田です。
2024/1/27 に開催されたJapan Dreamin ではアーキテクトセッションの枠で登壇いたしました。
なお、ボランティア - SNS盛り上げ隊としても参加し、Xのタイムラインを ハッシュタグ JapanDreamin で埋めました。ポストしたセッションレポートのまとめはこちら
テーマ:【アーキテクトの視点】外部にあるデータ。コピーするか?参照するか?(改)
このセッションに出会ったきっかけ
2023年9月に参加したDreamforce 2023 で、Doria と Yosra のコンテンツに出会いました。「Architect’s Review of Data Replication vs. Virtualization」と題したもので、Salesforceの外部にあるデータをSalesforceにコピーして利用するか、それとも都度参照して利用するか、というものでした。このセッションの進め方が秀逸で、参加者に赤と青の手旗を配り、参加型で行われていました。
参加型セッションの進め方を模索していた私はこれに飛びつき、オリジナルのお二人にご報告したのち、2023年11月に開催された Salesforce World Tour Tokyo のシアターで日本向けにカスタマイズしたものを講演しました。この時には、手旗の代わりにポストカードサイズのカードを作りました。表裏を赤・青として、折ることでどちらかの色のカードになるものです。
これはこれで面白くはあったのですが、参加された方から、「他のかたが
何を選択されたのかを知りたい」との声をいただき、今回アップデートすることにしました。
Mentimeterを使った双方向コミュニケーション
リアルタイムアンケートツール Mentimeter を使った講演は、Dreamforce 2022 のあるセッション 「Architect's View on Time-based Workflows」にヒントを得たものです。この方法を知ってから、これまでたびたび Salesforce Architects Meetup でも使ってきました。Japan Dreamin' 2024 ではカードの代わりにMentimeterを使ってみることにしました。
(細かい話ですが、ツールのカラースキームの都合でSWTTの時と赤青を反転しています)
アイスブレイク - あなたの属性は?
20分と短い時間のセッションの中で双方向にやるために、最初に簡単な質問でツールに慣れてもらうことにしました。
これは参加者のロール(役割)を聞いたもの。回答数34名。Dev/Archのルームなので開発者・アーキテクト多めでしたが、Adminその他の方も1/3聞いていただけました。
今回は使いませんでしたが、以降の回答をこのロールごとにセグメント分けして分析することもできるようです。
セッションの中で、「コピー」か「参照」かは聞くつもりでした。しかし、アーキテクトの判断は結果だけでは十分ではなく。プロセスについても考えてもらえればと思い、重要視した要素を順にランク付けして答えてもらうことにしました。そのための練習として用意したのがこちら。これ、なんでしょう?
種明かしすると「誠実・明るさ・好奇心」=アストロ、「遊び心・魅力的・大胆」=コーディ、「信頼・堅実・協力的」=クラウディ、「責任感・万能・専門的」=ルース、の個性でした。
アーキテクトとしては、ルースがんばれ、でしたがちょっと残念
Salesforceの中に持つか(同期・コピー)、外に置くか(仮想化・参照)
セッションでは、Salesforceの外部にあるデータを利用するとき、中に持つか、外に置くか、の方式を問いました。
様々な観点を考慮すべきであり、今回は「データ管理」、「セキュリティ・リスク管理」、「性能・拡張性、運用性、リードタイム」の観点を取り上げて紹介し、参加していただいた方にも考えを問いました。
今回参加してくださった皆さんの考えは?
「データ管理」の観点を振り返ってみましょう。
「データの鮮度・更新頻度」「外部システム障害時の可用性」「データストレージの必要量」「データのパージ(削除)&アーカイブ(退避)」「個人情報 削除のし易さ」と、データ管理に関するトピックを5つ取り上げて紹介。
中に持つか、外に置くか。いずれもトピックごとに良い点と留意すべき点があるようです。
さて、あるユースケースのもとで皆さんはどちらを選択されたでしょうか。
この場の意見としては、「仮想化」を選択されたかたが多かったようです。(約3/4)※ 割合を示すなら円グラフのほうがよかったですね。
選択にあたって、皆さんが大事にされたポイントは「データの鮮度・更新頻度」でした。確かに、この観点では「仮想化」なら常に最新の状態ですね
セッションを振り返って
参加されたかたの考えが聞けたのはよかったのですが、少し詰め込みすぎだったかな、と振り返っています。
提示した条件も少ない中で、答えはひとつではありません。正解を当てるゲームにはしたくなく。考えを深めるような進め方を目指したいです。たとえば、追加で必要な要件を挙げるとか、構成案を検討してみるとか。
セッションのすべてのスライド、みなさんのリアクションはこちらに公開しています。前述したように、「これが正解」ではなく、あくまでこの場での一つの考えであることはご了承ください。
【告知】After Dreamin for Architects and Developers やります!
ありがたいことに、Japan Dreamin' のセッションを再演してほしいとの声をいただきました。そこで、再演または振り返り紹介させていただく場を企画中です。近日中に公開できる見込みですのでお楽しみに。
おまけ
昨年、Dreamin' 2023 では引っ込み思案発動して入っていけない場も多くあったのですが、今回は改善したように思う。そして偶然ながらコミュニティの諸先輩と一緒に写真撮っていただきました♪ 地味に嬉しかった瞬間でした。