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【初心者向け】経験から理論を組み立てる

みなさんこんにちは。
Mu(@chanmuro_main)です。

今回は久しぶりに初心者向けの記事を書きたいと思います。

○カードゲームうさぎ


いきなりですが、みなさん「カードゲームうさぎ」という漫画はご存知ですか?
これは、Xでワタルさん(@urwataru )という方が連載されている漫画です。

カードゲームを題材にしていることから、私のようなカードゲーマーにはとても共感できる部分が多く、時には胸アツな展開に心が燃えることもあります。

ちなみに、私が最近の話で好きだったのはこの話です。


「カードゲームうさぎ」の内容が気になる方はワタルさん(@urwataru )のXをチェックしてみてください。




語り出すと長くなりそうなので本題へ。


こちらは8/27に投稿された「カードゲームうさぎ」ですが、この中でユキ(くま?)が言っている

「経験ではなく経験に基づく理論に照らしプレイすればさらに精度は上がるはず…」

の部分にとても共感したので、私なりに言語化して行きたいと思います。

※本記事では以下のように分類しております。

『〇〇』・・・カード名
【〇〇】・・・テーマ、デッキの種類
《〇〇》・・・特性
〔〇〇〕・・・わざ
「〇〇」・・・その他

※基本的にポケカをプレイすることが多いので、本記事はポケカを例に話を進めます。


○「経験」と「経験に基づく理論」


まず、「経験」と「経験に基づく理論」について説明するために、以下の状況について考えてみます。

・手札に『アクロマの実験』があり、バトル場には《はなえらび》の『キュワワー』がいる。

・勝ちに必要なカードが2枚あり、それぞれデッキに1枚ずつある。

・デッキの残り枚数は6枚。

いわゆる『アクロマの実験』と《はなえらび》どっちから使いますかという状況です。
少し考えてみてください。


この状況であれば、『アクロマの実験』からプレイする方がよいです。
理由は、《はなえらび》からプレイすると、必要な2枚を引いてしまったとき、どちらか1枚をロストしないといけないからです。


もし《はなえらび》からプレイしてしまい勝ちを逃した場合、そのプレイヤーは

「《はなえらび》からプレイしたことで負けた」

を「経験」したことになります。

または、

「この状況では『アクロマの実験』からプレイするのが正しいプレイの順番である」

を「経験」したと言うこともできます。

この状況におけるプレイヤーの「経験」とは、限定的なものであると言えます。
もし、このプレイヤーが同じデッキを使う場合、同じような場面に遭遇する確率は十分にあり、今回の「経験」を活かすことができるでしょう。

では、『アクロマの実験』や《はなえらび》を使用しないデッキでは、今回の「経験」を活かすことができないのでしょうか。


もちろんできます。

「経験」という限定的なものを「一般化」する、すなわち今回でいうところの、「経験に基づく理論」へと拡張する(「経験」から理論を組み立てる)ことができれば、今回の「経験」も他の場面で活かすことが可能となります。

○「経験」から理論を組み立てるよさ①


では、この状況から得られる「経験に基づく理論」とはどのようなものなのでしょうか。

人によって様々な考え方があるかと思いますが、例えば、

「そのターンのゴールを見極め、それを現実可能とするために、適切な順番でプレイを行う」

というものが考えられます。

ここまで拡張できれば、他のデッキを使用している状況でも、今回の「経験」を活かすことができると言えます。

まとめると、「経験」を「経験に基づく理論」へと拡張する(「経験」から理論を組み立てる)ことができれば、限定的な状況に留まらず、様々な場面に応用可能となります。

○「経験」から理論を組み立てるよさ②


「経験」を「経験に基づく理論」へと拡張する(「経験」から理論を組み立てる)ことのよさは上記だけではありません。
ここからは、他のよさについて説明していきます。

次は、このような状況について考えてみます。

・手札に『アクロマの実験』があり、バトル場には《はなえらび》の『キュワワー』がいる。

・勝ちに必要なカードが2枚あり、それぞれデッキに1枚ずつある。

・デッキの残り枚数は7枚

先程との違いはデッキの残り枚数です。
1枚増えた7枚となっています。

この状況であればみなさんは『アクロマの実験』と《はなえらび》、どちらからプレイしますか?
少し考えてみてください。

先程と似ている状況ですから、《はなえらび》で必要札をロストしてしまわないように、『アクロマの実験』からプレイする人が多いのではないでしょうか。

実は、この状況であれば『アクロマの実験』からプレイするのが絶対的な正解ではありません。
むしろ、《はなえらび》からプレイしなければ負け筋を作る場合もあります。

例えば、《はなえらび》からプレイすることで負け筋を作る山札の状態は、欲しいカードが上から2枚続いている状態です。


●・・・欲しいカード
○・・・その他のカード

←トップ ●●○○○○○    ボトム→


図で表すとこのような並び方です。
これは先程も説明したので分かりやすいかと思います。

では、『アクロマの実験』からプレイすることが負け筋となるのは、どのような山札の状態なのでしょうか。
それは、欲しいカードが2枚続けて山札の底にあるといった状態です。

●・・・欲しいカード
○・・・その他のカード

←トップ     ○○○○○●●    ボトム→

この場合、『アクロマの実験』からプレイすると、必要なカードのどちらかをロストしてしまうため、《はなえらび》からプレイしなければいけません。

これら以外の並び方をしている場合はどちらからプレイしても必要なカードを2枚とも引くことができます。
また、山札がこの2つの状態になる確率はそれぞれ同じです。

つまり、確率という観点から考えると、この状況ではどちらからプレイしても間違いではないと言えます。

(※もちろん、今回書いた理由以外の様々な理由から、どちらからプレイした方がいいという考えはあると思います。)

では、話を本題に戻します。
デッキの残り枚数が6枚の際の例で、「経験」で終わってしまったプレイヤーは、

《はなえらび》からプレイすると負け筋を作る

または

必ず『アクロマの実験』からプレイしなければならない

と考えてしまう可能性があります。
これがいわゆる「認知バイアス」というものです。

先入観や決めつけで物事を考えてしまうと、非合理的な判断になってしまい、正しく判断することが難しくなります。

だからこそ「経験」で終わるのではなく「経験に基づく理論」まで拡張させる(「経験」から理論を組み立てる)ことが大切となります。

まとめると、2つ目の良い点として、「経験」で終わるのではなく「経験に基づく理論」まで拡張させる(「経験」から理論を組み立てる)ことにより、認知バイアスを起こしにくく、正しい判断につながりやすい、があげられます。

○認知バイアスと向き合う

全てのバイアスを取り除くのは不可能と言っても過言ではありません。
しかし、しっかりと理論を持ち、それに沿って考えプレイすることができれば、プレイへの影響を減らすことは可能です。

大切なのは、「認知バイアス」が誰にでも起こりうるものであることを自覚し、どのように向き合うかということです。

その解決策の一つが「経験に基づく理論」をしっかりと持つ(「経験」から理論を組み立てる)ことであると考えています。

また、気をつけたいのは有名なプレイヤーが言ってたことをすべて信じることです。
情報を全て鵜呑みにするのではなく、しっかりと自分でも精査していく必要があります。

もちろん、しっかりとした説明があり、自分もそれに納得し、自分の理論に照らし合わせて考えても問題がなければどんどん吸収していきましょう。

プレイだけでなく構築や有利、不利対面の認識についても同じことが言えるでしょう。

「経験」を「経験に基づく理論」へと拡張させる(「経験」から理論を組み立てる)ためには、時間を要しますし、試行回数も必要となります。

また、ただ数をこなすだけではなく、しっかりと正しく振り返る必要もあるため、一人でするのはかなり難しいです。

ただ、それがカードゲームの醍醐味の一つであり、自分の成長が感じられると、よりハマることができると思います。

偉そうに書いてきましたが、私自身もまだまだ成長途中で「経験」で終わってしまうことがほとんどです。

◯おわりに


今回は久しぶりの初心者向けの記事ということで、なるべく簡潔に書くつもりが、無駄に長くなってしまった感が否めません。
特に終盤は抽象的な説明が多くなってしまい、文章を書くことの難しさを痛感しております。

「カードゲームうさぎ」はおすすめの漫画なので気になった人はぜひ読んでみてください。

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最後までお読みいただきありがとうございました。
ではまた次の記事で。

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