Muro Box 開発ストーリー(5)

今回もMuro Boxのデザインに関する開発ストーリーです。何百年と続いてきたオルゴールの歴史に革命を起こそうと奮闘してきた開発者達。しかし、彼らが目指していたものはただ電子オルゴールを作るのではなく伝統を受け継ぎ、さらにそれを進化させることでした。それを実現するために必要なのがプログラミングされたCylinderをつくることでした。そして彼らは遂にそれを可能にしたのです。

お客様の声を聞くために

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Cylinderの件は落ち着いたものの、次の課題はMuro Boxの外見のデザインを決めることでした。デザインを決めるために顧客の生の声を聞こうとフェイスブックの投稿でコメントを募りますが興味を示してくれる人々はほとんどいませんでした。

そこで彼らはオンラインではなくオフラインで実際にオルゴールに触れてもらう機会を作るため、オルゴール教室を開きました。それを経て分かったのが、ほとんどの人がオルゴールを選ぶ際に外見の美しさを重視し、オルゴールの機械の部分(Cylinderの動き)を見ていないことでした。その事実を知った彼らは、オルゴールの音の鳴る仕組みや機械の動きにもっと興味を持ってもらえるよう中の構造が見える透明のふたを取り入れました。

三つの案

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Muro Boxの外見のデザイン案は元々3つの案があったのですが、①触り心地  ②軽さ ③他の素材に比べて音の反響が良い 以上の点からC案が選ばれました。

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大枠のデザインが決まったのち、次はその形や木とプラスチックの割合など細かい部分のデザインを決めなければなりませんでした。多くの意見はAかCに集まったものの、一番きれいに音が共鳴するということで最終的にB案に決定しました。

周りからはシンプル過ぎる、もっとゴージャスなほうがいい、人形を踊らせて。など様々な意見がありましたが、Muro Boxは見た目のきれいさよりも音のきれいさを重視しています。さらに、なるべく手に入りやすい値段で提供できるよう今の形がベストであるという結論に落ち着きました。

音楽だけでなく、オルゴールそのものを私たちが楽しめるよう作られているのが一目見ただけで分かります。これこそ、オルゴールを後世に受け継ぐために一番大切なことなのではと筆者は感じました。