THE FIRST SLAM DUNKを初めて浴びた

※口調がバラバラだし、言いたいことがまとまってない感あるので「そゆのはちょっと」って方は読まんでください。あと若干内容に触れてるのでネタバレNGな方もバック!

あなた、ザファって言うのね!

初見人(しょけんちゅ)の感想」って、もうそれだけでワクワクする字面じゃないですか。別に愉悦部ってわけじゃないけど、でも普段はそれをあさる側の人間だったので、たまには逆になってみるのもいいな、と思って書くことにしました。ザファ初見時の感想を。感想というか、見るに至った経緯と感想とその後。

私はTwitterにひたすらRTとかふぁぼ、絵師さん字書きさんをフォローする用のアカウントを持っていて、そのアカウントにある時を境に「ザファ」って単語とか、赤い髪のキャラ・アゴに傷のあるキャラのイラストがめちゃくちゃ流れてくるようになったんですよ。そう、ある時ってのがザファが公開された12月です。
ここでちょっと、後々スムーズにするために当方のスペックをご紹介しておきます。必要ないって方は飛ばしてください。


私のスペック

  • オタク

  • 先述したようにジャンル問わずフォローしてる所謂「閲覧用」の垢を所持

  • ミーハー(おにめつ・呪・チェンソー・タコ罪・金カムetc…みんな話してるな~と思って話題についていきたくて読み始める口、そしてそのままハマる)

  • アクション/アニメ映画好き、同じ作品を複数回鑑賞するのは普通

  • RRRとD&Dはまだ見に行けてない(理由は後述)

  • ザファ公開当時は「なんか昔のバスケ漫画の劇場版が公開されたんだ、へぇ」くらいの勢い

  • 小~中学校でバスケ部(当時黒バスに死ぬほどハマって「ザ・黒歴史」というような中学生をしていた)

  • 中学時代に膝の靭帯を断裂して高校ではバスケを諦めている(最後の試合には間に合ったけど「こんな辛い思いする可能性あるならもう嫌だ」と思って)(再断裂、逆脚の断裂の可能性があった)

というところです。
金カムがとち狂った(誉め言葉)無料公開して話題になったり、タコ罪がヤバいと話題になったのはオタクの皆さんなら記憶にまだあるかなと思うのですが、正直、私の閲覧用垢に流れてくるザファ関連のツイート数ってそれの比じゃなかったんですね。
「あれ? この方、前は白髪碧眼人類最強のイラスト描いてなかったっけ…」「〇〇界隈で字書いてなかったっけ…!?」というようなことがバンバン起こってですね、これはタダ事じゃないぞと。ジャンル問わずフォローしてたのに、絵描きさん/字書きさんのアイコンとヘッダーが見る間に同じ作品であろうものに変わっていった衝撃たるや。しゅ、宗旨替えだーーーーー!
だって金カム無料公開の時とかタコ罪とかそういうのあんま目立たなかったし!!(私のフォローしてる方の間では)

これは観に行かねば。
オタクを名乗るものとしても、バスケ経験者としても。

そう一大決心(?)したのが年明け、1月中頃。ちょうどタプタプシール配ってたあたりです。学生の特権を活かして平日の昼間の回に行きました。
そして、この時点での私のスラムダンク知識が以下の通りです。

  • もちろん原作未読

  • 赤い髪が主人公、桜木花道というらしい

  • 安西先生の「あきらめたらそこで試合終了ですよ…?」というセリフは知っている(ただしどんな状況で放たれるかは知らない)

  • 流川がイケメン枠

  • 山王戦には勝ったらしい

  • バスケをしたいロン毛がいる

以上。最後はミーム化してるので、それで知ったという感じ。
まぁバスケの知識一通りありゃ観れんでしょ、って思ってた。なめてたわけじゃないです。間違ってなかったけど。

音、ヤバ

ド正直に吐くと、まさか始まって数秒で泣かされるとはミリも思ってませんでした。本当に。

ドリンク片手に入場、着席。平日の昼間なので客入りはそれほど。私の周囲にはお客さん全然いなかった。
沖縄──、の文字のあと、ダンッというボールをつく音。それが、もう、バスケ部時代に聞いてた音そのまま。しかも、屋外で長いこと使われてたボールの、表面がちょっとはがれてる部分があるような、特徴的な音。指の引っかかる音とかも、外で使われてたボールの音だ……! とその時点で大興奮。
チームメイトと屋外のコートでサシでやった記憶とか、ものすごい勢いでよみがえってきて、そこで映画の世界にのめり込むことに成功。
懐かしい記憶がよみがえってきたのもあり、無事に泣く。本編開始数秒で。


画面に映ってる二人(ソとリョ)が誰なのかとか分かんなかったけど、

スラムダンクって高校生の話だよね?

ポスターにいる人たちみんな身体デカいし、この2人も全く関係ない人じゃないだろう

じゃあ誰かの幼少時代かな

とあたりをつけてみる。ビンゴ。
ここで閃く。THE FIRSTっていうくらいだから、誰かの幼少時代の話もストーリーに組み込まれつつ試合があるのかな?! 面白そう!

あなた、ザファっていうのね!!


製作陣の中に何人バスケ経験者います?

ソが「ワンオンワンだ」って言ってディフェンスの構えをとるシーンからそうだったんですけど、「スクリーンの後ろに人がいてそれにリアルタイムでCG被せながら動かしてます?」くらいのリアル加減で、ぶったまげた。
(CGについては造詣が深くないのでこのレベルの言及に留まらせていただきます)

仕草、細かく再現されすぎにつき


あともう細ッかい仕草が「あ~~やってた~~~(現役時代に)」って感じで、こだわってやってんだなそこら辺……っていう。
intk神、バスケやってたんですよね? それは分かります。ただこのレベルの細部の作り込みというか再現度というか、は、一体製作陣にどれほどのバスケ経験者いらっしゃるんですか…という具合。intk神お一人でこの細部指定をしていた場合、それはもう本当になんて言うか…神、としか…。
(モーションキャプチャーの俳優の方がいらっしゃるので、その方の動きをそのまま採用したのかな、とか後々思いました)
試合開始、挨拶をしてジャンプボールに行く赤4番と白7番、立ち方が違うのも「そのキャラの癖」だろうからリアルだし、センターサークルを囲む選手のモソモソ動く感じも実際にやってたから死ぬほどその感じがわかるし、今度は「室内のボール」の響く音がするし。

・白4番がやる肩入れストレッチ
・同じく白4番と9番がやるバッシュの裏を手のひらで拭う動作
・白4番が両手を腰に当てて歩いてくる感じ
・白7番が桜木君にマッチアップかわって軽くドンってぶつかりにいく感じ
・白がプレスにきて赤がT.O、ベンチに座った時の赤14番と7番の疲れ具合
(この二人はプレスのど真ん中にいるのでフロントコートにいる面々より当然ながら疲れる)(赤4,10,11番はあまり肩揺れてない)

全部、全部、懐かしくて、そのシーンの度に軽く泣いてました。
床バンはちょっとびっくりしました。高校生でもやるんだ、っていう。ただあんな「バン!」って、いや演出もあるんだろうけど、手のひら痛くなんないのかな…とは思いました。床バンに関しては赤7番が終盤にやってた「ペチ」って感じがリアル。たぶん。

フリースロールーティーンも、こう、現役時代に隣のコートで練習してた男子を10年越しにスクリーンで見ているようで、「確かにこんなルーティーンでやってたなぁ」としみじみ。
白9番…2回つく→1回持つ(ここでリングを見る)→再度2回ドリブル
赤14番……数回ドリブル後に1度左手で持つ
印象的だったのはこの二人でした。

あとこれは余談なのですが赤14番がバテて「オフェンスはディフェンスから」「あ? 今ってディフェンスだよな?」みたいなこと言うシーン、私も膝の怪我から復帰するのに1年かかってスタミナガタ落ちで試合した経験あるんですけど、本気でバテてくるとディフェンスオフェンス関係なく「あ、ボール向こういったから行かなきゃ…」ってなってたんで、割とリアルポイントだなって。

ユニフォームの再現度も高すぎにつき

バスケのユニフォーム、今は確か改定が入って裾は膝上って決まってるなずなんですけど、私の現役時代(10年前)はかなりダボッとしたデザインが多くて、身長によっては膝下丈とか普通だったんですね。生地も吸汗速乾素材というか、メッシュ生地がほとんどでした。
ただ当時、私たちの間では「昔のデザイン」と呼ばれるユニフォームの学校もそれなりにあって、反射する素材っていうんですか? ちょっと名前わかんないんですけど。テロッとした感じ。の、ユニフォーム。でもザファの時代はそれが主流デザインだったんだろうなって。思うんですけど。
それも見事に再現されてないです? パンツの裾とか特に。ちょ~~こだわってんじゃん……などと。
いや、当たり前なんだろうけど、でもそういう細かいところを突き詰めて表現してくれるってやっぱ嬉しいじゃん。気づけるともっと楽しいじゃん。

っていうのは全部赤いチームの話で、対して白いチームは白いチームで恐らくモデルになってる秋田の強豪校まんまのデザインだし、質感とかもそのモデル校が全盛期とうたわれた時期のものに似てるなって。そゆとこも意識して再現してるのかな…。

すッッッごいな…と思ったところ、様々(順不同)

①ひたすらスライドでついてくる白4番
No.1ガードと謳われているだけあって、それを要所要所、ディフェンスの上手さというかしつこさで表現してるのが端的で分かりやすかった。足クロスで追ってくるところがあまりに少ない(ダッシュで戻るとかそういう場面以外)。DFは基本OFの動きを見て動くので後手に回ってしまうはずなんですよね。理論上は。それをどう誘導したり予測したり反応したりでカバーするかなんですけど。なので抜いてこられたら足が後ろに出るはずなんですよ。それが横に出る=オフェンスを止められてる、ということなので、うわぁ嫌だな…と。

②白15番の「下げるなって!」と言われるところ
あの15番君、体格はめちゃいいけど、たぶんそれだけで基礎はまだまだなんだろうな、と。バスケットボールを始めるとまず教えられるのはハンドリング・ドリブルなはずなんですけど、恐らくあの15番君はまずシュートだったな、と踏みました。なぜなら私もまったく一緒だったので。
センターを期待されて小5で入団して、ハンドリングもそこそこに教えられたのはシュートで、キープできないから下げると取られるんですよ。ガードさんたちに。実際そのシーンでボール下げた時はパワーポジション取るでもないし、「ただおろした」だけっぽかったの、素人センターの動きを超絶忠実に再現してて最高でした。過去の自分を見ているようで。

③プレスのえげつなさ
ミニバス時代、所属してたチームはプレスまがいのことをやってた(3-2で前からガンガンあたる)のでプレスをかける大変さもプレスをかけられる大変さも理解はしてるつもりだったのですが、いやマジ……その自分の理解がひよっこだと分からされました。分からせゾーンプレス。
プレス突破の基本はパスランで足を止めないことなんですけど。まぁいきなりあのレベルでプレスされて「並のチーム(赤7番君談)」は対応できないです…。
先述しましたが、白がプレスかけてきて赤がとった最初のT.Oでプレスのど真ん中にいる7番と14番が他3人に比べて肩揺らして息切れしてるのもかなり詰めてこだわってるポイントではないでしょうか。プレス、1回引っかかると立て続けにやられるのは定石なのでそんなつもりなくても「うわ…」ってメンタルにきやすいので。
白のあのゾーンプレス、私は崩れ気味の1-2-1-1と予測します。どうでしょうか。

④最期の別れ際の幼少リョ君
あの、小学生男児の引っ込みつかなくなって勢いで全然そんなこと思ってないのに(その瞬間は思ってたかもしれないけど)いらんことまでいっちゃう感じ、普段学童でバイトしてるので「うわ~~~~~いやにリアル」とか思いながら見てました。
でもさ……あれさ…、船のエンジン音でお兄ちゃんには聞こえてなかった説ない?

⑤白7番の「重さ」の描写
赤4番のマッチアップ、白7番。憧れるね!! 元同じポジションやってた身としては! しかも外も打てるのか! 強いね! 動きがセンターに染まり切ってない感じ(赤4番に比べて)、もしかして元々アウトサイドプレイヤーかな?
って感じで結構最初の方に名前を覚えました。相手チームの中では。
どこら辺だったか、赤がオフェンスのタイミングで赤4番にボールがいって、白7番がついてる。その時のSEがズウゥゥンって感じの音だった気がするんだけど。
隙あらば自語りオタクなので語ると、ミニバス時代に私のやってたポジションはセンターで、正直自分より体格のいい相手ってあんまり当たったことなくて(田舎だったので)。たま~にいる縦にも横にも自分より体格のいい人、本っ当にそんな感じだったなと、そこでも懐かしさを感じました。腰落としても、押し込んでも、動かないんですよ。結局動けるデブが天下取ります。白7番はデブじゃないけど。あのズウゥゥンってSEは白7番の「動かなさ加減」を分かりやすく表現してるな、と感じます。

⑥「ここは君の舞台ですよ」
この台詞めっちゃしびれました。ガード経験ないのに。諦めたら試合終了ですよ、より私はこっち派。
前提として、オフェンス時のガードが1番最初にやらなきゃいけない仕事ってボールをフロントコートまで持ってくる「ボール運び」なんですけど。
後半開始直後から白がプレスかけてきたせいで、それをさせてもらえてなかったわけじゃないですか、赤7番君。それをあえて先生「14番と11番も(フロントコートに)下がっちゃおう」って。そうしたらボール運べるの、バックコートには7番君しかいなくなるわけですよ。パスする相手もいなくなるし。ボール出す人いるけど。
私はあのセリフ「ここ(バックコート)は君(ガード)の舞台(仕事)ですよ」と理解しました。とんでもねぇ発破だ……。そして見事、一歩でDFと並んで二歩で抜き去るの、最高でしたね。
その直前、普段はボール出ししてる14番が白がゴール決めてからちょっと間をおいて「違うことするぜ…」的な雰囲気かもしだしといてパッと4番にパス、自分は走り出すのもコイツ分かってんな、と。思いました。

⑦11番君、対照的なファール2つ
1つ目は白9番にボール取られてそのまま持ち込まれそうになるところへ手ェ出してバスカン。2つ目はアレ明らかに桜木君だすためにファールしてるよね…?
1つ目のファールは部類的には最悪なんですけど。本人そんなつもりなくてもディフェンスにボール取られて速攻決められそうになって阻止するつもりで(フリースローの方が2本打つ分落ちる可能性があるので)手出したんだろうけど白9番入れちゃったし。怒られるやつです、完璧。
2つ目のファールは意味わかんないくらい雑でちょっと劇場で笑ってしまった。ただすぐに状況を思い出してハッとしたんですけど。選手交代はゲームクロックが止まった時(何かしらのバイオレーション、ファール)にしかできなくて、ボールは白が持ってて、でも白のバイオレーションは期待できないから、じゃあ桜木君出すにはどうするかって、赤がファールするしかなかったんですよ、あの場面。結果的に決定打を放ったのは桜木君なので、11番君のあそこのファールは「ナイスファール」ってやつです。


などなど。
もう最後の無音シーンとかは口抑えて声が出ないようにするのに必死でした。「ドリブルこそ~」で赤7番君が無理やりプレスぶち破ってくるのも、14番の不屈具合? もマジ最高でしたね……。最高しか言えん。
映画観てるっていうよりかはバスケの試合見てる感覚に近かったです。帰りの電車でずっとゼロ感聞いてました。

しびしび。


その後

ノーマークだったはずだよな………14番なんて…!

その後どうなったかと言えば、まぁ、新装再編版コミックス全巻買いましたし、まずは妹を道連れにせねばという使命感のもと無事道連れにし、入プレ求めて通うこと10回、3/21の応援上映の東京会場チケットをゲットし、2回目の応援上映では妹の友達を連れて行って沼に引きずり込み、グッズ通販戦争に負けて涙したりしました。ショホクジャージ欲しかったよう。
ザファが良過ぎて、好き過ぎて、他の映画を見てる暇があったらザファ一回でも多く見たい! って思いになっているので現在他のタイトル見れてません。アクション映画好きなのでRRRとD&Dも見たいのですけど、その思いと拮抗して前者が勝ってしまうので、どうにも……。

コミックス読破後、誰に入れ込んだかと言えば、そう、炎と差し歯の男です。ヒザにサポーターしてたから初見時から怪我明けなんかなとは思ってたのですが。2、2年も…グレてたのか……という衝撃がすごかったです。そんな三井がファブレがモデルか……? というデザインのバッシュ履いてるのがまた良い。あれ、ちゃんと買うと2万くらいする高いバッシュなんですよ。確かね。もう無いからわかんないんですけど。
でも三井のグレ度(?)があの程度で収まってたのは、本人の気質もあるんだろうけど、絶対に徳男と鉄男がいたからなので、三井は一生大事にすべきだと思います、あの二人を。
なんて言ってるけど、正直ケガの辛さ知ってるからなァ~~~~、それも膝の怪我。何とも言えん。私はバスケを諦めたけど、三井は諦めなかったので。っていうのでもうブッ刺さっちゃって。入れ込んでます。
ただ怪我後、特にリハビリとかしてる描写がなかったのはリアリティないな、と思いました。松葉杖つく膝の怪我って絶対リハビリ必要だと思うんだけど。…まぁフィクションなので。それに医療的な細かい部分は分からないし。
初見時は「シューターか、すげぇ入るじゃん」くらいに思ってガチノーマークでかすりもしなかった男にここまでやられるとは思わなんだ。
原作中で唯一? かな? 天井とドン底を描かれていてさ、そんなのオタクが好きにならないわけないだろ…!(デカめの主語スミマセン)

あとこれはかなりオタク的な話にはなるんですけど、山王のおかげで坊主が大丈夫になりました。ありがとう、新しい扉を開けてくれて。謝謝。


つらつらと書いてしまった。結局感想というか自語りというか、オタクが言いたいこと全部言っただけのnoteになっちゃったな…。

ザファ最高! 夏のバスケW杯まで映画館で上映してて!!

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