今こそ「戦争と平和」を冷静に問う
コラム連載 34 日々勉強 日々感謝
今こそ「戦争と平和」を冷静に問う
「ロシアの眼から見た日本~国防の条件を問いなおす (NHK出版)」著者、亀山陽司さん。元外交官で現在は当麻町在住、当麻町森林組合職員として林業に従事されています。前著書「地政学と歴史で読み解くロシアの行動原理」(PHP新書)に続く本書が、2023年5月10日に発行された。
鎖国から開国、列強の覇権主義に対峙した明治維新以後、中国やロシアの大国との激突、欧米の干渉を受けない新たな「極東地政空間」東アジアの覇を唱え進んだ大戦と敗戦、欧州の覇権と極東の覇権、文化・経済・軍事力まで多層的な要素が絡み合う均衡。近視眼的に見ていては分からない日本の現在地と課題を歴史的に解き明かし、今なお戦禍の火が止まないウクライナ戦争以後の中長期的な日本の安全保障のあり方を問う、本書。
2014年、ウクライナ政変以後のロシアの行動は、私たち日本人には異様に映る。だが、アメリカの後ろ盾の下で平和を享受してきた戦後日本は、ロシアの眼からどう見えているのか。元ロシア駐在外交官が解く、軍備拡張のみに依らない“自存”の道筋。急変する国際情勢の中で、東アジア地域の安定を生み出すために必要な、国防の論理とリアリズムとは何か。
『今こそ「戦争と平和」を冷静に問う』。亀山さん、冷静に心静めて拝読させていただきました。ありがとうございました。
【亀山陽司さん経歴】元駐ロシア外交官、著述家。1980 年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻修了。外務省に入省後ロシア課に勤務し、ユジノサハリンスク総領事館、在ロシア日本大使館、プーチン大統領訪日準備事務局など約 10 年間ロシア外交に携わる。2020年に退職し現在は北海道当麻町在住、林業のかたわら執筆活動に従事する。他の著書に『地政学と歴史で読み解くロシアの行動原理』(PHP新書)。
当麻町長/村椿哲朗
(令和5年6月号・広報とうま掲載コーナー・第34回随筆)
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