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君はこの漫画を知っているか ACT.3「あやしびと」

前談


皆様は"妖怪"という概念に何で触れただろうか。

鬼太郎、ぬ~ベ~、ぬら孫、妖怪ウォッチや幽白等、現代に至るまで何かと必ずコンテンツが存在しており、記憶の限りでは明確に穴があった時期はないだろう。
オタクコンテンツ以外にはそもそも昔ながらの絵本にも幾度か登場するため、妖怪の名前を一つも知らないという人は中々いないだろう。
特段意識はしていないだろうが、鬼や河童だって妖怪だ。

遥か昔から伝承があり、必要最低限であれど共通認識が存在する辺り、ある意味では一番のジャパンカルチャーだろう。

さてこの妖怪ジャンルだが、ここ1.2年の内にきらら内で2つの作品が連載されている。

今回はそのうちの一つである『あやしびと』を紹介したい。

きららでの妖怪ジャンル

実のところ、きらら作品において妖怪ジャンルは根付きづらいものであり、ここ2年程では「すーぱーてんぷる」「となりの妖怪ちゃん」「お憑かれ様うわんちゃん」等がゲスト掲載止まりである。

数年遡れば「鬼が出るか蛇が出るか」や「かたつむりちゃん」等が存在するのだが、何年も遡る必要がある辺りからその辺りはお察し戴きたい。(幽霊にまで範囲を広げれば「六条さんのアトリビュート」「さよなら幽霊ちゃん」「おなクラの幽霊さん」等があるのだが…)

故に現状の「あやしびと」「妖こそ怪異戸籍課へ」の二本柱はきららの歴史史上中々ない事態なのだ。

ちなみに過去“この漫”記事で紹介した2作品と違い、現段階ではきららベースに掲載されていないため、その辺のサイトで単行本の試し読みしか出来ないのでご了承戴きたい。

とはいえ1話くらいなら読めるので、そちらには目を通して欲しい。

あらすじ





妖怪がヒト型に変化した「妖人(あやしびと)」の世界に迷い込んでしまった高校一年生の言ノ葉アヤ。 人間であることを隠して妖人の高校に通うことになったけど、そこで出会ったのは雪女やゾンビなどなかなか危なそうな妖人ばかり!? アヤはこの世界で生き残り、元の世界へ帰る方法を見つけることができるのか…?個性豊かな妖人たちと人間約一名が繰り広げる不思議な学園ストーリー、笑いと衝撃の第1巻!

ヒト型というように、基本的にはサムネのような少女達により織り成されるコメディ作品となっている。

また、ゾンビとあるが、西洋モンスターよりの妖人は現段階では「不死田カバネ」のみである(サムネ左)

本編の話

個人的にこの作品に惚れたシーンがあるのだが、そのシーンは1巻末の謂わば山場ときららキャラット21年8月号掲載分にあるため今回は割愛させていただく。

細かい話をすると、校長兼アヤの味方として覚妖怪の妖人を配置することにより話の進行がスムーズになったり、雪女の妖人である雪女原みぞれによる寒いギャグ(寒いと雪女の特性をかけている)で場がシリアスになりきらない構成、天邪鬼の妖人の裏返サカサが味方にいるが故に重要なシーンで相手の嘘や隠し事を看破出来たりと、妖怪としての特性を生かしつつ作品全体の構成もしっかりしている。

物語の目的も、アヤの人間界への帰還からブレておらず、妖怪を扱うにもかかわらずバックボーンも極端に壮大になっていないことは評価点だろう。

また作中で一度言及されているが、アヤの私服であるTシャツも注目すべき点だろう。

単行本範囲内でも4種ある。学園系故に制服シーンがほとんどのはずだが………

(どうでもいいけど、「たいYO!」が有吉の壁で四千頭身後藤がやってたこれにしか見えない)

+



個人的にダサTネタが好きなのもあるのだが、一度こういったネタを挟まれると注視するようになり、「次はどんなTシャツがでるのか」となってくるので大切な部分だと思っている。

大筋以外に着目出来るのも、良い作品の条件と言えるだろう。

後記

きららベースに掲載されていたらもう少し切り込んだ話も出来たのだが、今回はここまで。

近いうちにネタバレ込みのpart2を上げるかもしれないが気分次第で流れるので上がったら見てください。


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