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【ひぐらしのなく頃に業】1クール終わったので現時点の思考まとめ【考察】

普段は週一ペースで毎週金曜日に当noteにて、各話毎に整理して考察をしている村神都並と申します。

今回はタイトルにある通り、とりあえずは問題三編が終わったということで、謎について整理して行こうと思う。

年末年始の時間潰しにでもしていただければと思う。

鬼騙し編

残された謎

1.富竹、鷹野の失踪(綿騙し編と共通?)
2.沙都子、梨花の殺人犯
3.入江診療所の撤退理由

1.富竹、鷹野の失踪

鬼騙し編は理由不明の失踪、綿騙し編は軽トラで逃走後消息は明かされず、祟騙し編ではそもそも失踪していない可能性があるため、これに関して「絶対の意思」や「ルール」といった既存の概念に当てはめることは出来なくなってしまった。

しかし、全編において綿流し後に失踪という共通点があり、祟騙し編の境内での殺戮も同タイミングかつ、レナの「みんな、みんな死んじゃった」という部活メンバー外がいる可能性が示唆されており、ここで死亡ないしは何らかの驚異に太刀打ち出来ずに逃走した可能性がある。
綿騙し編でも、その何らかの驚異に鷹野と富竹は出会っているのかもしれない。それならば切羽詰まっているかのような軽トラ強奪には合点がいく。

逆に鬼騙し編と祟騙し編では立ち向かい死亡し、死体を隠蔽されたと考えることが出来る。

2.沙都子、梨花の殺人犯

上記の可能性を考えた場合、富竹と鷹野には実行が不可能であるため、容疑からは一時的に外すことが可能。
しかし、情報の少なさから完全には外すことは出来ないので、常に頭の片隅には置いておく必要がある。

祟騙し編ラストのレナの証言を真正面から受け止めた場合、大石が有力な容疑者へと浮上する。

沙都子説もあるが、現段階では発症以外の理由で近しい誰かに手を下す事を考えるのは難しいというのが私の中の考えだ。
梨花説の否定も似たような理由の他、首を何度も自身で刺すことは難しいだろう。
つまり、これは二人が関与しない他殺であると考えるのが妥当だろう。

ならば誰が出来るのかと言うと、レナか大石の二択になるだろう。

魅音と詩音には仲間、特に沙都子に手を出すことは不可能に近いだろう。
詩音はぶっちゃけ沙都子以外には容赦がないが、同一の凶器での殺害であることから、詩音→梨花→沙都子の連鎖殺人以外のパターンがなく、梨花が沙都子を襲う理由も不明瞭であるため、この思考は打ち切って良いだろう。

レナに関しては、最悪仲間すらも襲撃出来る事が罪滅し編からも見ることが出来、祟騙し編ラストのレナのループしているかのような発言から、先に梨花を襲撃することによりループ条件を確保した状態で、前原邸に向かうという可能性もある。

後述するが、圭一を襲撃するのにも理由があり、レナが“圭一の生存”を敵対する勢力の勝利条件と考えたものと推測している。
これは全編通して、圭一が生存していることに由来する。

大石犯人説は、綿騙し編の沙都子と魅音の殺人犯説にも起因しており、魅音のものでない銃が落ちていたことも拍車をかけている。

3.入江診療所の撤退理由

これは「1.富竹、鷹野の失踪」で言及した事象が発生し、権限を持つ鷹野が消えたことによる撤退というのが自然だろう。

他の編にてこの描写がないのは、単純に圭一の意識がフェードアウトするタイミングが早すぎるが故に、我々は観測出来ない状態と思われる。

綿騙し編

残された謎

4.梨花の殺人犯
5.沙都子、魅音の殺人犯
6.お魎、公由の殺人犯
7.詩音の殺人犯

沙都子と魅音、お魎と公由は犯人を分けることも出来るが、今回は便宜上同一犯とさせて頂く。

4.梨花の殺人犯

目撃証言と食事後の昼休み~午後の授業開始までという限られた犯行タイミング、腐っても学習施設という場から露骨に怪しい人物や激しい動きが許されない場で、少なくとも梨花を行動不能にすることは容易ではない。
その上で魅音(?)の梯子の件りは余りにも不審である。
この事から犯人としてもっとも有力なのは、一応とはいえ梨花の護衛の役割を担っていた山狗となるだろう。

他に考えられるとするならば、その日魅音に扮した詩音くらいだろう。
鬼騙し編の項でも言及したように、部活メンバーに手を出すことが出来るのは詩音くらいしかおらず、かつ梨花の最終目撃者であることも裏付けとなる。

しかしこの段階で殺害していた場合、梯子シーンの台詞に矛盾が生じるため、この説を通すならば梨花はこの時間帯の間意識を失っている状態となる。
仮に意識がある場合、暫定的に閉じ込められている場所に圭一を長居させるのはあまりにも悪手だろう。

詩音がそれを意識出来ない程に錯乱しているなら話は別かもしれない。

5.沙都子、魅音の殺人犯

作画ミスでさえ無ければ、最有力は作中もっとも近い型の銃を持つ山狗となる。
次点で大石だが、この時代の警察官でもっともポピュラーな型の拳銃から逸脱しているため、作画の詰が甘いならばこちらに軍配が上がる。

大石が更に別の何かによる刺客である場合はこの限りではなくなるが、現段階でその思案は難しいだろう。
(一応、ひぐらし命で似たような状態だったらしいけど、歴史迷宮からの脱出じゃねぇんだからちゃんとアニメだけで完結させてくれ)

6.お魎、公由の殺人犯

犯行が可能なのは、綿流しの晩に両者に接触可能な人物となるため、必然的に魅音と詩音に絞られることになる。

仮にこの二人以外から選ぶとするならば入江か大石になるのだが、この段階で二人は井戸の位置を知らないため不可能と見て良いだろう。

殺人動機を考慮した場合、どう足掻いても詩音に軍配があがることになるが、魅音がすでにあの状態であるならばこの限りではない。

推測だが、魅音のあの状態はお魎や公由の行方不明を受けてのものである可能性が高く、そうなるならば最早詩音しかいないだろう。

7.詩音の殺人犯

お魎や公由の殺人を知り、激昂した魅音であるならば、一番筋が通りやすいだろう。

一応他に候補を考えるならば山狗が上げられるが、ならば井戸に捨てたのは誰なのか、という問題が解消されなくなってしまう。

なお、富竹と鷹野の失踪に関しては既に1.の項で触れているため、省略させて頂く。

祟騙し編

8.圭一が見た鉄平は本物なのか
9.レナの発言の真意
10.レナを除く部活メンバーの殺人犯

8.圭一が見た鉄平は本物なのか

これについては“信用出来ない語り手”たる圭一の挙動を、どこまで信じるかにかかっており、人によって受け取り方が千差万別となっている。

私個人としては、敵対する勢力に大石がいるならば真実、いないならば幻想である、といった考えだ。

しかしこの幻想という概念についても多岐に渡るため、私の思考を記す。

そもそも虐待は起きていなかったが、事実として沙都子の精神状態は不安定であり、それの原因は薬による治療が必要だったにも関わらず与えていなかったことにあるとし、それに関して鉄平は説得を受ける。
(ここで鉄平に一切否が無い場合、役所から園崎家に連絡が行くということを考慮すると、祭りでの挙動がおかしくなる)
しかし、沙都子の精神状態は限界が来ており、祭りの前に鉄平を血液の出る方法で殺害。
その後にシャワーを浴びて着替え、祭りに向かう。
(精神異常の原因の一旦である鉄平を殺害したため、入院レベルからは幾分か回復した)
北条家に連れられた圭一は、鉄平の死体を見てフリーズ。そこに沙都子がバットで追撃し昏倒。少なくとも全治数ヶ月レベルのケガを負う。
鉄平の死体を見たことと沙都子からの攻撃で、圭一はフラッシュバックが発動しながら意識が途切れる。

沙都子の挙動も合わせて考えて見た。
精神状態によるものが昭和の時代にどこまで通用するかという話もあるが、後の敵でない場合の大石の挙動を考慮すると、この辺が落とし所だろう。
花を持たせる発言等、虐待の実態について疑問が残る要素が非常に多い。

沙都子のトラップは作中でも割りとピンキリであり、タライ程度で数ヶ月入院するレベルとは到底考えられないだろう。
にーにー発言や鉄平の持っていたものから考慮すると、悟史のバット辺りが妥当と言える。

前者の大石が敵対勢力であり鉄平が本物である場合は、とりあえずでっち上げで鉄平を捕獲し、アリバイの関係から使いやすい駒として運用したと考えられる。
これは死体が歩くという比喩のあったひぐらしらしい挙動と言えるだろう。犯罪者が歩く。

大石からすれば、男手や複数人勢力の分断はするに越したことはないので矛盾はないだろう。

強いていうならば、油断した鉄平は計算外だっただろう。

9.レナの発言の真意

大前提として、ラストのレナの発言で問題となっている「いってきて」「やってきて」論争だが、ぶっちゃけあまり関係はない。

「やってきて」だった場合でも何故境内に来たのか、部活メンバーにどんな発言をしたか等は、結局考える必要があるからである。

レナの発言はそのまま受けとることも、何かしら言葉をぼかしていると受けとることも出来る難しい問題なので、まずは両方考えて行こう。

前者、つまりは大石が部活メンバーと対峙したと受けとるパターンだが、これは8.の鉄平が本物であった場合とも連結する。
しかし、一方的な虐殺などではないことはレナの「みんな、みんな死んじゃった」から読み取る事が出来る。
沙都子はどうにかあの場を逃げ切り、部活メンバーと合流し大石に説明するも、鉄平と大石に襲撃され敗北する、といった具合だろう。

後者は様々な読み取り方があるが、大石が敵対勢力であるパターンは結果的に前者になるため、省略する。

抜粋する台詞は以外の通り。

綿流しの後、古手神社の境内で 大石さんがいってきて(やってきて) 拳銃を…
魅ぃちゃんも、詩ぃちゃんも…(略)みんな、みんな死んじゃった
訳がわからないよね

これをベースに考えていく。
以外括弧内が推測の部分となる

A
綿流しの後、古手神社の境内で(富竹さん鷹野さんと話していたら)大石さんが(沙都子ちゃんの虐待は事実無根であると)いってきて(詩ぃちゃんが狂って大石さんの)拳銃を…(奪って暴れて)
魅ぃちゃんも、詩ぃちゃんも…(略)みんな、みんな死んじゃった
(虐待はあったはずなのに)訳がわからないよね

一応、大石から奪ったとしているが、自身の持ち物である場合もこちらに該当することとする。

虐待がそもそも無く、それに関する記憶は全員フラッシュバックによるものという話。
詩音自体も沙都子の虐待に関して、精神状態が相当なレベルまで来ているので大石からこの話をされればこのくらいの事が起きてもおかしくはないだろう。

レナは大抵のことに関して頭がキレるため、並大抵のことでは訳がわからないで思考停止することは少ない。
しかし、沙都子の虐待に関する集団フラッシュバックという荒唐無稽な話に34号文書もなくたどり着く必要があるため、訳がわからないという発言になる。

この「訳がわからない」が重要であり、ある程度は不条理でないとレナは気付く事が出来てしまうため、逆に上手く筋を通してはいけないという問題がある。

ちなみに富竹や鷹野を登場させた理由としては1.で前述したように4人の名前を上げた上で「みんな、みんな死んじゃった」といっているため、他に複数人いると考えた結果である。

B
綿流しの後、古手神社の境内で(沙都子ちゃんと合流した後)大石さんがやってきて(いきなり沙都子ちゃんが大石さんの)拳銃を…(奪ってその場にいる皆を打って)
(抵抗したけど)魅ぃちゃんも、詩ぃちゃんも…(略)みんな、みんな死んじゃった
(沙都子ちゃんが暴れた)訳がわからないよね

鉄平幻想説をベースに、沙都子が鉄平や圭一の惨状を隠蔽するために、境内という人気の少ない場所で大石を殺害し部活メンバーも口止めする形を取った可能性。
或いは緊急でループする理由が出来、やむなくこのカケラから去るための行為。

緊急性のある理由としては、圭一を昏倒させる程度だったが殺してしまった(と鉄平の死体の血や圭一の無反応から勘違いしてしまった)ことやまだ不明の沙都子の望む条件等が該当する。

C
綿流しの後、古手神社の境内で(沙都子ちゃんと合流した後)大石さんが(沙都子ちゃんの虐待は事実無根であると)いってきて(詩ぃちゃんも怒ったけど一緒にいたorそこに来た鉄平が逆上して大石さんの)拳銃を…(奪ってその場にいる皆を打って)
(抵抗したけど)魅ぃちゃんも、詩ぃちゃんも…(略)みんな、みんな死んじゃった
(虐待はあったはずなのに)訳がわからないよね

虐待フラッシュバックかつ、8.で圭一の見た光景から鉄平の死体を見た事実を削り、完全なる幻想だった場合で大石が誤解を説くために鉄平と同行している可能性。
B.の鉄平版かつA.の詩音がキレた状態というパターンだが、正直鉄平を部活メンバーに合わせるのは微妙な話で、大石にかなりの悪意がないと難しい話。

10.レナを除く部活メンバーの殺人犯

田村神や采、或いはハィリューン等、境内という場や綿騙し編で見られたオヤシロ様像にあったと思われる鬼狩柳桜に類ずるものから、神聖な存在と対峙し、大石が拳銃で応戦するもレナ以外全滅、という説もあり得なくはないのだが、いくらなんでもそんな話は無いだろう。
奇跡の力なんてもんじゃない。そこにいる誰かを操るならまだしも。

現実的に考えるならば大石、詩音、沙都子、鉄平となるだろう。
この4人に関しては、これまでの話で理由等は語っているため省略。

大穴としてはレナ自身、今回のみ先が明かされていない富竹or鷹野だろう。

しかし、鷹野が再度敵に回るには旧ひぐらしと同等か同じ理由が必要になるのだが、現段階では少なくともその片鱗は無い。

富竹も基本的に機関に問題さえなければ動くことは無い。
鬼騙し編の診療所撤退については、鷹野富竹の失踪が原因と見るのが妥当なため、考慮外だろう。

レナもあり得ない部類であり、直接部活メンバーを手にかけた上で複数回圭一の面会に向かうことは不可能だろう。

EX

レナの「最高のゴール」発言

これまではキーが沙都子である、といった制作サイドの発言を軸に沙都子ループ説が主流となっていたが、これにより話が変わってきてしまった。
(CDパッケージでは梨花の対だしな………)

それを考慮し鬼騙し編、綿騙し編を見ると2.で言及したように、圭一がキーであることを見越して動いている可能性があるのではないかと考えられる。

鬼騙し編ではレナが直接、綿騙し編では綿流し編の記憶を頼りに圭一にダメージを与えられる結末に、祟騙しでは逆に全員生存を目標にしているのではないだろうか。

レナは既に梨花のように数回ループしており、圭一の生存が敵対勢力の勝利条件となることを理解し、鬼騙し編がはじまったのではないか、という仮説だ。

圭一の生存が条件であるならば、9.Bの沙都子が発砲したルートの説明もこじつけることが可能になる。

これ以外のループに関する話は前回の記事で書いているため、省略させていただく。

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今回はここまで。

次回は猫騙し編ということで、猫殺し編が軸にあるとするならば、過去の回想等といった有力な話があるかもしれないので期待したい。

問題編は造語、解答編は既存の言葉という法則があると噂されているが、果たして…

これらの考察や思考は皆様の考察を否定するものではありません、皆様の考察の一助になれば幸いです。
誤字や明らかな矛盾、質問等ございましたら当Twitter(@snails892)までご連絡願います。

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