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短編小説『Apple 2018』


[完]


あとがき

 当作品は、「#もしもSNSがなかったら」公募作品です。

 2011年に書いた短編小説『Apple』のリライトバージョンです。

 個人的にとても気に入っている短編小説で、七年ぶりに原稿を拾い上げて、手を入れてみました。

 この短編小説には、何か普遍的な、どこか遠くにいる女性の残り香みたいなものが染み付いていて、それがいったいどこから来たものなのか、未だに掴むことができずにいます。

 このような文章を書きそうな女性が僕の周りにいるのかといえば、どこかにいるようで、実際にはいないはずなのです。つまり、この作品の主人公である女性は、僕の無意識を通じて語っている「どこかにいる誰か」なのでしょう。

 不条理と別離。

 理解と誤解。

 意識と無意識。

 そういったものが、短い文章の合間に複雑に入り混じった、実に奇妙な短編小説だなと感じています。

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 今後とも、「狭井悠」の作品を楽しんでいただければ幸いです。

 平成三十年三月十四日 狭井悠


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