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航空機部品“2倍”急拡大の衝撃! 鉱工業指数から見つける“新”日本株の狙いどころ
鉱工業指数って何?
経済産業省が公表する「鉱工業指数」は、日本株の銘柄を探索する際に多くのヒントを与えてくれる有益な経済指標として知られています。
鉱工業指数は、経済産業省が毎月公表している経済指標の一つで、日本の鉱業と製造業の動きをまとめたものです。製造業や鉱業が生産、出荷をどの程度活発に行っているかを数字で示すことで、経済の変化を把握しやすくしています。
鉱工業指数では、工場などで作られる製品の「生産量」や「出荷量」、そして「在庫量」などを調べ、それを基に指数が算出されます。この指数が上がれば生産活動が活発化していると判断され、下がれば生産活動が落ち込んでいると見なすことができます。
鉱工業指数は業種別に公表されています。例えば、自動車や機械、化学製品などの主要な製造業がどのくらい生産しているかを知ることで、業種ごとの様子や日本景気全体を判断する目安にできます。政府や企業は鉱工業指数の動きをチェックしながら今後の政策や投資の方向を考えます。
航空機部品の需要増がすごい
この鉱工業指数のなかに「航空機部品」というカテゴリーがあります。航空機部品とは航空機に用いられる機体や発動機(エンジン)を製造するために使われる部品を指します。
この航空機部品の出荷(需要)を推移を見てみましょう。2020年初めまでは安定的に推移していましたが、新型コロナの感染が拡大した2020年4月に一気に落ち込みます。そして2022年半ばくらいまで非常に低い水準が続きます。
ところがその後は(まさに)右肩上がりで出荷が増加を続けます。そして2024年にはボトム(2021年)の2.1倍に拡大しています。
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航空機部品が拡大した理由
航空機部品の出荷(需要)が拡大を続けたのは、いくつかの理由が重なったためと考えられます。
世界的な旅客需要の回復
2020年の新型コロナ感染拡大で航空業界の需要が急減したのはご存じの通りです。その結果、航空機部品の需要も一気になくなりました。
ところが2022年から世界の航空輸送需要が回復基調に入ります。旅客数の増加や航空会社の収益改善が明確となり、これに伴って航空機メーカー(OEM)であるボーイングやエアバスは新造機の生産数を増やし始めます。
その結果、航空機メーカーのサプライチェーンの一部を担う日本企業の部品生産も増えている、という構図です。
防衛・宇宙分野の需要拡大
ロシアがウクライナを侵攻したことも航空機部品需要の増加を促しました。
ロシアによるウクライナ侵攻後も中東などで地政学的リスクが高まり、各国が防衛費を拡大する流れの中、防衛向け航空機(戦闘機、輸送機、練習機など)や関連部品の需要が高まりました。
日本国内でも防衛装備移転や国産航空機開発(F-X開発計画など)が活発化し、関連メーカーの出荷増につながりました。
軽量化ニーズの高まり
温暖化効果ガスを削減する必要性の高まりもあり、航空機の燃費向上ニーズはトレンドとして続いています。燃費向上のためには航空機の機体重量を軽くすることが必須です。
軽量化のカギを握るのは(CFRPなどの)複合材料の採用です。ボーイング787以降、主翼や胴体に複合材料を大規模に使われる流れは続いており、次世代機でも複合材料を使うことが一般化しています。結果として複合材料による航空機部品の需要も増えています。
航空機部品の需要増を投資リターンに変える
航空機需要の拡大の背景には複合的な要素があるため、需要増の流れは今後もしばらく続くとの見方が共有されています。
ただ、航空機部品は個人の生活に馴染みのないこともあり、どのような企業が航空機部品に関わっているかをすぐに思いつくのは難しいかと思われます。
実際にどんな日本企業が“航空機部品需要の恩恵”を受けそうなのか、以下のようにまとめました。
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