試乗や試着できない家づくりって、かなり思い切った買い物の仕方
吉田(以下、よ) これまで「いい家=快適な家」って感じで話してるけど、カッコいいとか、地震や台風に強いとかも「いい家」の条件でしょ。
村田(以下、む) そりゃ大事だよ。自分の家を「カッコいいなぁ。。」って思いながら暮らせるのは幸せだよね。
ちなみに、車とか、服とかは何を基準で選ぶ?とりあえず「高い安い」は人によって感覚や事情が違うからここでは除外で。
よ) 車だったら、まずは見た目かなぁ。でも通勤専用とか、家族利用とか、釣り専用とかの用途にもよるか。そういう意味では使い勝手だね。あとは現物を見て一目惚れとかもあるかも。
む) 服は?
よ) 服もいろんな目的があるから普段着で考えると着心地かな。でも嫌いな色や好みじゃないデザインのものは選ばないから、見た目と着心地だね。
む) 服は何度も買う機会があるから学習するよね。その分、冒険もしなくなるけど。で、最初の話に戻って、家の基準はどう?
よ) 家は服みたいに目的に応じて使い分けられないから、まずは家族の日常の場って考えると、やっぱり居心地かな。使い勝手がいいっていうのも居心地でしょ。
む) カッコイイも居心地の一部かもね。
よ) それを言うなら地震や台風に強いのだって、安心して暮らせるっていう意味では居心地につながるんじゃないかなぁ。要するに「居心地がいい家=いい家」ってことか。ただ、何をもって「居心地がいい」とするかが問題なんだな。車や服みたいに試乗や試着もできないし。
む) 例えば、10軒の家があって、それぞれの家に一定期間住んだ上で一番居心地がいい家を選べればいいけど、そうはいかないしね。注文住宅の場合は設計図を描くところから始めて、設計図の段階で決断して、完成時点ではじめて住み心地を確認だよ。まぁできた瞬間は舞い上がってるから大喜びだけど、住みながらいろいろ後悔や反省が出てくる。
よ) そう聞くと、注文住宅ってかなり思い切った買い物の仕方だなぁ。
む) もちろん設計図だけじゃなくて、模型や3Dや映像で確認できるやり方もあって、見た目についてはかなり確認ができるようになってきてるね。
よ) ウォークスルーとかいうやつね。そうなると視覚以外の“居心地”っていうのが問題なのか。
む) 居心地の中の快適さについては、部屋の温度や光熱費をシミュレーションするソフトも一般的になってきてるよ。
よ) それって、エアコンを使った時の温度とか?
む) エアコンの有無で比較できるし、エアコンを何台、何時間動かすと、何℃になって、電気代はどのくらいになるかとか。
よ) そんなことまでわかるんだ。それって当たり前の事?
む) これまではできる会社だけがやってたけど、4月からはそのことを説明しなきゃいけないっていうことが法律で決まったんだ。このあたりのことは、今度説明するよ。