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猿山の大将計画未遂

カラテ道場の見学に行ってきた。

別にカラテに興味があったワケぢゃなく。

長年、指導してるポンコツくんが、ポンコツな理由で入門したんで。

まぁそれを促した仲間内の“ノリ”があって、その“ノリ”をやった仲間らに、その様子を伝えられたらオモロいな~とか思って、動画でも撮影できたらよりオモロいな~とかっていう“ノリ”で彼の見学へww

行ってみると、それはそれでオモロかった。

許可をいただいて、外部(SNSなど)に出さなきゃ撮影して良いってことで、様子は撮影はできたけど、彼がポンコツらしからずにフツー過ぎて内容はイマイチ(笑)

ただ、僕的に収穫は色々あった。


まず、道場の責任者である師範がタメ(同学年)で、僕もカラテ業界の話には詳しかったんで、話をしてみると距離が一気に近づき、彼と話が弾んだ。

あとから調べてわかったんだが、この師範、実はケッコースゴいカラテ家で、なんと元全米チャンピオンになったりとかの経歴だったわ。

まぁファーストで見た印象から只者でないオーラ、刃牙感はあったからな。

そもそも肉体の分厚さがスゲーんだもの。

オレ第一声で「肉体の分厚さヤバいっすね」って声かけたからなww

「鍛えてますからw」だって。

説得力あるわ~(笑)

彼の指導の様子は、まぁ指導知識が遅れたところがあったとはいえ、教え方もとっても上手で人柄も素晴らしいので、魅力ある師範/道場だったわ。

運動になるし楽しそうだから、オレも通おうかな~とかって気にもなったよね。

何より師範の話、めっちゃ色々と聞きたいし。

道場内の人らを観察してる限り、新人として入門すれば、新人の大会があれば簡単に優勝とかできそーだし。

、、、って話を、見学が終わったあと、僕が長年、指導してるそのポンコツくんに言いかけたときに、意外過ぎる返答がきた。

具体的には、道場にいた試合が近いという一般部の黄帯の大人の人の練習のことを取り上げて、

「あのくらいのレヴェルの人ばっかなら、簡単に勝てそうだし…」

入門してもオモロそうだなーと言いかけたとき、ポンコツくんからは意外にも、

「え!?あの黄帯の人っすか?あのオレの後ろにいた黄帯の人に勝てるって言ってるんですか?あの黄帯の人のことっすよね??カラテで??カラテルールで勝てるってことですか??」

と、さも僕が突拍子もない大口を叩いてるか冗談を言ってるかのようなリアクションが返ってきた。

ん????

僕は意味がわかんなかった(笑)

だって、彼は長年、僕の指導を受けてるし、僕の武系の能力も散々、観てる。

過去には、僕がカラテ家にカラテを指導してたこともあるし、高校時代に重量級で東京王者になったカラテ家にカラテルールの組手をやって圧勝したり、世界トップレヴェルのカラテ家やら有名格闘家とのスパーなんかである程度、僕が格闘技に順応してる姿もよく知ってるはず。


、、、、だと思っていたんだが、そーゆーのを識(し)ってるからこそ、僕から指導を受けてるんだと思っていたんだが、どうやら、さすがポンコツくんで、どうもそーではなかったらしくww

話を聞いてみたことをまとめると、どうやら、

①“武術”は出来てもカラテとは競泳と水球くらい違う全くの別競技なので、僕の能力はカラテルールでは一切通用しない

②“武術”と違ってカラテはアスリート競技だから“武術”が出来ることは無関係

③黄帯の人は本格的にカラテやってる人だから僕の能力では勝てない

④自分(ポンコツくん)なら黄帯の人と戦っても体力あるから互角に持ち込める

⑤カラテルールならポンコツくんは僕に勝てる


ということらしい。

これを聞いて、彼が長年、僕の指導を受けたり話を聞いたりしてて、一体“武術”をどういうもんだと捉えて、僕の能力をどうだと思ってるのかがわからなくなったが(笑)

とりあえず、カラテルールで戦えば、僕に勝てるらしいので、

『んなら、今度ガチ組手やろうか』

ということになった。

僕は一度もカラテを習ったことないし、カラテ道場に通ったこともない。

でも、カラテ家にカラテを指導してたり、カラテ家と組手をやったことはわりとある。

そーゆーのを話しても、彼は「いやいやいや」と、そんな訳ないとでも言うかのような、そんなバカなの態度しかしてもらえないので(まぁ別にいいんだけどww)。

こっちとしても、なんか言葉だけでアピールしてるみたいなのも変だし、とりま実際にガチ組手やってみようぜって話に進んだ。

余裕で「いいですよ、わかりました」って言われたんで、僕がめっちゃカラテが弱いと思われてるらしいことは理解した(笑)

ちなみに、“黄帯”というのは、入門して白帯の次にもらえる帯。

流派によって、青とか紫とかが黄のあとに入ったりするけど、基本的には

白→黄→緑→茶→黒

という流れが帯のシステム。

茶帯までが“級”で、数字が下がって1級までいき、

次の黒帯になったら“段”となって数字が上がってゆく(初段→二段~と)が帯のシステム。

僕が、まだほぼ初心者である黄帯に勝てないと思われてるのは、さすがにナメられ過ぎてて驚いたけど。

それでも僕の指導を受け続けてるってことは、もしかすると、逆に言えば、そーゆー一見(いっけん)した強い/弱い以上の、もっと大きな信頼感を得ているって意味でもあるので、悪い気もしないでもないかもしれないような気はするようなところもあったりなかったり…ww

まぁ正直なところは、僕も、いい大人なんで、別に、格闘技の強い/弱いをどう思われてても、実はさほど気にしてないっつーか、どうでも良いことではあるんだが。

とはいえ、確かに、カラテの組手をやったりとかしてたのって、かなり昔のことで最近はまったくやってないし。

いつまでも昔のことを、しかも公式試合の実績でもないことを、さも栄光かのように自己申告してるだけの、ろくでもねー口先野郎みたいになってちゃしょーがないんで。

こーゆーのは良い機会だから、久しぶりにガチ組手してみるのは楽しみだな♪と。

あとは、難しいのは加減の問題で。

言うても、相手がカラテに入門したての勘違いだけしたポンコツなド素人だからなww

こちらのスタンスをどーしよかな、と。

僕も指導者なので、天狗の鼻は折ってはあげつつ、学びある取り組みというのを伝えてあげなければならない。

とりあえず、彼のお陰でというか、彼を観ていて反面教師になって、僕も色々と考えを改め直し、当初の

『白帯として入門して新人らを相手に無双して優勝する』

というような“猿山の大将計画”への興味も失せたので、未遂には終わったのはよかったのかもね(笑)

やっぱり改めて考えると、結局、初心者らを相手にいい気になってても、所詮は低い山の上に登ってはしゃいで空威張りしてるだけなので、そんなのオモロくないもんな。

どうせやるなら高いレヴェルの人から学ばせていただかなきゃな、と。

で、実際に数日後、カラテのガチ組手をやってきた。

ポンコツくんは、ずっといくつもスポーツをやってきていて、常人よりは、かなり頑丈で体力がある。

とはいえ、まぁ僕からすれば格闘技などはド素人なんで、どーゆースタンスで戦るか?を悩んだんだが。

とりあえず、ナメてる人には厳しさを教えてあげるのが大事だよなっつーことで、いったん厳しめにやることにした。

まぁ結果から言うと、わずか3秒で一本勝ちだったんだが(当たり前だけど笑)

内容としては、攻めさせて全部を受け切ってから返すつもりだったんだが。

彼は大口を叩く割に、開始してまったく攻めて来ない気配がわかったんで、こっちから攻めることにして。

左の三日月蹴(中段への斜め前蹴)からの左の突きっていうコンビネーションで入身しつつ、右下段蹴(ローキック)二発を入れたら、もう倒れちゃってKOだったね。

ホントに「口ほどにもない」過ぎたww

あまりにしょーもな過ぎたんで、組手は二本目。

今度は攻撃は一切せず、受け切ってやろうと攻め待ちしてたんだけど、何かナゾの接近密着してきたんだよね。


何ぢゃこれ?(笑)

んで、ずっと何も大した攻撃がないんで、仕方ないから左の突き2~3発を胸に入れたら、また倒れちゃってKO。

ちなみにカラテルールでは上段(顔面)への手技は禁止なので、手技は胸への突きがメインとなる。

一応、そのカラテのきっかけになった“ノリ”の仲間らにも観せてあげるために、撮影はしてたんだが、あまりに撮れ高がなさ過ぎて困った。

大口を叩いた割に、ポンコツくんがポンコツ具合を発揮し過ぎて、内容があまりにつまらな過ぎた。

彼が、あまりにポンコツ過ぎるんで、一回、打たせてあげることにした。

僕の胸や腹を何発もパンチさせて喰らってあげて、次にローキックも何発も喰らってあげて。

まぁ多少痛かったけど、いったん打撃を当てる練習をそうやってやらせたあと、ぢゃ自由に攻撃しておいで、と。

こっちは受けのみでガチ組手を開始。

全部、こちらは受けて捌(さば)くのみ。

そうやってると、向こうがローキックしてきたのを脚(膝や脛)で受けた時、キックがヘタだから当たり所が勝手に悪くて勝手に痛がってKOってのが何度かあって、もうどうしようもないんで終了(笑)

改めて、めちゃくちゃつまんない結果となった。

久しぶりの、相手が僕に勝てるつもりのガチ組手だったから、実は少しは楽しみだったんだが、まっったく組手(カタチ)にすらなんなかった。

フツー、どんな素人でも、ここまでヒドくはならないんだけどなww

やっぱりポンコツくんは、何やってもポンコツ具合を存分に発揮してくれたよね。

なかなか、ここまでカタチにならないことない。

終わって、感想を聞くと、期待を裏切らない素っ頓狂(すっとんきょう)でオモロい感想を言ってて、相変わらず笑わせていただいた。

まぁ彼とは付き合いは長いし、こんだけナメた口を叩かれても許してやるくらいには親密なんで、特に何もモメたワケではないってことは一応、書いとくけど。

にしても、さすがにポンコツくんは、こーゆー失礼無礼でケンカ売るような挑発行為を、平気で人に出来ちゃうんで、僕以外の人には気を付けて欲しいところ。

過去にも、本人に自覚なく「急にキレられました」ってことがケッコーあったみたいで、よく

「いや、それ“急に”ぢゃねーよ」
と、教えてあげてる次第なので(笑)

彼をよく知る僕らからすれば、今回、撮影したのは、ラストのおかしな彼の感想までを含めての、『ポンコツくんらしいコント作品映像』
みたいなお笑いとして観て、仲間内だけでは笑えるかなってレヴェルのグダグダな感じ。

流れが、

①持ち上げられてカラテ道場に入門し、

②道場の師範にホメて指導してもらって気を良くし天狗になって、

③勘違いして大口叩いて自分の指導者にケンカを売って、

④あっさり返り討ちに遭ってマトハズレな感想を述べて終了

と、これ、いつもの彼の繰り返しパターンなんだがww

彼とは出逢って10年以上経つけど、僕は何兆回、こーゆーパターンを目にしたかわからんのよね(笑)

世の中には、ホントに“才能のない人”というのが存在してる。

“才能”なんてものは、ホントは努力の積み重ねの成果についての評価でしかないんだが。

こーゆーアホな積み重ねばかりをやれる“逆の才能”がある人が世の中にはいて、僕はそーゆー人を指導者として見捨てず、何とかしたいとずっと考えてはいる。

構造はわかってて、今回に関しても“無能/低能”な人の典型的なパターン。

物事を甘く考え、優しく持ち上げられたら、気が大きく天狗になって、通用する準備(練習など)せずに勘違いだけして、実際のシビアな勝負の場に行ってブチのめされて終わりっていう。。

彼は、現·能力や行動性はポンコツくんなんだが、実は潜在的に持ってるポテンシャルはホントにスゴい人物だと思ってる。

大阪にいる仲間らなんかは特に、よく彼の相手をしてくれるから、みんな彼のことをよく知ってて、みんながそのスゴいポテンシャルのことを認めてる。

まぁでもだからこその、“逆に”とか“なのに”という意味でも実際ポンコツってところが凄まじいポンコツ具合を表してるって話になってるんだがww

料理に例えると、高級な美味しい素材ばかりを使って、何でこんなにクソ不味い料理を作れるんだ?ってやつよね。

本人にやる気はあるみたいなんで(※別にカラテのことではない)、指導者としては、何とか彼が輝けるように補助したいと思ってる。

何とか来年中には、カタチになるような成果を上げさせてやりたいところなんだが。。


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