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サークル・あぼんり屋(4040さん)の「響け!ユーフォニアム」アンオフィシャルファンブック「ちかリズ」レビュー「久石奏…オマエは一体何処に向かっているのだ…?」

先日「ユーフォ」の3期(本作の主人公:黄前久美子・吹奏楽部3年生編)
が開幕し,僕は「ユーフォ」ニワカ故に
久石奏,剣崎梨々花,兜谷える,籠手山駿河…。
すなわち2年に進級した吹奏楽部部員のコトが全く分かっておらず
2020年以降,僕の「ユーフォ」知識の根源となっている本書を読み返した。

ユーフォのアニメの1期と2期(黄前1年生編)はリアルタイムで視聴していたが,
それ以降はサッパリ…と言う2020年の僕の状況下で
僕は本書を読んで
「リズと青い鳥」及び「誓いのフィナーレ」(黄前2年生編)の事を知り
慌てて円盤を購入して視聴した次第である。

因みに本書の書名…「ちかリズ」は
「ちか」いのフィナーレと「リズ」と青い鳥が悪魔合体した結果,
誕生したキメラと推定される。

本書の主人公は「誓いのフィナーレ」のメインヒロイン・久石奏。
「メインヒロイン」…?
オマエが…?

僕が「誓いのフィナーレ」で得た情報に基づき構築した久石奏像とは…。
1.自らを計算高い女・「智将」と自称するもその実態は…。
オーディションでワザとヘタクソに演奏してオーディションに落ち,
3年の中川夏紀にレギュラーの座を譲る片八百長を演じようとした。
その真意はかつて先輩を差し置いてレギュラーに選ばれ結果を残せず
白眼視された(と感じた)過去の経験から
二度と白眼視されたくないと言う保身の産物であり
彼女の本質は先輩を蹴落としてでも
レギュラーの座を奪い取る根性の無いヘタレ。
彼女の本質が「ヘタレ」であるから
実際に中世古香織を蹴落としてトランペットのソロパートの座を強奪し
吉川の中傷も屁とも思わない高坂麗奈には絶対に勝てない。

本書に於いては高坂とのジャンケン勝負で
その久石のポンコツ智将ぶりを堪能出来る。

2.久石は中川に好意を抱く様になるが
久石は1年で中川は3年故に1年以内に「勝負」を付けないといけないが
結局告れないまま中川は卒業する。

この2番目の特徴は「誓いのフィナーレ」では描かれてない様に思える。
原作小説にはこの特徴が描かれているのだろうか…?
ともあれ本書に於いては久石は
積極的に中川にアプローチする模様が描かれている。
なれどポンコツ智将・久石は中川との恋愛勝負にも(時間切れで)負ける。

3.中川が卒業し2年に進級した久石は
部長となった黄前久美子に影の様に付き従い
役に立つのか立たんのか訳の分からん「助言」を囁くキャラとなる。
つまり黄前の「参謀」気取りの模様が「3期」の第1話で描かれている。

「ナンバーワンよりナンバーツー」
ソレが…ホルホースみたいな生き様がオマエの処世術なのかよ久石…。

でも…原作を読んでないから良く分からんが
オマエは…転校生の黒江真由にユーフォの演奏技術で負け,
黄前との距離の詰め方でも負けるんじゃねえの…?

本書に於いて久石は惨敗ヒロインと呼ばれている。
「ヒロイン」…?
オマエが…?

僕が首肯出来るのはオマエが…。
惨敗する為に生まれて来たポンコツ智将である事であり
オマエがポンコツなのは
徹底的に「勝負」から逃げる「ヘタレ」である事から発するのだ。

レギュラー争いで自分から身を引き
中川との恋愛勝負に負け
恐らく黒江にユーフォの演奏技術でも
黄前との距離の詰め方でも負け…。

ただただ負け続けるオマエが…。
一体何処に向かって歩いているのかが僕には皆目分からんよ…。

「ちかリズ」の「続き」が描かれる事があったら
是非黒江にも負ける模様を丹念に描いて欲しいと思っている。

僕の…久石への「言い様のない悪感情」が伝われば幸いです。

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