スタジオ☆ひまわり発行の成人向け同人誌「催〇学園」レビュー「非常に運のいいキリギリス」
本レビュー執筆に当たって最初に「僕の妹の話」をしたいと思う。
また…本レビューは…成人向け同人誌のレビューであるが…
「そういうの」が苦手な方でも安心して読めると思う…。
妹は夫…つまり僕の義弟と合コンで知り合って結婚し…
3人の子供を産み…成人まで育て上げ…
自身は介護に携わる仕事を続けながら
還暦を迎えた旦那さんと悠々自適の暮らしをしている…。
その妹と「旦那さんとの馴れ初めの話」となったのだが…
少しも「嬉し恥ずかしな話」ではなかった…。
僕「旦那さんと合コンで出会ったとき…」
「一体どう思って結婚しようと決意したの?」
妹「あのヒトと出会ったとき…」
「ワタシの中に一枚の『絵』が構築された…」
「その絵のタイトルは『人生』といい…」
「いつまでにこの人と結婚し…」
「家庭を設け…」
「子供を設け…」
「地域社会と交流を保ちながら…」
「向こうの御両親と同居し…」
「向こうの御両親を介護し…」
「子供を育て上げ…」
「最終的に幸せに死ぬ絵がな…」
「ワタシは…」
「絶対にその『絵』の通りにすると誓った…」
「ワタシの人生は…」
「『絵』の通りにする事業であり…」
「ワタシは事業を強力に推進する現場監督である…」
「勿論全て『相手』のあるコトであるから…」
「相手がワタシの『絵』の通りに考え…行動するとは限らぬ…」
「その場合…『絵』の若干の修正を認めてやらんでもない…」
「従って…あのヒトと結婚するのは『事業』の一環であり…」
「あのヒトが…」
「『オレは変わり者だから一生結婚出来ない』と…」
「周囲に吹聴する人間だったのは寧ろ好都合だった…」
「『アナタはワタシと結婚するんだ』と…」
「押し切れるからな…」
「寄り切れるからな…」
「…お兄ちゃんが心が壊れて実家に帰って来たとき…」
「『お兄ちゃんの世話』もワタシの『絵』に反映された…」
「ワタシいっぱい調べたんだよ…」
「お兄ちゃんがどういう社会保障を受けられるか…」
「お兄ちゃんがどういう税制優遇措置を受けられるか…」
「お兄ちゃんがどういう障害年金を受け取れるか…」
「お兄ちゃんは…」
「ワタシより頭が良く…」
「その頭の良さを背景にキリギリスの様に刹那的に生きて来た…」
「ワタシは…『事業計画』に従って生きて来たアリ…」
「でもお兄ちゃん安心して…」
「絶対にお兄ちゃんをキリギリスみたいに野垂れ死になんかさせない…」
「ソレはワタシの『絵』に描かれてないからな…」
「ワタシの『絵』に描かれてないコトは…」
「絶対に起こってはならぬ…」
「生活能力ゼロの…」
「生産能力ゼロの…」
「労働能力ゼロの…」
「アナタの世話をしろと…」
「アナタの『介護』をしろと…」
「ワタシの『絵』にそう描かれているんだよ…お兄ちゃん…」
「だから…」
「ワタシに何でも相談して…お兄ちゃん…」
「ワタシを無限に頼って…お兄ちゃん…」
本同人誌「催〇学園」は…
女性に交際を申し込めない男が…
催眠アプリで意識を混濁とさせて乱暴狼藉に及ぶ話です…
「オレはオンナから相手にされないに決まってる…」
「オレは誰からも相手にされない透明人間…」
「催眠アプリの効果が切れたら…」
「オレは透明人間に逆戻り…」
人生を「事業」と考える妹と…
何たる彼我絶対差であろうか…
この男は…他者と正常な人間関係が構築出来ず…
従って女に対して交友関係も結べず…
従って関係が深まるコトもない…
ただ…「セックスしたい」という…
如何なる生物であろうと持っている欲求はある…。
「オレのガキには…オレとは違う…」
「光の当たる道を歩ませてやる…」
コレが男の唯一の「人生計画」であるが…
「オレのガキ」を生むには
女性との正常な交際を深める絶対の必要があり
女性を催眠アプリで意識を混濁とさせて行為に及んで…
仮にその女性が懐妊したとしても…
絶対にその子は「光の当たる道」を歩けないコトが最初から確定している。
「父親」の分からない…
身に覚えのない子を懐妊した女性の恐慌を招くだけである。
その女性が…「身に覚えのない子」を産み…育てるワケがない…。
この男は「セックス」を人生という事業の一環として考えられず…
「セックスしてソレでおしまい」としか考えない。
この男は刹那的にしか生きられないキリギリスであって…
誰からも相手にされず死んで行く「未来」のみが確定してるのである。
人間関係を一切築いて来なかったのだから当然そうなる。
僕が「そうなってない」のは…「そうなる未来」が…
妹の『絵』に…『人生計画』にないからで…
まこと僕は…「非常に運のいいキリギリス」に過ぎないのである…。
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