
なぐもカレー部(なぐも先生)の食レポ同人誌「ぽに子の食レポごはん図鑑」レビュー「大食」。
先般上梓されたなぐも先生の漫画「メガネさんとおいしい湯気」で
ニワカなぐもファンとなった僕が
なぐも先生の食レポ同人誌を購入して読んでみました。
同人誌はフルカラーで食べ物が美味しそうで
食べ物漫画はカラーが良いと思いました。
本同人誌の登場人物は3人。
・ぽに子…お腹いっぱい食べるのがスキ
・ゆるふわ子…甘味がスキ
・メガネ子…酒がスキ
この3人がそれぞれの特性を生かして食レポするのではなく
ぽに子の食レポにゆるふわ子が甘味の立場から,
メガネ子が酒の立場から加勢するというもの。
基本はあくまでも「ぽに子の食レポ」でぽに子が14の店に実際に行き,
食レポをしながらゆるふわ子とメガネ子と話をするのが基本形。
この漫画を読むとぽに子の生活圏が見えてきます。
恐らくぽに子は東京で働いていて…群馬に住んでいる…。
14の店のうち5店が東京で4店が群馬なのがその根拠。
そしてもうひとつの特徴は…。
ぽに子はごはん,パン,麺類,餅,饅頭…。
つまり炭水化物が大スキで…しかも大量に食べるってコト。
とりわけぽに子はパスタを大量に食べ…。
注文は常にLサイズ,LLサイズ,大盛り,2倍盛り!
パスタの量が常にグラム数で表示され…。
220g,300g,500g…と有り得ない量となって行くのだが…。
ぽに子的にパスタの量に一家言があり恐らく生活の地盤がある
群馬県の大盛パスタ店の多さを誇ってテーブルをバンバン叩きながら
「ねえ?群馬民分かってる?群馬のパスタ事情は特殊なのよ?」
とお国自慢(?)をしたのちに他県のパスタの量の少なさを嘆いて見せるのだ。
先に述べた通り本食レポ本のおよそ2/3が東京と群馬で占められており
ぽに子は多分に「井の中の蛙」的性格の持ち主なので
なぐも先生に励ましのお便りを贈る際は,
「是非ウチの県の大盛パスタを食べに来てくれ」と
大盛パスタ店の情報を伝え,
ぽに子に「大海を知る」機会を与えるのが
ぽに子の為にもなると思う。
また本食レポ本の巻末のドカ盛りの店「パンプキン」の特集を見ると
男子学生がドカ盛りの「聖地」として崇めているそうで
その量の多さに思わず絶句するが…。
ぽに子が学生時代に
「パンプキンの女王」としてならした「過去」が見えてくるから不思議だ。
いい漫画は自ずと「過去」が見えて来るものだ。
「大食」は若いうちしか出来ず年取ると炭水化物が全然入らなくなって
ぽに子の気持ちの良い炭水化物の大食っぷりに
自ずと「おじいちゃんの目線」となって
「若い人の食べっぷりはいいねえ…もっとたんとお食べ…」
となるから不思議だ。
ぽに子の出自が「パンプキンの女王」であるらしく
学生らしく「なるべく金をかけずに腹いっぱい食べたい」って発想から
店舗を開拓してるらしく所謂「高級グルメ」は1件もない。
「高級グルメ」って「確かに美味しいけど全然量が足りない」からね。
うまいもの食べたリアクションが
「うまっ」一択の飾らない言葉遣いがかえって信頼出来る食レポです。
ぽに子にはこれからも学生気分の延長で食レポを続けて貰いたいですね。