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演歌の花道DVD-BOXレビュー「昭和の生き証人」。

僕が子供の頃,毎週日曜日の夜10:00から東京12チャンネルで
放送されていた「演歌の花道」を家族揃って視聴していた。
ナレーション役の来宮良子さんの名調子が大変耳障りよく
翌日また学校に行かなくてはならない鬱陶しさを払拭してくれていた。

…思春期を迎えた頃,親との折り合いが悪くなり.口喧嘩が絶えず,
半ば飛び出すように家を出て行った。

親子の断絶は15年間続いた。

職場の人間関係がうまくゆかず,うつ病病みになって家に戻ってきた
こんなどうしょうもない僕を親は暖かく迎えてくれた。
何のことはない「親子の断絶」と思っていたのは僕だけで
親は15年間「岸壁の母」のごとく僕が帰ってくるのを待っていたのだ。

何という莫迦なのだ,僕は。

今では毎年正月に放映される「演歌の花道スペシャル」を
昔のように家族揃って視聴している。

僕が昭和生まれの昭和育ちだからかもしれないが
「演歌の花道」は「昭和」を丹念に描き続けている番組であると思う。
「昭和」のテレビは今でいうアナログ放送対応なので
画面比が4:3のスタンダードサイズとなっている。
「演歌の花道」はセットのレイアウトに非常に凝った番組なので
ビスタサイズにすると折角のレイアウトが台無しになる。

本商品は「そこのところ」をよく心得ていて
スタンダードサイズのまま収録されている。
「演歌の花道スペシャル」が地デジ対応になってからは
画面比16:9を意識したレイアウトになっているので
画面比16:9のまま収録されている。

また敢えて「アナログ放送の最高画質」を標榜する
DVDに番組が収録されている点も「昭和」を強く意識していて実にいい。

何ら文句なく5つ星を進呈する次第である。

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