サークルなぐもカレー部(なぐもさん)の同人誌「ぽに子の食レポごはん図鑑volume.2」レビュー「食の愉しみは『大食』だけじゃないと『別解』を提示する食レポ漫画です!」
これまでのあらすじ
主要登場人物
・ぽに子…お腹いっぱい食べるのがスキ
・ゆるふわ子…甘味がスキ
・メガネ子…酒がスキ
この3人がそれぞれの特性を生かして食レポするのではなく
ぽに子の食レポにゆるふわ子が甘味の立場から,
メガネ子が酒の立場から加勢するというもの。
ぽに子はごはん,パン,麺類,餅,饅頭…。
つまり炭水化物が大スキで…しかも大量に食べ…
とりわけぽに子はパスタを大量に食べ…。
注文は常にLサイズ,LLサイズ,大盛り,2倍盛り!
パスタの量が常にグラム数で表示され…。
220g,300g,500g…と有り得ない量となって行くのだが…。
ぽに子的にパスタの量に一家言があり恐らく生活の地盤がある
群馬県の大盛パスタ店の多さを誇ってテーブルをバンバン叩きながら
「ねえ?群馬民分かってる?群馬のパスタ事情は特殊なのよ?」
とお国自慢(?)をしたのちに他県のパスタの量の少なさを嘆いて見せるのだ。
つまり結果としてvolume.1では…
1.たくさん食べるのが大スキなぽに子ちゃんが無双した…。
2.従って前巻のテーマが「(炭水化物の)大食」となった…。
という反省があり…
前巻でほぼカカシと化した…
スイーツ大スキゆるふわ子ちゃんと…
お酒大スキメガネ子ちゃんから…
ぽに子ちゃんへの抗議があり…
「大食」…「ドカ食い」以外の食の愉しみを提示しろと言うのである…。
沢山食べるのが幸せの…
ぽに子ちゃんには何の落ち度もないのですが…
昨今…
ドカ食いによる血糖値急降下によって気絶に「至る」コトに快感を覚え…
ひいては死に「至る」コトも厭わない究極の快楽の追究者が出現し…
「ドカ食い」がネガティブに語られ…
「ドカ食いは死に『至る』道」
という…
ぽに子ちゃんにとっては「風評被害」としか言いようのない状況が顕現し…
食の愉しみは「ドカ食い」だけじゃない!
と「別解」を提示し…差別化を図る必要性が生じました…。
ソコで本巻では…麺類大スキのぽに子ちゃんが
「武蔵野うどん」を紹介するにしても…
「麵の重さ」を表記しなくなり…
つまり…「たくさん食べるコト」を誇らなくなって行きます…。
代わりに…
サーティワンアイスクリームの味のバリエーションを紹介したり…
ドイツの地ビールと…
立ち飲みに最適な付け合わせの
軽めの簡易ドイツ料理を何種類か紹介したり…
「量」よりも…
「バリエーション」に特化した内容にシフトしているのです…。
さっきの「武蔵野うどん」で言ったら…
「この店のオススメ」を幾つか提示して…
こっちに選ばせてくれる…といった風ですね…。
つまり本書は…「カタログ」の様な側面があるんです…。
ぽに子ちゃんのヴェネツィア旅行記も挿入され…
群馬を地盤とする姿勢を軟化させ「遠征」するようになり…
ヴェネツィアで何を食べたのか…ピッツアとパスタだけでない…
バリエーションのある食レポとなっており…
これなら…普通の人間でも…普通の女性でも…
「付いて行ける」「追体験したくなる」内容となっているのです…。
本書では前巻での「大食=男メシ」偏重姿勢が大幅に改善し…
ぽに子の「中身」が…
「ご飯類・麺類をメインとする…とにかく量を食べたい若いオトコ」から…
「色んなおいしいものを少しずつ食べたい若いオンナ」に入れ替わり…
名実共に女性3人によるグルメレポート漫画に変貌したと言えるのです…。
前巻は男性向け
本巻は女性向けと言えるかも知れませんね…。