読書・映画ファンに薦める「スターマリー」 ~新・魔力が消える!公演を鑑賞~
2022年11月3日(木・祝)
この日は多くの人にとって休日だったと思われるのですが、みなさんはどのように過ごされましたでしょうか。
私はこの日、昼間は下北沢で葉月さんや小原涼さんの出演のライブ、夜にSTARMARIE(スターマリー)のワンマン公演に行ってきました。
もちろん昼のライブも全力で楽しめたのですが、夜の「魔力が消える!」公演が素晴らしかったのでここに記しておきます。
特に「詩を読む」「小説を読む」「映画を観る」ことを趣味とされている方に「こんなコンサートもあるんですよ」と知って欲しいと感じまして。
最後までお付き合い頂けると幸いです。
STARMARIE(スターマリー)については、下記のブログでも触れていますので、よろしかったらこちらも合わせてどうぞ。
「魔力が消える!」公演とは
この「魔力が消える!」公演、ちょっと特殊な公演となっています。一般的なコンサートやライブと違って
年一回、毎年同じ日(11/3)に一日だけ行われる単独公演(ただしグループの渡航スケジュールの関係で開催日が変わってしまったことはある)
セットリストが毎回おなじである
公演中のMCが無く、随時ステージが暗転し朗読で物語が綴られる(スターマリーの公演は、基本的に途中のMCはありません)
といった特徴があります。
年に一回だけ観られる特別な公演、どんなに新曲が増えても変わらないセットリスト、そして…そこで綴られる悲しい物語。
どんな物語か気になりますよね、こんな感じです。
歌詞やブックレットから言葉を拾い集めてみましたが、簡単に言うと
「大切な人がまもなく死んでしまう、俺の寿命一年を差し出せば、引き換えに相手に1時間分の寿命を与える」という契約の話。
あなたなら、どうします?
映画やドラマになりそうなお話ですよね。
過去には映像作品化も
過去にライブDVDもリリースされている評判の高いライブで、
…いや、ちょっと待った、この公演をライブとかコンサートと呼ぶのはちょっと違和感があります。
SHOW(ショー)
もちろん、普通のライブのように曲が歌われるのですが、差し込まれる朗読パートも含めると、これSHOW(ショー)と呼ぶのが最もふさわしいかと思います。
私自身、3年前にこのSHOWに行き、高い完成度に満足しました。その時のブログがこちらです。いま読むと記事内容が薄く恥ずかしいのですが、いちおう貼っておきます。
「新・魔力が消える!」
今回、公演タイトルに「新」がつけられました。
初演からだいぶ時も流れ、良質の楽曲も増えていますから、そろそろセットリストが入れ替えられるのかな?と予想していましたが、その通りでした。
こちらがいままでのセトリ。この中から
★をつけた上記9曲が今回入れ替えられ、
★の9曲が新たに加えられました。
個人的には6の君は死が、7のDEAD、8のFWFYに歓喜、15のキミとヒトリの採用が嬉しかったです。
衣装も新たに
こちらが、ここ最近のメイン衣装
水色を基調として、爽やかさを感じます。
そしてTOP画にも載せましたが、こちらが新衣装
今回のSHOWにも似合いそうな、赤と黒のイメージ。こちらも素敵ですね。(これ、撮影はあの人かなぁ、今度誰かに聞いてみよう)
ステージセットはこちら。
バックドロップに描かれた、対峙する左右二体のガイコツ。
暗転する朗読パートでは、このガイコツが「僕」と「大切な人」の役割で、物語に沿ってそれぞれライトアップされました。
今回はバンドなしのオケ音源でしたが、SHOWを進める上で全く問題なく、むしろバンドセットより効果的だったと思います。
クライマックスの「魔力が消える!」
様々な楽曲が朗読パートに挟まれながら進行していきます。声出し解禁もあって盛り上がる客席。そして、圧巻はメインテーマである「魔力が消える!」でした。
直前の朗読がナマ?
え?ナマの朗読って今まであったかな?とそこからの「引き込み」が強かった…グイグイ物語に引き込まれ、印象的なピアノのイントロに導かれ、曲がスタート。
この曲にはダンスやフォーメーションといったアクティブな動きはありません。上手(かみて)のひぃちゃん、下手(しもて)のしのはむがセットに寄り添い、まやちゃん、もにゃ、のんちゃん3人が立ち姿。ステージを広く使って歌います。
個人的に、ここでの表現がこの日一番のハイライトで、
動きは無くても、全員が間違いなく「魔力が消える!」を演じていました。
これこそがSTARMARIEの最大の強みである「表現力」
歌っていないパートの時も「佇まい」や「表情」でこの曲を演じ、物語が強烈に伝わってきます。
悟ったかのような微笑み、虚しさを堪えているかのような様子、分かってい入るけれど諦めきれない葛藤…
語彙力不足でうまく表現できないのですが、大切な人のために差し出した命、そのかけがえのない時を愛おしいく感じていると同時に、少しずつ消えゆく命の無念さ。
STARMARIE、凄いな…。
STARMARIE、ここに至るまでの道、ライブはもちろんアコースティック系の公演、バラエティ色の濃いトークショーやラジオ番組といったライトなテイストのものから、歌詞の理解を深める楽曲会や表現を磨く朗読劇、表現を学ぶ演劇といった様々な公演を行っています。
それらすべてが無駄にならず、表現力として存分にアウトプットされた、と思った次第です。
いつも以上の大団円ムード"名もなき星のマイホーム"
この曲を聴くといよいよエンディングか、と感じるのですが、他のライブで聴くより「魔力」の流れだからでしょうか、多幸感がいつも以上に感じられました。
なんといっても声出し解禁での「のんちゃんコール」、これも大きかったと思います。(会場も楽しそうでした、もちろん自分も全力でコールw)
ラストの"猫にパスポート"で終幕。スケール大きかったなぁ。
休日の最後を暖かい気持ちにしてくれたSTARMARIEに感謝です。
「魔力が消える!」は確実にアップデート、いや、かなりパワーアップされて進化したと思います。
従来のセトリも悪くはありませんが(余命は聴きたかったw)正統進化していたのでは?各曲のアレンジや歌割りも含めて。
それから…今回、ホールの後方で鑑賞していたのですが、まったく「遠いなぁ」とは感じませんでした。もちろん物理的に距離があるのは知ってます、なんといっても昼間はライブハウスで最前列にいたぐらいですから。
しかしお世辞ではなく、すぐそばで手に取るように観ていた感覚。きっとそれだけパフォーマンスに引き込まれていたのでしょうね。
まとめ
会場にはレーベルメイトの色彩WESTから総長とゆぅみん(82刑)、昼間のライブを終えた葉月さん(82刑)とコウトウマリアさんの姿も。
特に葉月さんは少し前のライブで「魔力が消える!」を弾き語りでカバーしたこともあって、いっそう物語に入り込めたようですね。推しの喜びは自分の喜びです。
せっかくなので、自分の直後ツイートも残しておきましょ。
最後に
記事のタイトルでちょっと煽ってみましたが「読書」「映画」「詩集」「ドラマ」好きな方に、ぜひ聴いてみて欲しいのが、このSTARMARIEというグループ。
女性5人ということでアイドル?という見方もあるでしょう。でも肩書とかジャンルは何でもいです。彼女たちの歌は本物です。
冒頭に紹介したブログにも書いたのですが、STARMARIEは死をテーマにした曲が多いです。でも、それは決してネガティブなだけではありませんし、決していたずらにセンセーショナルな見世物にしているわけでもありません。
「死」という誰も逃れられない現実をしっかりと見据え、そのうえで「生きているという奇跡」を大切にしよう、自分はもちろん、他の誰かも。
そんなグループです。良かったら今回の楽曲「魔力が消える!」を貼っておきますので、チェックしてみてくださいね。
テロップもついていますので「詩」に注目です!(いや、メロディもめちゃくちゃ良きです)
STARMARIEの皆さん、お疲れさまでした。素晴らしいSHOWをありがとうございました。まだまだ進化してゆくスタマリ、これからも楽しみです。
そして、今回お声掛けくださったマリストさん、そして現場でお会いしたたくさんのマリストさん、なかには久しぶりの方もいらっしゃって、みなさんにお会い出来て嬉しかったです。
後記
帰り道、仲間と別れた電車にヒトリ。
映画を観た帰りのような満足感。あー、今日は楽しかったな、推しちゃんにも会えたし、夜には映画のようなSHOWも観られたし。実り多い一日で楽しさはもちろん、学びも多く、文化的ないちに…
あれ?文化といえば…
今日は文化の日だった!
もしかして、高谷さん(STARMARIEの仕掛け人みたいな社長さん)はこうなる感情まで計算して、この11/3に設定したのだろうか?おそろしやw
うーん、今度チャンスがあったら、そのあたり聞いてみましょ。
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