「SAKANAQUARIUM 2024 “turn”」の映画を見てきた話
まず初めに
サカナクションのファンの皆様、サカナクションが大好きな皆様、サカナクションの音楽が好きな皆様、どうか許して頂きたいです。
別に長年好きでも、瞬間的な応援でも、なんでもない、本当になんでもない私がサカナクションの話をしていることを、どうかどうか許して頂きたいです。
もし許せないな、と思ったのなら、思ってしまうことは仕方ないので住む世界が違うなくらいの気持ちで無視して下さい。お互い平和にハッピーライフを送りましょう。
なんで、こんな前置きするかというと、映画が本当に良かったからです。
なんか、良かった、の一言では収まらないくらい良かったんです。
がしかし、私はサカナクションのことを「バッハのあの曲の人たちだよね〜」くらいしか知りません。
たまたま最近、作業用BGMでアップルミュージックのアーティストのトップソングで8曲くらいをリピートして聴いてたくらい。だからもう本当にめちゃくちゃに素人です。
そんなにわか以下の存在が、おすすめされて映画観たら爆泣きしたよ、まだ観てないみんなにも観てほしいよ、の気持ちを込めて感情を垂れ流しします。
どんな映画?
2024年4月20日(日)幕張メッセ国際展示場9-11ホールを皮切りに追加公演の同年7月10日(水)ぴあアリーナMMまでの全国8会場15公演の全国アリーナツアー「SAKANAQUARIUM 2024 “turn”」のツアーファイナル、ぴあアリーナMM公演を映画化した作品。
2024年11月29日(金)より全国ロードショーされています。
詳しくは特設サイトをどうか見てください。
ちなみに私、今回のこの映画の説明を読んで初めてサカナクションがお休みされていたことを知りました。
そのくらい知らなかった。
(たまたまこの記事を読んだ方の中で、でもサカナクションのこと知らないしな、と思った方。どうか安心して欲しい。私もマジで何も知らなかった。)
で、何に惹かれて観ようと思ったかですが、理由は
・信頼する人からのおすすめ
・ダンスポップミュージックが好きかもと思ってた
・好きなユニットのライブの演出が好きだから
の3つです。
信頼する人からのおすすめ
まぁ、姉なんですが。
我が姉、普段ライブ会場に行かないんです。その辺りの説明は齟齬があってはいけないので割愛しますが、そんな姉が映画館とはいえライブをビューイングした、しかもそれが「今のお前にはブッ刺さるだろう」とのこと。
なるほど。
私は姉が大好きなので、姉の言うことを信じようと思ったわけです。
私の音楽の遍歴って振り返れば姉の聴いていた曲たちがルーツなのかもしれない。
いつからか好みは全然違う道に進んだけれど、こうしてまた同じアーティストを聴くことがあるんだなぁ、と思いました。
でも根っこに同じようなものを持っているので、定期的に同じような系統の曲を好きになります。
で、そんな姉がおすすめしてくれたんだから行くか、とまず思いました。で、その後にどんな映画なんだろう?と調べました。
なるほど。
これはまんまライブビューイングだ。
私、元々アニメコンテンツの歌ったり踊ったりのグループ追い掛けていたことがあるので、ライブビューイングの文化には慣れているんですが、それは自分が色んなことを知っているから、何なら好きだから出来てきたことで、正直興味ないグループのその手のやつ観に行って楽しめるのか?とは思いました。
あとなんか、ライブ鑑賞DAYとシネマ鑑賞DAYがある。
なぁに、それ?
簡単に言うと(というかこれが全てなのですが)、ライブ会場に赴くか(ライブ鑑賞DAY)、映画館に赴くか(シネマ鑑賞DAY)、みたいな。
なるほどなるほど、どっち行けばええんや。よく分からないけど、まぁ行けそうな日に行って、後はなるようになれば良いや、と思いました。
で、調べてて思ったのが、この映画
サカナクションの唯一無二のライブを映画館の大スクリーンで堪能することができる。
なお本作では、5.1chサラウンド版に加え、リアルで多角的な立体音響が味わえるDolby Atmos®版という2つの音響フォーマットで公開。
ライブさながら、こだわりの詰まったサウンドで臨場感を生み、没入感に浸ることができる。
音響、めちゃくちゃ力入れてる???
期待値、爆上がり。
そして、映画館のラインナップを見て思いました。
立川シネマシティさん!川崎チネチッタさん!知ってる映画館だ!
話が少し逸れてしまうのですが『劇場版 少女⭐︎歌劇 レヴュースタァライト』という作品のお陰様で色んな映画館に足を運んでいたので、同じ映画でも観る映画館や環境が違うと感じることも変わる経験をしています。
その中で、より良い音響設備の持つ効果を実感していたので、このラインナップを見て
「本気で劇場をライブ会場にしようとしているな」
と理解しました。
うん。これは行きたい、かも。
分からなくても、映画館に来てる人はみんなサカナクションのライブ楽しみたい人たちだし、たとえ私がよく分かんなくて寝ちゃったとしても気付きもせんやろ。
行くか、行こう。
ダンスポップミュージックが好きかもと思ってた
これまで自分が聴いてた音楽はアニソンだったのですが、とあるアーティストに出会ってから音楽の好みに変化が現れました。そのとあるユニットの名前を𝒉𝒂𝒓𝕞𝕠𝕖と言います。
「harmoe(ハルモエ)」は話題の舞台・アニメ・アプリゲームに出演する女性声優、
岩田陽葵・小泉萌香の二人による新規声優ユニット。
まるで舞台やアニメを見ているような「おとぎ話」の世界を、
心地よいダンスポップミュージックにのせて、全世界に発信する新プロジェクト。
これまで聴いていた音楽と全然違うけれど、何となく好きだな、と思わせてくる楽曲たち。魅力を語ろうとすればいくらでも出てきますが、あんまり話すとこの記事のコンセプトから外れてしまうので、言えることはアーティストも制作チームもとても素晴らしいので、もしよろしければ少しでも覗いてみてください。
で、このharmoeと出逢ったことで自分の音楽を受け入れる力や冒険してみようという気持ちが育ってきたな、と思ったのです。
もちろんそれまで聴いてきた楽曲たちも大変に素晴らしいのですが、如何せん自分が他所に耳を傾けようとしていなかったので、世界があまり広がらなかったのです。
それが、ひとつのアーティストで様々なジャンルの音楽を魅せてくるharmoeのお陰で他のアーティストも聴いてみようかな、と思うようになりました。
また、今度ちゃんとまとめたいと思っていますが、2024年9月13日に京都METROで行われた音楽イベント「無機質で有機的」に行ったことで、クラブミュージックに対しての意識が劇的に変わりました。
harmoeの楽曲の生みの親の皆さんが出演されると言うことで、右も左も分からない状態ではありましたが、とにかく一回経験してみようと思いました。
🦩イベント告知🦩
— メープル(野田君) (@me_puruP) July 26, 2024
無機質で有機的 京都METRO
9月13日(金) 17:30〜21:00
出演者
yuigot
COR!S
in the blue shirt
Tomggg
VJ
Saina
ScreenSaver
デザイン 濱祐斗
🎫お得な前売りチケットはこちら🎫https://t.co/9PUIryvONT
無機質で有機的とは?… pic.twitter.com/yqjS9LQ3JG
イベント終わりに思いました。
縦ノリの音楽めっちゃ気持ち良い!!!
クラブミュージック最高!!!
え、好きかも!!!
この時の好きかもと思った気持ちがサカナクションに繋がっていきました。
好きなユニットのライブの演出が好きだから
この2つの動画だけでも見てほしい。
照明の演出が凄いな、って。
声優業界とかアニメ業界ではあんまり見たことない演出の数々で、ただharmoeのパフォーマンスを楽しむってだけじゃなくて、ライブそのものを余すことなく楽しめる演出が本当に好きです。
で、サカナクションの映画をおすすめされた時に「光線びゃんびゃんで格好よかったよ」と言われまして。
そんなのめちゃくちゃ気になるじゃん!と思いました。
なぜなら、harmoeのライブは照明の演出が凄いので。
ごめんなさい。
好きなアーティストの話したらどうしても布教のチャンス狙いたくなってしまったので、1stライブと2ndライブのダイジェスト動画を置いておきます。
お時間とか、余裕とか、なんか少しでも見てやっても良いかな、と思ったら見てください。
手前味噌になりますが、最高なので。
映画、最高だった。
さて。本題ですよ。
感想を述べます。
#SAKANAQUARIUM2024turn
— サカナクション (@sakanaction) July 11, 2024
セットリストプレイリストを公開。
今夜18時からのアーカイブ配信までは
こちらでライブの高揚をリプレイしてください💿
【DAY1】https://t.co/grD3wOeN34
【DAY2】https://t.co/8muLD3pB3s
このDAY2が映画化されているのですが、曲名を知らないで映画を観たので鑑賞後に答え合わせの作業をしています。
鑑賞後に最初に思ったのは、
めっちゃ楽しかった〜〜〜!!!
でした。
音を楽しむを色んな手段で演出していて、めちゃくちゃ音楽してると思いました。
サブスクのおかげでかなり手軽にクオリティの高い音楽を聴けますが、やはりプロがプロの仕事をして環境が整えられた音楽は全然違いました。
何なら、ほぼほぼライブ会場にいました。
リアルライブとは一味違う、音と映像が臨場感をもって交わる体験をぜひお楽しみ下さい!
映画館ってライブ会場になれるんですよ。
ちなみに私は、シネマ鑑賞DAYだったのですが落ち着きつつもノリノリの気持ちで観ていました。
ネタバレも何もあったもんじゃないとは思いつつも、もしかしたら観ようと思ってるけどまだ観に行けてない人もいるかもしれないので、細かい演出については言いませんが、とにかく山口一郎さん(Vo/G)が開幕から楽しそうだったり嬉しそうだったり笑顔がいっぱいで、何にも知らないのに「良かったねぇ〜〜〜!!!(;;)」と泣きました。
自分の応援しているアーティストや推しに対してはいつも「まずあなたが一番楽しんでください」と思っているので、この山口さんの笑顔にはやられました。
メンバーと視線を交わしたり、お客さんのクラップや歌う姿に嬉しそうにされたり、お客さんだけでなくメンバーの皆さんもこの「完全復活」を待ち侘びていたんだと強く思いました。
そんな開幕から、フロア(映像内はライブ会場だし、現実は映画館でしたが敢えてこの表現をします)の熱気がどんどん高まっていくのですが、とにかく感情のコントロールが上手い!!!
スポーツ観戦などしているとやっぱり得点シーンが一番湧くし、音楽でもラスサビの盛り上がりの気持ち良さは半端ないと思うのですが、ずっとそれだとつまらなく感じると思うのです。
だから、感情の山あり谷あり緩急ありが求められてくると思うのですが、サカナクションのこのライブは感情のコントロールが凄く自然で心地よかった。
まるで広大な海を旅しているかのような気持ちにすらなっていきました。
で、海ってどんなに小さくても必ず波があるじゃないですか。このライブもずっと波=音楽が流れ続けていたんです。
人生で2組目の「ずっと音楽が流れ続けるライブ」を体験しました。(1組目はharmoeです)
これがまた凄く良い塩梅なんです。
色んな波の形があって、波の色があって、欲しいところに欲しい波がぴったりのタイミングでやってくる。
音楽のサーフィンを気兼ねなく楽しめるわけです。
あと、内容は言えないのですが、サングラスタイムが最高猛烈に格好良いので大注目して見てください。
私は「それ、アリなんだ!?」と思いました。貴重な初心者の意見ですね。
で、音楽だけが凄いのかといえばそうじゃなくて、映像の演出や照明の演出が本当に凄い!
映像演出に関しては、ユリイカの演出が随一だと思いました。
演出が楽曲の世界観をとっても現実的なものにしていて、自分事になった感覚は不思議で面白かったです。
もしかしたらその演出は恒例の演出かもしれないのですが、初めて見た人を瞬時に楽曲の世界に引き込んでいく演出だったなと思いました。
照明に関しては、もうレーザーびゅんびゅんで超格好良かったです!!!
あんな数のレーザー使ってるライブ初めて見ました。まじで凄い数のレーザーがありました。
あと、あんなに踊り動く山口さんにスポット当て続けてたの本当に凄い。めちゃくちゃプロフェッショナル……。
照明って、光を当てることに注目しがちになると思うのですが、光が当たっていないことにも意味があると思っていて、その足し算や引き算からもサカナクションの音楽をお客さんの心に訴えているんだと思いました。
チームとして『サカナクション』を今出来る最大出力でしている。
これがもう本当に格好良かったです。
エンドロールをライブ終盤に流してくれていたのですが、凄い人数が関わっているんです。
各セクションに何人もの名前が並んでいるんです。
普段ライブに行くタイプなので、それはそれは重々承知なのですが、改めて文字として見ると1つのライブを成功に導くのって簡単なことじゃないんだな、と思いました。
たくさんのプロの仕事のその先頭にアーティストがいるんだと思うと、応援しているアーティストのことを改めて誇りに思いました。
最後に。
山口さんがご挨拶で仰った言葉にとっても励まされたので、その言葉でこの記事の締めとさせて頂きます。
ここまで読んでくださり、誠にありがとうございました。
では、ごきげんよう。さようなら。
良い日も、悪い日も、あります。
サカナクション/山口一郎(Vo/G)