ラグビー#9|強くて速く、タフで賢い!!マロ・イトジェの凄さとは!?
イングランド代表、そしてラグビー界のスーパースターのひとり、マロ・イトジェ。
ナイジェリアにルーツを持つ彼は、バスケットや砲丸投げで17歳以下のイングランド代表になった経歴も。
ラグビーでは19歳の時にサラセンズでデビューし、U20イングランド代表でも活躍。
2016年に代表へ入り、現在では次期キャプテン候補として噂もされています。
一言で言うと、何でもできる選手。
強くて速く、タフで賢い選手。
その中で彼の一番の凄さは、何と言ってもワークレート(仕事量)。
シックスネイションズのデータや映像を振り返りながら見てみると、ひしひしとその凄さを感じました。
今日はそんな、彼のワークレートや仕事の質について書きたいと思います。
ひたすら働く!アタックブレイクダウンの参加率は!?
イングランド代表のシックスネイションズ全5試合のデータを見てみると、毎試合アタックブレイクダウンに一番多く参加していたのはイトジェでした。
ロックというポジション柄や全試合フル出場していることもありますが、毎試合一番とはすごい。
ちなみにイングランド代表のアタックブレイクダウン(ラック)の数は全5試合で490回。
イトジェのアタックブレイクダウン参加回数は162回。
参加率を簡単に表してみると・・
162(イトジェ)÷490(イングランド全体)=約33%
だいたい3回に1回はブレイクダウンに参加していることになります。
1試合の参加回数を平均すると、約32回。
毎試合30回以上ブレイクダウンに入れるだけでも凄いと思います。
ただ、これはアタックブレイクダウンだけの話。
続いて、ディフェンスを見てみましょう。
タックル回数もチームトップ!成功率や精度は!?
ワールドカップで神風キッズと呼ばれた両フランカー、トム・カリーとサム・アンダーヒルを抑え、タックル回数でもイトジェはチームでトップ。
80回近くのタックルを見てみると、回数だけでなく精度も素晴らしいものでした。
シックスネイションズというレベルの高い試合で、ミスタックルはたったの3回。
左タックルに関しては100%成功という結果でした。
イトジェのタックル精度をさらに深掘りしてみようと思い、ゲインラインを基準にどこで相手を止めているかも調べてみました。
下の写真がそのデータです。
この基準でカウントしました。
✔︎Gain Line↑・・ゲインラインより相手側でタックルした - 32%
✔︎Gain Line→・・ゲインライン上で相手をタックルした - 48%
✔︎Gain Line↓・・ゲインラインを突破されてタックルした - 16%
✔︎Missed Tackle・・ミスタックル - 4%
※トランジションなどでゲインラインがわからないときは、タックルエリアでどうだったかをカウント
ゲインラインを突破されずにタックルしたのは、何と80%という結果。
パッシブ(受け身)なタックルではなく、前に出てゲインラインを許さないように相手を止めているということです。
回数だけでなく、精度も非常に高いということが証明されました。
何か気になる!イトジェのディフェンスには、ある法則が!?
イトジェのディフェンスをずっと追っていて、気づいたことが。
動きに、ある法則がありそうな感じがしました。
今回は書きませんが、オータムネイションズカップをよく見てみて、証明できそうならまたnoteに書きたいと思います!
イトジェのディフェンスの動きで何か気づくことがあった人は、こっそり教えてください!笑
これからも、『スーパーマロ』の活躍に注目です!
参照データ:2020 SIX NATIONS MATCH DATA