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知的財産管理技能検定3級を受験した話(2)

いやー、暑い日が続きますね。
こう暑いと、夏バテで食欲がなくなって食が細く・・なんてこともなく、ばっちり毎日3食食べております。

試験当日に食べた武蔵家(日吉)のラーメン

さて、今日は知財検定3級の勉強法について書いてみます。中途半端に書いては、間が空き、また中途半端に書いては・・と繰り返しているせいで試験から1ヶ月が経ってしまいそうです。記憶があるうちに書き進めねば。

1、資格試験学習の端緒


本題に入りますと、前提として、私は合格率の高い試験(合格率50%以上くらい)については、多くの人がやっているであろうことを勉強するのがよいと思っています。(試験の難易度と勉強方法の関係については、語り出すと脱線してしまうので、機会があれば別の記事で書こうと思います。)

まず大事なことは、試験範囲を知ることです。試験範囲を把握した上で、合格に必要な範囲の勉強を過不足なくこなしていく必要があります。
今回の場合、知財検定3級の試験用として「公式テキスト」と「公式問題集」(ともにアップロード出版)がでていたので、「ここに書かれていることが試験範囲である」と考え、購入しました。(ただ、試験会場では、早稲田セミナーから出版されているテキストと問題集を使っている受験生がとても多かったように見受けられました)

2、独学か、講座をとるべきか


このような資格試験を受けるにあたっては、「独学で大丈夫なのか」という疑問を持たれる方が多いと思います。現在では、多くの資格試験では、予備校が対策講座を開講しておりますし、予算をいくらでもかけられるというのであれば、予備校等の講座を受講するのもいいとは思います。予備校を使うことで、独学でやるべきプロセス(主に過去問の分析や試験で問われる知識の深さの解析など)を予備校が代わりにやってくれているので、使うメリットはあると思います。

ただ、知財検定3級についていえば、独学で合格できる試験だと思います。
確かに知財について何も知らない状態から勉強するのは不安に感じる部分はあると思いますが、3級という難易度の試験では、深い知識や理解力を問うような問題はでません。テキストを読んで、ちょっと難しいと感じたところも、ネットで調べれば概ね解決します。

3、実際に学習した内容


では、具体的に私がこの試験に向けてどれくらい勉強したかというと、期間にして約1ヶ月弱、勉強時間は25〜30時間程度だと思います。以下に、私が実際に勉強したことを記します。

(1)公式テキストを最初から最後まで読む(1回)
 全く知らない分野の学問に手をつける以上、まずはテキストです。
 テキストを読むことで知識を定着させるよりも、全体像を知ることを目的に読み進めていきます。私の場合、1周目では「聞いたことがない話」を減らしていくことを目標にしています。というのも、単純記憶の部分は簡単に忘れるので(特許の存続期間とか)、1回目から完璧に覚えようとするのはおすすめしません。
 問題を解いた時に、「この問題はテキストのあのへんに書いてあった気がするな」というのがわかれば、復習もしやすいので、段々と知識が定着していきます。

(2)単元が終わるごとに対応箇所の公式問題集を解く(1回)
 テキストを全部読んでから問題演習に着手する、というのは避けた方がいいと思います。最後まで辿り着く頃には、最初の方は全部忘れています。なので、1つの単元を読んだらその章の問題を解くという形で進めて、テキストを読み終わるのとほぼ同時に、問題集も1周解き終わるくらいがよいです。
 ある程度内容を忘れてしまうのは当たり前のことですが、問題を解いた方が、記憶に残っている割合が多いように思います。

(3)公式HPに掲載されている過去3回分の過去問題を解く
 資格試験の勉強をする上で、最も大事なのは過去問を攻略することだと思っています。合格率の高い試験ほど、過去問に類似した問題が何度も出題される傾向にあるように思えますが、司法試験のような難しい試験でも過去問の攻略が非常に重要視されています。
 知財検定3級の場合、公式HPに過去3回分は問題が公開されていますので、これはしっかりと解けるようにしておく必要があります。そして、これらの過去問には解説がないので、わからなかった問題については、自分で調べて、ポイントとなる部分をまとめることでより勉強になります。(私はNotionに雑に箇条書きにしていました)
 ちなみに、ネットやアプリなどで過去問で検索すれば、公式で公開されている以前の過去問も多く見つかりますので、余力があればやったほうがいいと思います。特に実技の試験では、大問まるっと過去問とほぼ同じ問題が出ることもあるので、いろんなパターンの過去問をみておくといいでしょう。

(4)秒トレ(知財3級)アプリで達成度100%になるまで問題を解く
 試験3日前にみつけたアプリですが、通勤時間が長い自分にとってはかなり有効なアプリでした。問題数は120問程度しかないのですが、忘れがちな単純記憶についての知識で重要なところを数十分でまるっと復習できますし、数百円の課金でこれだけ使えるのは神アプリだと思いました。テンポよく解けるのもよかったです。

 ここまでやったところで、試験日を迎えたという感じです。本当は2周、3周とテキストを読み込んだり、問題集を解いたりしたほうがよかったとは思いますが、そこまでは手が回らず・・という感じでした。
 実技の方の試験では、大問まるっと過去問とほぼ同じ問題が出たりしたようなので、そのあたりの過去問を多く取り上げている早稲田セミナーから出版されている「実技」の方の問題集は解いておいた方がよかったと思いました。(後から、その問題集には全く同じ過去問が載っていたらしいと聞いて悔しい思いをしたので(笑))

4、試験当日の朝に感じていたこと


 そんなこんなで試験当日の朝を迎えましたが、この段階で思っていたことは、問題を解く量が足りていないということでした。
 問題集1周と秒トレをやった段階で、過去問3回分をそれぞれ解いたところ、初見でも正答率自体は9割前後あるのに自信にならない、そんな感じでした。
 特に自信がなかったのが、実技の大問1と2。具体的には、出題に対してマルかバツかを選択した上で、理由を選ぶという問題が計12問分でます。つまり、マルバツを間違えると必然的に理由も間違ってしまうので、2点分失うわけです。(配点については公表されていないので推測になります)
 3級の合格ラインは7割なので、21点/30点が合格点となります。そのため、ここで大きく点を落としてしまうと、後半の問題でミスが許されなくなります。

 私は、この実技試験の最初の12問がとにかく苦手で、正解してはいるけれど、たまたま正解しているだけ、という程度の手応えしかなかったです。実際、本試験ではここで大きく点数を落とすことになって、生きた心地はしませんでした。
 あとから知った話ですが、早稲田セミナーから出ている実技の問題集は、過去問を中心にこの部分の問題が多く載っているようでしたので、やっておけばよかったなあと思った次第です。

というわけで、長くなりましたが今回はこの辺で。次回は試験当日のことを思い出しながら書こうと思います。


※おまけ


本来、試験では苦手を作らないのがよいとされますが、私の場合、明確に「不正競争防止法」「独占禁止法」「国際特許出願(PCT)」あたりは苦手でした。
 苦手だと感じるところって、具体的なイメージができていないことが多いです。つまり、実際にどんな事件が起きていて、何が問題となっているかがイメージできていない。その結果、学習していてもテキストの文字列を追っているだけになって、問題集でよく聞かれるところだけ暗記しているという状況ができてしまうんですよね。解けていても気持ち悪い状況です。こういうときって、少しひねった問題が出されたら、対応できないんですよね。


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