がさつは治せるのか⁉
今日職場に行く途中、50メートル(たぶん)くらい先を歩く人が、隣の隣の研究室の秘書さんだとわかった。
ピンクのジャストサイズのニットに紺色のタイトスカートをはき、低めのプレーンパンプスに小さいかばんを肩にかけて歩いている。
実にゆっくりと歩くものだから、もう少しで追いついてしまいそうになるのだけれど、「知り合い」程度の秘書さんのため、うっかり追いついてあいさつや世間話をするのは面倒だなあ、と。
こちらも何となくスピードを合わせ、何とか追いつかずに職場についた。
仕事が暇だったので、ついこの秘書さんのことを考えてしまう。
この人、仕事でもゆっくり落ち着いているのだ。
何をするときも動きがとてもゆっくり。お願いごとに行くと、座っているところを立ち上がってくれるのだが、「はい」と言いながらスローモーション映像のように立ち上がる。
書類の受け渡しの所作もゆったりとしているのだが、だからと言って、のろのろ・ぐずぐずしているわけではない。やることをピンポイントで終わらせ、無駄がない。
いいなあ、こういう振る舞いができる人。
かたや、私はどうだろう。
まず、足音がうるさいらしい。
「むらさきいもさんがいらっしゃるの、廊下に響く足音でわかりますよ」と言われたことがある。
昔努めていた職場の先輩にも「足音大きいよね」と言われてしまった。
どうやら着地の時にかかとにガンガンと力が加わっているのか、ヒールの音がするらしい。パンプスのヒールがかわいそうだ。
歩くのも早く、これは悪いことじゃないにしても、歩幅が大きくガバガバ歩くため、タイトスカートがビンビン引っ張られる。
足をおっぴろげて車に乗り降りし、ドアを力いっぱい閉めることについては夫に呆れられた。車のドアとは、ノブを押さえたまま閉めても半ドアにならないらしい。私は思いっきり勢いをつけて手を離し、叩きつけるように閉めていたため、ドアを閉めたときのポーズが平手打ちみたいになっていたらしい。
それから、せっかちだ、そして、無駄な動きが多い。
自宅のエレベーターに乗ったとたん
家の鍵を出す→ハタと「帰り際携帯忘れてなかったかな」とカバンの中から携帯を探す→エレベーターが着く→慌てて携帯を取り出そうも、片手にカバン、片手に鍵が邪魔なので鍵をカバンに入れる→エレベーターから降りる→携帯を確認→携帯をカバンにしまう→もう一度鍵を探す
これではエレベーターに乗ったとたんに鍵を出す意味がないはないか!
このように、全体的にがさつなのだ。
常々直したいと思っているのだが、人に指摘されて初めて自分の振る舞いの非エレガントさに気がつくので、知らず知らずのうちにやっているに違いない、いや、やっているのだ。
こんなふるまいをしていても42歳になってしまった。歳を取れば人は勝手に落ち着き、優雅になれるものだろうと思っていたのだが、実際は全く違う。がさつな50歳とか60歳とか、いやだなあ、今からでもなんとかなるんだろうか。
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