僕の7日間戦争(親知らず編)

まだ学生だった頃に映画ブームがあり、駐在さんの700日間戦争は面白かったような記憶がある。ただ、今から書く話は全く違うノンフィクション物語である。


検診で久しぶりに歯医者へ行こうと思い予約を取る。

そして歯の清掃をしてもらい、2回通った帰りに事件の発端となる言葉が飛び出す。

「あまり良い方向に向いていない親知らずがあるので抜いてみてはどうでしょうか?」

今思えば悪魔じみている。私は痛いのは得意ではないので(大体皆そう)断りました。ただ今後の話をしてきて不安を煽ってくる。

そう、たられば話である。麻雀でもよくあるがこれを巧妙に話してくるのである。私は押しに弱いのでなら1本だけ…という妥協案を提案。これを受け入れてもらい、ついに人生初の親知らずを抜くことに。

抜く前に周りの人から色々話を聞いて、要約すると

抜く瞬間は痛くない。ただ抜いた後2.3日、もしくは1週間痛みが生じると。まぁそりゃ抜くんだから仕方ないか…と思い憂鬱な気持ちをいっぱい持ちつつ当日へ。


初日。麻酔をしてもらいホントに抜くときは痛くない。ビバ麻酔!! これなら残りの親知らずも抜いてもいいかな!と思っていたのは我ながら短絡的な考え方をしていたと思う。糸を縫合してもらいご飯食べれないのは多少我慢するかというくらい…。

抗生剤と痛み止めをもらい帰宅。

2日目。薬が効いているのか多少の痛みはあるものの麺類中心に食べ特に異常なし。


3日目。なんかズキズキするな…と思いながら仕事をしていたが仕事中は集中しているせいかまだマシ。ならば麻雀している間はもっとマシなんでは?と思いフリーに行くとやはりまだマシな気がした。

ただ気がかりだったのが、5戦3ラスだったくらいだ。

4日目。抗生剤が切れる。痛み止め飲んでも痛い。これは恐らく抗生剤が原因…?と思いながらも1日様子をみる。

5日目。痛過ぎて天鳳が打てなくなる。これはまずいと思い歯医者に事情を説明して診てもらうことに。抗生剤が無くなった途端に痛みが激しくなって…とアピールしたのになぜかもらったのは痛み止めだけ。なんでなんだ…と思いながらも専門の人の判断なので受け入れる。

6日目。やはり痛みが続き、職場で抗生剤出してもらうというズルい方法も考えたけど踏みとどまる。だがしかしこの日の夜事件が起こる。

夜9時ごろにサイレントサイレンが年内で活動休止と発表が…。かなりのショックである。その1時間後に縫ってある所から大量出血するのである。しかも朝方7時まで。眠いのに寝られない。枕は血ダルマ。ティッシュは二箱使う。在庫切れである。

これも全て抗生剤を飲んでないからなのでは?と怒りが沸々と込み上げてくる。深夜3時ごろに救急外来ないかなー?と探すものの見つからず結局朝まで出血と戦う。

出血大サービスなんて言葉を考えた偉人を恨む。

外に出られる状態ではなかったので職場には事情を話し休みをもらい、歯医者に朝一に。

7日目。やはりなんかキレていたみたいで血の塊とかもできていたみたいで予定より1日早く糸を外してもらうことに。しかし、ここで衝撃の言葉が発せられる。


「あと1週間は痛みが続くと思いますが抗生剤も出すのでよろしくお願いします」

浅井さんならキレていたであろう。

なんだと…それは即ち2週間…。話が違う…。

週末は予定ギッシリなのにそれは最初と話が違う…。

憂鬱な1週間を過ごし、更に憂鬱な1週間を過ごすことになるかもしれない。

回復呪文がある世の中だったら嬉しかった。



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