ふと曲を作ってみようと思った

　私が初めて曲らしいものを作り上げたのは2020年の11月3日の深夜1時のこと。マンドリンのソロ用の曲で、わずか32小節、演奏時間は約1分の曲です。完成した時にはもう眠かったし静かな曲なので、タイトルは「おやすみなさい」。安易だ。
　今まで曲を作ってみたいと思ったことは2、3回はあるけど、音楽の知識もないし、創造力もないはずだし、作曲なんて到底無理だと思ってました。けれど世の中には下手な絵もあればまずい料理もある。人に迷惑をかけるわけじゃないし、めちゃくちゃな曲を作ってみてもいいんじゃないかと、ふと思ったんです。
　私を知っている人はその歳になってなぜ？と思うかもしれませんが、音楽知識がないながらもマンドリン合奏を20年近くやって来たという経験があればこその、「もしかして私でも曲が作れるかも」、なんです。
　私は物事をじっくり考えたり探求したりするのが苦手で、今まで演奏してきた曲たちも、調は何かとか和声はどうなってるとか何も考えたことがなくて、演奏会が終われば楽譜もどこへやら。それでも音符の置き方や音の合う合わないは何となく分かる気がする。それに今は楽譜作成ソフトという強い味方がいる。へんてこりんな曲が出来てもそれはそれで面白いんじゃない？
　と、調子に乗って2ヶ月で30曲ほど作りました。自分でもよく分からない曲たちのことを自分では「謎曲」と呼んでいます。愛おしい謎曲シリーズ、出来るだけ作り続けてみようと思います。