可能性を狭めず担当領域外にチャレンジする方法
人事なら採用、エンジニアならFrontend/Mobileなど、会社という組織で効率的なアウトプットを出していくために、私たちは「役割」や「職能」を活用しています。
そこで最大限のアウトプット出すことは大事ですが、個人としてジェネラルなスキルを身につけていきたい人にとっては、別の領域の経験を積むことは重要だと思います。
しかし、このようなことが題材にあがると、下記のような質問が寄せられます。実際にこのようなことを考えている方も多いのではないでしょうか。
今回はどのようにすれば別領域の経験を意識的に獲得していくことができるのかについて、簡単に解説していきたいと思います。
選択肢①:社内で兼務をする
副業や転職など社外への選択肢が取りづらい方にとって最も現実的な選択肢の一つが社内での兼務だと思います。
自身の担当領域の経験を生かし、その領域に関連する領域や、あるいは自分の興味のある領域の兼務をするという方法です。
社内に兼務可能な制度がある場合
兼務可能な制度がある場合は、こちらの制度を利用して兼務の応募、あるいは提案をしてみましょう。
兼務をすることによって、現在担当している領域のパフォーマンスが落ちることをチームや組織は気にするので、現在の業務でのパフォーマンスを出せていることが前提になります。
社内に兼務可能な制度がない場合
社内に兼務可能な制度がない場合、あるいは兼務の事例はあるが明文化されていない場合もあると思います。そういった場合は、レポートラインのマネージャーや役員などに、兼務の可能性について相談(意思表明)してみることが大事です。
「兼務はできないもの」というバイアスがあると思いますが、相談してみると「そういえばこのポジションが少し空きそうで」といったようなタイミングに遭遇する可能性もあります。
ドンピシャのタイミングでは無かった場合でも、そういったタイミングが出てきた時に、「たしかあの時〇〇がこのポジションへの兼務に興味を示していたな」ということで、中長期的に思い出してもらうこともできます。
意思表明という種まきをしておかないと、アサインする側も気づくことができません。そのため、制度がない場合でも、まずは相談=意思表明をしてみましょう。
選択肢②:社内横断のプロジェクトに参加する
兼務はもちろん有益な選択肢ですが、必ずしも兼務ができなければ諦めないといけない、ということはありません。
兼務以外の選択肢を社内で選びたい場合には、社内で横串でおうだんするプロジェクトに関わることがおすすめです。
私も現在、新卒採用を起点にした形で、評価・育成にも関わるプロジェクトをオーナーの1人として関わっています。
オーナーレベルで関わることによって、普段は参加できないようなミーティングに参加したり、議論することがないテーマについて考える機会に恵まれます。
社内横断のプロジェクトは兼務に比べて相対的にハードルが低く、数も多いケースが一般的なので、四半期単位で関わることができたりします。
担当領域のプロとしてプロジェクトに参画しつつ、周辺や興味領域について理解と経験を深めていくことで、マーケットにおいてユニークな存在になることができます。
選択肢③:副業で経験を積む
社内で経験を積むことが理想であったとしても、社内制度やタイミングによって、どうしても機会を得られないケースがあります。
そういった場合の選択肢として、副業で経験を積むのも1つのやり方です。
※副業OKな会社に限る
副業として業務委託で雇用される前提なので、基本的には現在持っているスキルや経験に紐付く業務になると思いますが、一部興味のある領域にも従事できるように入社前に相談することは可能だと思います。
私も新卒採用の経験しかなかった時代に、自身の得意な領域をベースとして、一年間ほど中途採用に関わった経験があります。
そこで中途採用に加え、エンジニアやデザイナーの採用、さらにはインターン採用にも関わることができたのは、今の経験に非常に財産になっていると思います。
選択肢④:書籍などでインプット・発信をする
社内の兼務、横断プロジェクト、副業のどの選択肢も難しいとなる可能性もあります。
そういった場合にできることととして、興味のある領域や分野において、自ら主体的に動ける範囲で、取り組みをしていくという選択肢もあります。
すぐには経験として身に付かなかったとしても、知識のインプットをして発信することでチャンスを広げることができます。
例えば採用人事だと、採用に関する発信に加え、育成、評価、労務など他の領域に関してインプットするイメージです。
発信はnoteなどのブログだけでなく、Twitterや YouTubeなど自分が続けられそうな方法で実施することをおすすめします。
まとめ
今日は担当領域で自分の可能性を狭めない方法について解説しました。
担当領域のスペシャリストとして研鑽を怠らないことは最低限重要な一方で、中長期的に色んな方向へキャリアを伸ばしたい方にとっては、「いまできること」にフォーカスして取り組んでみてください。