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むらの工作室通信 vol.4『レーザーカッターで何作ろう?~ツリー型ディスプレイがマルシェで大活躍~』

むらの工作室は、年齢・職業・地域を超えた多様な人たちが集まり、お互いに尊重し合い、新しいモノやコトが生まれる空間を目指して、工具やデジタル工作機械(※)の貸出および利用サポートものづくり体験ワークショップの開催などを行っています。

この施設は人口約1,400人の中山間地域、岡山県西粟倉村にて村民や関係人口の方々がテクノロジーを新しい手段としてもっと身近に使える工作スペースとして、西粟倉むらまるごと研究所が運営しています。

※デジタル工作機械…3Dプリンター・レーザーカッター・UVプリンターなど

今回は、レーザーカッターでツリー型のディスプレイ、UVプリンターでチャーム(飾り)を作成された方のレポートをお届けします。

合板×レーザーカッター=ツリーディスプレイ

◆材  料:合板
◆使用機材:レーザーカッター(HAJIME CL-1)
◆デ ー タ:illustratorで作成
◆所要時間:30分(レーザーカットの時間)

👨「今日は、ツリーの形をしたディスプレイを作ろうと思って」

なんでも、小学生のお子さんが、自分と隣町のおばあちゃんとで作ったクリスマスの飾りをもって、兵庫県佐用町の古民家カレー屋さん「道満」の敷地内で開催される【道満市】に出店されるとのこと。
小学生で自分で物を製作して、販売までするとはすごいですね。

👨「机に並べただけでは目立たないから、ぶら下げるようなディスプレイがあれば、遠くからも見てもらえるかな、と思って作りにきました。」
👨「カットするデータはillustratorで作ってきました。」

ーーご自分でデータを作ってこられるなんて、プロの方ですか!

👨「いえいえ、ネットで調べて見様見真似です。最近はネットでいろいろ出ているから、探せばヒントもいろいろありますよ。」

そうなのですね。illustratorに苦手意識を持ってしまった自分としてはもうプロの域に見えます。。。!!

レーザーカッターHAJIME CL-1に接続しているPCに、ご自分で作ってきたデータをセットし、さっそくカットをスタート。

カットスタート!
いい調子!

ーーどうしてレーザーカッターで作ろうと考えられたのですか?

👨「鋸(のこぎり)でやろうと思えばできるかもしれないけど、微妙な曲線やとんがりなどは絶対レーザーカッターのほうがきれいにできる。デジタルが得意なことは任せてしまえばいいかな、って」

確かに!
美しい曲線、正確な切り口、細かい穴あけまできれいにできています!

出来上がりはこんな感じ。マルシェ当日までに色を塗って完成となるそうです。どんな感じになるのかとても楽しみです。

2枚のツリーを組み合わせて立たせる設計です。

アクリル板×UVプリンター=飾り・チャーム

◆材  料:アクリル板
◆使用機材:<印刷>UVプリンター(Roland Versa UV LEF2-200)
      <アクリル板カット>レーザーカッター(Hajime CL-1)
◆デ ー タ:illustratorで作成 → PDF
◆所要時間:10分弱(カット+プリントの時間)

次に作るのはディスプレイに下げる予定のチャームです。
UVプリンターでアクリル板に印刷します。
このデータは小学生の娘さんが作られたとのこと。
いまの子どもさんにはデジタルツールは身近なものなのだなあ。

UVプリンターを使用するのは初めてとのことなので、工作室マネージャーのざっきーのレクチャーを受けながら作業を進めていきます。

工作室マネージャーざっきーの丁寧なレクチャーが好評。
アクリル板をセットします。

素材に合わせて高さを調節し、アクリル板をセットしました。
さあ、印刷スタートです!

アクリル板にデータを印刷している様子

UVプリンターのbusyモードが終わり、蓋を開けてみると・・・

「Happy Seed」はお店の屋号

かわいいチャームができました!
印刷するアクリル板の表面に印刷するか、裏面に印刷するか、で仕上がりが変わってきます。今回は裏面に印刷しました。
娘さん、喜ぶことでしょう!

★UVプリンターでできること★
【特徴】様々な素材に、写真やイラストなどのカラー印刷をしたり、立体的な特殊印刷をすることができます。
【データ形式】PDF
【最大加工サイズ】幅508㎜×奥行330㎜×高さ100㎜
【主な加工素材】木材、プラスチック、皮革、ゴム、金属など

マルシェ当日

マルシェが開催されたのは、お隣兵庫県佐用町にある古民家カレー屋さん「道満」さんです。
入口をくぐって進んでみると・・・
ホワイトツリーディスプレイが映えるHappy Seedさんがありました!

白でカラーリングしたディスプレイに、赤いサンタさんが映えていました。

サンタさんはどれひとつ同じものはなく、前髪だったり、目だったり、帽子・洋服の模様だったりが全部異なります。選ぶのにとても迷うほどどれも可愛かったです。

小学生のお子さんの「やってみたい!」を応援するべく、デジタルツールの利点を大いに活用し、ツリー型のディスプレイを作成されたMさん。
素敵ですね。

デジタルファブリケーション技術を使った個人によるものづくり(=パーソナルファブリケーション)がだんだんと身近になってきている気がします。

大量生産されたものを買うのではなく、自分の発想を生かしてデザインしたり、誰かがデザインしたものをシェアしたりし、必要な時に必要な分を作ることができる。それっていまこの時代だからこそできることなのではないでしょうか。

「やってみたいけど、データの作り方がわからない」
「こんなものを作りたいというアイディアはあるけれど、なんの道具を使えばいいのかわからない」
そんなときは、むらの工作室マネージャーのざっきーにご相談ください。
あなたのモノづくりを丁寧にサポートしてくれますよ!

むらの工作室の使い方

むらの工作室は開室時間中、ご自分の都合に合う時間に機械を利用してモノづくりをすることができます。
初めての方は最初に無料の講習を受けていただく必要がありますが、その後は時間料金でご利用いただくことができます。村外の方にもご利用いただいています。

まずは「ちょっと興味あるんだけど・・」の気持ちからで大丈夫です。
むらの工作室でお待ちしています!

◆むらの工作室の詳細・利用申込はこちら
◆お問い合わせ:
一般財団法人 西粟倉むらまるごと研究所                 
むらの工作室マネージャー 山崎
住所:〒707-0504 岡山県英田郡西粟倉村長尾 1464 
E-mail:muramaruken.yamazaki@gmail.com 
TEL:070-1264-7355
◆Instagram:@mu___labo(むlaboの日々の様子やデジタル工作機械を使った作例を発信しています)

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