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歌詞を書くことについて ①はじめに

①はじめに

俺はロマンチックな人間なんだ、バーニー。
夜、人の泣き声がしたら、「なんだろう?」と見にいく。
そんな事をしていたら、金にはならない。
気の利いた人間なら、窓を閉めて、
テレビの音を大きくするだけさ。

『長いお別れ』
フィリップ・マーロ


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『歌詞を書くことについて』
目次

①【はじめに】

②【入門編1】
・テーマを決める
・タイトルとサブタイトル
・テーマをストックする

③【入門編2】
・キーワードを見つける
・固有名詞は歌詞の奥行き
・大衆性と個性のバランス

④【実践編3】
・編集とオチを考える
・シーンの切り取り方

⑤【完結4】
・個人的に思ういい曲とはなにか
・歌詞のオリジナリティとは
・歌詞を書くことについて



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『歌詞を書くことについて』、
ついに全曲解説終わりました。
何曲か分からんけど長かった。
毎日携帯をポチポチと触る日が続き、
まじで片目がずっと痙攣していて、
生活に支障が出るくらい
一瞬おかしくなった。(笑ってくれ)
それにより一時休止をし、
そこから半分存在自体を忘れかけていたが、
たまに思い出して
「しかしここまでして、
なんで俺はこんな事をしてるのか?
今から有料に変えるか?」
とそんな下世話な気持ちになりながらも
自分の書いた歌詞と向き合い、
そして自らそのエピソードを語る日々。

という事で今までの歌詞解説は
全て導入であり、
実は本編はこれからです。

そもそもの
『歌詞を書くことについて』を始めた
きっかけを話す必要がある。
きっかけはコロナが明け、
明日、照らすのライブが復活してから、
自分よりも歳が若い皆さんと
ライブで共演したり、
自身のバンドや弾き語りのCDを頂いたり、
直接お話をする機会が増えて、
そういう若い方の音楽を聴く機会を頂いた。
いつもそういう時に
(自分で言う話ではないのを理解した上で)
「明日、照らすに影響を受けた」
「明日、照らすのあの曲みたいな曲を作ろうと思った」
というバンドとしての
最高の賛辞を頂いていて、
本当にありがたい限りだった。
共演したらライブも観るし、
頂いた音源も聴かせて頂いてる。
ここから
思った事を本当に正直に書かせて頂く。
気を悪くしないでほしい。
音楽的なクオリティー、
楽曲としての完成度は
明日、照らすよりも遥かに高いと思います。
サブスクやYouTubeのように
世代を問わない
沢山の素晴らしい音楽のお手本を聴いて、
そこから自分なりの解釈で表現されていて、
よくこんな構成になるなとか、
ここでこの展開なのか、
と勉強になることも多い。
楽曲で私から伝えられることはないです。
ただ歌詞だけに関していうと
全部ではないが
たまに「ん?」と思う事が何度かあった。
もう少し説明すると
「これはこの子が本気でそう思ってるのか?
もしくは歌詞というのは
こういう事を書くものだと思ってるのか?」
と思うことがあった。
歌詞なんて何を書いてもいいのに、
なんか不思議と
みんな同じような言葉で、
同じような事を言ってる。
ただ途中で
それは歌詞を書くことについて、
実際そんなに重きを置いていないというか、
メロディを邪魔しないこと、
聴く人に耳心地の良いものを書くことが
大事で、
そこよりも
バンドのアンサンブルや展開のように
見せたいものがあるんだろうなと気がついた。
勘違いしないでほしい。
それを否定したい訳ではない。
明日、照らすのばんも
音楽を聴いてる時に歌詞なんて
ほとんど聴いてないらしい。
彼は歌詞というものに興味もない。
興味がないから
僕の歌詞にも平気でダメ出しができる。
でもそれは後から詳しく出てくるけど、
大衆性を得るために
第三者が近くにいることって
すごく大事なことだとも思ってる。
そんな状況を見て
歌詞を愛する僕からすると
「いやいや、
歌詞って面白いよって、
本当にこだわり出すと
作詞が一番ハマるよって、
試しにそのパートを
こう考えてこう書いてみるとどうかな?」
とそんな話がしたいなと思ったのが
これを始めるきっかけになってる。
そうなるとまずは
歌詞を書くことについて
を伝えるにあたり、
先に
「自分がどういう意図で歌詞を書いてきたのか」
を伝える必要があると思ったので、
全曲の解説からまずは始めることにした。
それが今までの歌詞解説に繋がる。
目的はそこなので、
できる限り
ここはどういう背景で、
どういう事が伝えたくてというところに
鼻につくほど特化して内容を書いてきた。
それに伴い、
本来ならば公の場で
人に話したくないような話も自ら書いた。
全部背景も含めて、
歌詞を書くことについて語るのであれば、
曝け出す必要があると思ったから。
だからこんなことをやってるのは、
正直あんまり得がない気はしてる。
人の歌詞にとやかく言おうとしてるなんて
イメージも悪いだろう。
今から色々言うけど、
本当に気を悪くしないでほしい。
僕は君を否定したい訳ではない。

「何を偉そうに。」
と言う声もここまで聴こえてきそうですが、
僕はあなたには話し掛けていない。
日夜オリジナリティを求めて
バンド活動をし、
明日、照らすを愛してくれている
バンドマン、
バンドウーマンに話し掛けている。
僕はそんなあなたの言葉に
励まされてここまで来れました。
そのお返しです。

目が痙攣するほど書いてきた
この話が、
あなたの歌詞へ
少しでも足しになる事を願ってやまない。

ちなみにタイトルの元ネタは
スティーブン・キングのエッセイ
『書く事について』より。
前半のいかにしてスティーブン・キングは
スティーブン・キングになったのか、
というくだりは本当に楽しく読めていたが、
実際の小説の書き方については
英語の文章での母音の揃え方みたいな話になり、
母国語ではないのでピンと来ずに
途中で読むのをやめてしまった。
本作がそうならない事も合わせて願っている。

それでは話を先に進めましょう。

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