見出し画像

未収録新曲 『春を呼ぶ人』

春を呼ぶ人

赤い部屋の中
お香と汗の匂い
帰り道の
カーディガンから
今日を感じてた

ジンジャーエールでも
酔える夜がある
あの日のフライヤー
ベットでたまに眺めてる

会えなくなっても私は私よ
マイクを通さない
君の声が恋しいよ

暮らす街が変わり
話す人も変わる
今聴いているアーティストじゃ
話題にはならない

君が書く曲は
この季節を跨ぎ
君から離れた町にだって
春を呼んでくる

会えなくなっても私は私よ
マイクを通さない
君の声が聞きたいよ

会えなくなっても
君はずっとヒーロー
恥かかさないよう
胸を張って頑張れよ



【解説】

http://blog.asstellus.com/?eid=1632423

去年の2日間のイベントが終わった後、
このブログの時に作っていた曲。
昔から来てくれていたお客さんからの手紙と
「あなた」Tシャツを買ってくれた人からのメールを見て、
歌詞を考えた。

バンドを始めて20年くらい経ち、
色んな人に出会って、
色んな人と別れてきた。
ただ別れとは言っても
お別れした訳ではなくて、
会わなくなってしまっただけで、
みんな新しい生活の中に身を置いていて、
新しい暮らしの中を生きている。
その暮らしの中で音楽は残り続ける。
バンドは会えなくなったから
お別れではなくて、
音楽がある以上、
その人が
僕たちの音楽を聴いてくれている以上、
別れはない。
そして僕もその自覚を持って、
バンド活動をしないといけない、
目の前にある
動員やセールだけが全てのリスナーではなくて、
いつでも胸を張って頑張んなきゃいけない。
当たり前のことなのに
改めてそんなことに気がつかされた。

1番はライブハウス、ライブのこと。
僕たちがバンドを始めた頃から
ステージに立っている
クラブロックンロールは、
ライブハウスから帰った後に
着ていった服からお香というか、
ロックの匂いがしてきて、
「今日ロック行ったなあ。」
と自分の服から
その日を感じることがある。
あと本当にいいライブを見た後って、
不思議な高揚感があって、
あの感じはお酒よりもいい気分で酔えるし、
そんな日のライブは
チケットの半券や
フライヤーだけでも手元に残しておきたい。
2番は音楽好きあるあるというか、
ライブハウスだと
知ってる人でも知らない人とでも
「最近何聴いてるか?」とか、
「この前こんなライブ見た」とか
どこでも盛り上がれるけど、
職場や地元の友達、
新しい友達、ママ友、パパ友では
もちろんそんなことなくて、
何話したらいいか分からず、
話題に困ったりすることもある。

明日、照らすは
人に恵まれた事が財産だと思う。
それは音楽の仲間だけではなく、
お客さんもそうで、
一緒に年を重ねられたことを
本当に光栄に思ってる。
久々にロックでライブをした翌日、
昔来てくれていた
お客さんたちのことを思い出し、
今日は来れなかったけど、
どこかの街で
こんな気持ちでいてくれたんじゃないかな
と思って作った。



いいなと思ったら応援しよう!