『静かな部屋で』
静かな部屋で、音楽を聴こう
耳の中で音が踊る
頭の中でリズムが輝く
僕の周りは薄いシートに包まれ、
自分だけの世界が彩られる
静かな部屋で、本を読もう
紙の上で文字が躍る
頭の中で物語が創られる
僕の体は柔らかい綿毛に包まれ、
自分だけの隠れ家が出来上がる
静かな部屋で、眠りを楽しもう
夢の中で心が弾む
まぶたの裏で鮮やかな映像が流れる
僕の願いは別世界で叶えられ、
自分だけの神話が語り継がれる
静かな部屋で、君と話したい
結局孤独は癒されないし、
結局温もりは偽りのままだ
僕の音楽は途絶えたままで、
僕の物語は途切れたままだ。
眠りの中でさえ誰にも会えない。
この狭い牢獄の中でできることは、
その静寂に耳を痛めることだけだ。