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土のレンガWS vol.2-3!

2024/3/23。日干しレンガづくりWS vol.1から早4ヶ月!今まさにかまどとホイロが目の前で仕上がろうとしております(3/23 11:20時点)!!!

目の前の光景!雨なので中で作業です

完成前夜は、古民家再生ワークショップを主催されている日高先生をお迎えし、親方と3人で予祝インスタライブを。4ヶ月にわたる制作期間を振り返り、とっても感慨深い気持ちに。全員とっても眠そうです。

左官屋の土あそび on Instagram: "かまど&ホイロ完成予祝ライブ!〜山梨県湯之奥の古民家再生プロジェクトとは?〜 今夜もご視聴ありがとうございました! 明日の完成を先にお祝い!!ということで 古民家再生プロジェクトを主催する日高先生をお招きし 全3回の振り返りライブでした。 今日はひたすら材料をこしらえ、仕上げ塗り。 全員作業おわり&温泉帰りで ヘトヘト、ゆるゆるのトークです ごめんなさい😇 日干しレンガWSのレポートや、レンガの作り方等はプロフィールのリンクより、 ナヲ、親方それぞれのnoteにまとまっておりますので ぜひ見てみてくださいね〜!" 5 likes, 0 comments - sakikusakan2 on March 22, 2024: "かまど&ホイ www.instagram.com

WS①は以前同じ場所で使われていた土を再利用し、日干しレンガをつくりました。その時の記事はこちら!

レンガの材料や配合、ポイントなども記録してありますので、日干しレンガ好き(?!)な方は要チェックです!!

年末極寒のなか行ったWS②は、固まったレンガを使って実際に積み上げ〜下塗りを。
今回3月に実施しているWS③は、こすり塗り〜仕上げ塗りとなります。

鬼長いので、目次から気になるところに飛んで読んでくださいね!!

かまど編 積み上げ〜完成まで

年末(WS②)

かなり前になりますが、12月25日のクリスマス!と26日に行った積み上げの作業の流れを写真を振り返るかたちで残しておきますね。
まずは、写真でざーっと手順をご紹介します!

よく乾いたね!レンガたちと再開
親方が耐火モルタルでつくった板の上に
練った材料を塗っていきます。
レンガの材料より少し砂を多くした配合です。仕上げにつれて砂が多くなっていく理由はのちほど。。(「仕上げ塗りの材料について」にとりあげます)
このように載せていきます
間は土で埋めていきます
小さなコテが便利
角まで来たら、のこぎりで削って形を整えます
ところどころパズルみたいになります。
必要な大きさ・形に自由自在に切って、面を埋めていくという訳です。
一段目完成!
上面に土を塗り、ロストルの位置をみる
炭を入れて少し乾かす&暖をとるスタイル。
焚口の位置も決める
2段目、3段目…と同じ工程で積み上げていきます。
15時になり日が陰る(この時期の集落は谷になっていて日照時間が少ないのです)。
この日は午前中から材料を練り、5段積み上げ、
外側を塗るところまでできました!
次の日。煙道のところまで本体を運ぶ。これが結構重たくて大変だった!(私はなにもしていない)
親方が8段目まで積み上げ、下塗りをしていました。
このような状態でWS②は終了〜!よいお年を!
あんなにあったレンガも、残りはこれだけになった!

3月末(WS③)

久々の湯の奥。まだかなり寒ーい。動物の森みたいな生え方で野草が生えてた。
そして、土をふるう作業に革命!手でフリフリしなくて済みます。
作業するわたくし。作業は誰かと一緒がいい。(この日は人が少なかったので一人。。)
かなり粉が飛ぶのでマスクは必須。。
(左)ふるった現地の土、(右)市販の中塗り用の細かい土
4:1.5 の比率でしたので、バケツ8杯:3杯分つくりました
混ぜておきます
今回の仕上げ塗りの材料は、WS①よりも②よりも、もっと砂を入れてサラサラに。(初心者はコテで塗るのが難しいくらい。。)
水と藁投入。藁すさも中塗り用の細かいものを使用しています。
つながってる塊が多いので、ちゃんと砕きます。
機械でさらに混ぜておく。材料は完成!
水しめし(細かいシャワーで濡らす)をかなりしっかりとします。水の吸い込みが思ったよりもすごいー!!この水しめしの概念が面白かったのー。後ほど「水しめしについて」の項にてじっくりと。
ジャリジャリとこすり塗り。材料をつける、というよりも、強めに擦りながら塗ることで、すでに乾いた材料とくっつきやすくします
こすり塗りはみんなでお手伝い
裏面は難しいので親方におねがい!

仕上げ塗りの材料について

③で練った材料は、かなり砂がちな材料だったのです。水っぽいんだけどサクサクしている触感(ちょっとコンクリートみたいな感じに近いかも?)。コテに乗せるのがかなり難しいの。

①〜③と工程が進んで仕上げ塗りに近づくたびに砂の分量がどんどん多くなっていくのですが、これは、土が収縮してできる割れ目に砂を入れ、亀裂を埋めるためだそうです。
皆さんご存じのとおり、土壁(特に荒壁)って表面がバキッとかっこよく割れてますよね!土は塗るときはなめらかだけど、乾くと急激に収縮する素材だからだそうです。
逆に砂という素材は収縮が少ないため、「割れ防止」や間を埋める、つまり「体積を調整する」役割をもっているのだそうです。ちなみに親方は、砂が多い材料のことを「さくいなー」と言います。砂がち、とも言います。

水っぽくてサクサク
これみんなに見せたいと思って撮ったんだけどねー。。写真で伝わらないか。。

水しめしについて

そして今回、一番驚いたのは “水しめし”の話。
水しめしとは、塗った材料に水をくべて湿らせることです。水しめし用の道具でシャーッと均一に水分をくべていきます。

一番の目的は、急激な水分の移動を防ぐこと。そのまま塗ると、急に水分が壁に引かれることで材料がくっつかず、パカっと剥がれてしまう現象が起きるそうです。
確かに、水をくべてもくべても、すーぐに乾く様子にはおどろき。前回までとは全然様子が違うなーと感じました。
とはいえ、じゃばじゃば水をくべればいいというものでもなく、まんべんなくゆっくりとやるのが大事なんだそう。この辺りの感覚はこの道を極めた職人さんじゃないと理解するのが難しいようです。職人さんのなかには、材料と壁の面積に対して必要な水分量が身体でわかる、ホースで水しめしができる名人もいるんだそう。すごい。。

このように、一箇所に水をかけ続けると表面に水が滴っていきますよね!一度にたくさん注いでも、中まで潤いが入っていかないのです。

ホイロ後編 積み上げ〜完成まで

さて。積み上げ・表面を塗っていくという観点からみると、ホイロもかまどづくりとかなり似た要領なんです。手順をご紹介しますね!

年末(WS②)

ノミで木の表面に傷をつけます。これは、土の食いつきをよくするための工夫。斜めの面なので、材料が下に滑りやすいのです。
全面やったよ!親方に上手と褒められました!
木工用ボンドを水で溶き、表面につけ、少し乾かします。
側面に土を塗り
塗ったところに積み上げ!かまどよりも大きなレンガを使います
ぞくぞくと積み上げ。たくさんの人でやったので楽しかった!
ここでも、塗りながら積む人、必要な形にレンガをカットする人の2人ペアで進めるとたのしいし、効率がいいです。
レンガを積めたら、側面にまるで土壁のごとく材料を塗っていく。ムズい!親方のコテ返しが注目を集めていました。

日干しレンガを積む作業は、こちらのライブでも実演しましたよ〜!冒頭、親方の塗る姿もみられます。

作業風景を定点カメラにおさめた映像はこちら。どんどん塗れていく様子が見たい方はスクロールしてみてねん。

帰る頃にはこーんな感じに!レンガがすっかり見えなくなりました。

3月末(WS③)

こんな具合に乾きました!久しぶり。おはよー!!
例のごとく水しめしをかなりしっかりとやります。
底から塗っていく
親方が、ロストルが乗る部分をつくっています!
左官技炸裂。。。
側面にしっかり水しめし、擦り塗りをしていきます。
わたしも擦り塗りをお手伝い。いい感じでしょうか??
擦り塗りの後の面も、きれいだよねー。
仕上げ塗りは完全に親方におまかせ!!完成が楽しみです。
同時並行で、先生がたたきづくりをしています
WS③は私もふくめ4人で作業。
仕上げ作業は親方しかできないことも多いため、ちょうどいい人数でした!
かまどのまわりは、余ったレンガで台づくり
私と参加者の方2人でつくらせていただきました。こうかな?と考えながら。楽しかったね!

完成〜!

そして、ついに。ついについに。
日干しレンガでつくったかまど&ホイロ完成〜〜〜!!!

かまど

ホイロ

あまりのレンガはこれだけに。完成した姿を見ると、この子たちが中に入っていることを忘れそうになります!

成形のミソは。。

たった全3回でここまで完成したのは、やはり土をレンガ状にしておくということがミソ。と感じました。レンガが乾いているから、下の段が乾くのを待たずに積み上げ作業が可能になるのです。
水しめしや、砂の分量など、土という材料の特性を克服するための工夫もおもしろかったー。
色んなことに通じる知恵だなと感じています。

乾くのに時間がかかる土を材料に使うには、まずは土のことをよく知ることから。。とまとめそうになりましたが、
何にも知らなくてもとりあえず触れて触って遊んでみるのがいちばんだと思います!!!!!

作業が終わると、集落全体が霧につつまれました
5月にはここで茶葉を手揉みで煎じ、お茶をふるまうそうです。いいなー。

おわりです

ここまで読んでくださってありがとうございました!日干しレンガをつくることがあればぜひご参考に。。

🌟家づくりや土に興味のありそうなお友だちがいらっしゃったら、ぜひこの記事を送って、こんなのがあるよー!とシェアしていただければ最高に嬉しいです!!
ぜひこのワクワクと親方の知恵を教えてあげてくださいねー!!
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NAO

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