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十七字の世界。
北塩原村には、月に1度俳人が集まる場所がある。
俳人とは、俳句を詠む人のこと。
「白百合俳句会」である。
30年もの歴史があり、現在は4名で活動している。
川柳とは違い、季語を入れることが必須条件の俳句。
その人のセンス、感性が問われる俳句。
その魅力に迫ってきた。
十七字に思いを込める
俳句とは、ご存知の通り五・七・五で構成されており、全部で十七字。
その中に季語を入れ、思いを込める。
架空の句は認められておらず、日常生活のできごとを十七字で表現する。
辛口先生はボランティア
現在先生をお願いしている方は、東京都にお住まいの方。
添削等は全て郵送でやりとりしている。
数年前、「俳句の先生をお願いできないか」と会員が手紙を出したことがきっかけで、白百合俳句会の講師となった。
この日は先生から以前郵送した俳句が返ってきたようで、会員みんなでチェックしていた。
先生の添削は厳しさの中に優しさが見え隠れし、非常におもしろい。
厳しいアドバイス
「ふつうすぎる」
「ふつうすぎてつまらない」
先生からの厳しい言葉が並ぶ。
さながら、夏○先生のようだ。
褒めることも
「とてもよい」
「とてもよい表現です」
先生は褒める時も直球だ。
厳しいアドバイスがあるからこそ、褒められたときは嬉しくなるのだそう。
「先生に褒められる句を作りたい」と、会員は日々奮闘している。
会員を増やしたい
代表の鈴木さんはこう話す。
自身は現在のメンバーで最も入会が遅いが、代表を務めている。
それほど、俳句に対する思いは強い。
他のメンバー3名は女性。
たった1人の男性ということで、頼られる場面も多い。
「5文字の言葉は、素晴らしい言葉が多い」と鈴木さんは教えてくれたが、どの言葉をチョイスするかが腕の見せ所だ。
まとめ
神秘的な十七字の世界。
会員は、口を揃えて「日々訓練」と言う。
十七字の世界に「完成」は無く、同じ出来事でも詠むときの感情で違う句が出来上がる。
会員は、今日も感性を研ぎ澄ませて日常を切り取る。