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きゅうりのサンドイッチと村上春樹

朝活の黙読会で、きゅうりのサンドイッチの話になった。

メンバーのは〜なさんが、
村上春樹の小説に出てくるきゅうりのサンドイッチが印象的で、
主人公が食べるときに「きゅうりを噛む音が聞こえる」といっていた。

村上春樹の小説では、『羊をめぐる冒険』と『1Q84』にでてくる。
『羊をめぐる冒険』では、
「僕」が、とあるバーで 「きゅうりのサンドイッチとウイスキー」 を注文する。
バーの雰囲気は静かで、音楽が流れている。
きゅうりのサンドイッチは、とてもシンプルなもの で、
「まあまあの味」と表現される。

物語の本筋には直接関係ないけれども、
主人公の孤独感や、都会的な退廃的ムードを演出するシーン のひとつになっている。

一方、『1Q84』では、
天吾が、作家のふかえりと一緒にいるときに、
「きゅうりのサンドイッチを食べる」シーンがある。
ふかえりは、淡々とした性格で、会話も独特。
きゅうりのサンドイッチを食べながら、二人の微妙な関係性が描かれる。

朝活では、きゅうりのサンドイッチは「マヨネーズあり」か「マヨネーズなし」で意見が割れたが、わたしは「マヨネーズあり」が好き。
きゅうりは薄切りにして、塩を振っておく。
パンにはバターをぬっておくと、きゅうりからでる水気がパンに染み込まない。
きゅうりをぎゅっと絞って水気を取って、
マヨネーズであえて、パンに乗っける。
ブラックペッパーとタバスコをかけて、
もう一枚のパンでフタをする。
真ん中で切って、食べる。
きゅうりがしゃくしゃくして、美味い。

ホットサンドにすると、もっと美味い。

サンドイッチといえば、子どものころ、
佐世保市のデパート「玉屋」のサンドイッチが最高だった。
甘めのマヨネーズが特徴で、佐世保市民のソウルフード。

大人になってからのサンドイッチは、
麻布十番の「サンモリッツ」のサンドイッチ。
テレビのADやってるときに出演者用に大量に注文して、
そこそこ大量に余らせていた。
狙い通り余らせたサンドイッチは番組が終わってAD仲間と食べるんだけど、
パンが柔らかくてほの甘くて、
何個食べても食べられる気がしていた。
とくにたまごサンドは、噛まずに飲むように食べていた。
震えるほど最高だった。

思えば、ずっと食べていられる食欲って、サンドイッチよりも懐かしい。