ダウジングとハニワットと妖怪とムーPLUS……編集制作雑記
「ムーPLUSの中の人」による編集制作雑記、今週も無事にお届けです。
2月の日数が少ないのは皆様と同様に不満なのですが、古代ローマ由来だから、もう、仕方ない。歴史の厚み。トップ画像はイメージです。他社さん本も勝手にすいません。
旧サイトからの再掲載記事ですが、「ダウジング」はやはり世代によっては「あるある」が強い。東村山市の事例は長らくダウジング情報で重用されてきたんだなと思えます。
原稿のやりとりの中で、自分の中に「吾妻ひでおさんが失踪中にガス工事の仕事をしていて、ダウジングをしている場面があった」という記憶が確かにあったんですが、「失踪日記」はじめシリーズを読み返してもいっさいそんな場面はなく、マンデラ効果ばりの偽記憶に我ながら恐怖したものです。
漫画関連でいくと、「古代戦士ハニワット」の武富健治先生インタビューもトピックです。(しれっと話をつなげる)
「ムー」2019年11月号が40周年記念号で特別ページを設けることになり、そこで3巻発売間近だったタイミングで取材企画をねじ込んだのでした。本誌ではたった2ページ、1500字企画だったので、じゃあウェブで完全版やりましょうか……というものの、再録です(ややこしい)。
「ハニワット」同人誌版からの読者として、ムー読者に武富古代ロマンを紹介しようという「誤配」意識のページです。武富作品は「鈴木先生」にしても演劇の憑依や強すぎるサイキック的感受性の描写があり、そのあとに「赤目村」とか「雨月物語」とかやってたわけですからね。お会いしてみたらネオ・パラダイムASKAも読んでるムー民漫画家さんでした。ズバリ!
「ハニワット」序盤は通称「仮面の女神」の土偶がモンスター化して善光寺に出現するんですが、(少なくとも3巻までの)作中では仮面も女神もとくに関係なく、その姿の存在として光線を出したり相撲をとったりと暴れています。仮面や女神という姿の認識と名付けも後付けでしかない。
思えば世にいう妖怪たちも姿と名前によってキャラクターめいていることから人間の仕業にすぎないのです。
(といって、また無理やり話をつなげる)
旧ムーPLUSをふくめて、すでに2年以上も続いている「黒史郎の妖怪補遺々々(ようかいほいほい)」は、郷土史や民俗資料の片隅に潜む怪異、変なものを発掘する連載です。よくわからない現象を分類したり、並べたり、愛称らしきものを調べたりすると、かすかに、その現象の姿が浮かび上がってきます。それを黒さん本人が「絵も描いて」、現世に送り出しているのです。(連載初期のものは単行本にまとまっています)
最初に聞いた企画名は「未確認妖怪」でした。……未確認動物=UMAにちなんだものですが、妖怪はそもそも未確認だし……。ただ、一般的に知られる妖怪は水木大先生の貢献もあって姿と名前とセットで固定されているものの、妖怪というのはそもそも「よくわからない」ものです。分類や整理などできないし、そのまま集めることも難しい煙のようなもの。それらを「生に近い状態で」出す……。と、聞いてみてもピンと来なかったんです。 それに、そんなものをどうやって集めるのか? 取材は? って思うじゃないですか。編集者だから、見通しもほしい。
と思ったら、黒さん、そういう「よくわからないもの」をずーーーーっと集めてる人なんですね。ネタが尽きる気配もなく、「ガングルユマタのカタパグピンザ」や「チカバク」や「某いるか」などを顕現させています。
旧サイトの記事も徐々に復刻掲載していきますので、引き続き、妖怪との出会いをお楽しみください。
今週はこのへんで。旧サイトのコンテンツをnoteの新サイトに移して、新鮮な反応がもらえると嬉しいですね。作っていただいたコンテンツを信じて、送り出すのが編集者。以上、ムーPLUSの中の人でした。
(……その週の記事で話をつなぐの、大変だな……)
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