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ふたつの異なるAI調査がQアノンの「Q」を特定/宇佐和通・MU Paranormal Headline
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今やオカルト界のみならず"お堅い"ニュースでも注視されるQアノン。その発生の謎に迫る新たな報道が…!?
◉Text =Watsu USA ◉Art=Maco Ishihara
TWO Independent AI Investigations Claim to Identify QAnon’s ‘Q’
ふたつの異なるAI調査がQアノンの"Q"の正体を特定
日本においても"国際的に最も発達した" と形容される支部の存在が確認されていたQアノン。「Qを支持する名もなき人々(anonymous)」という意味合いのQアノンは、トランプ元大統領支持派の中核グループとして今も独特の存在感を示している。2021年1月6日の合衆国議会議事堂襲撃事件でも介在は顕著だった。
今回紹介する見出しが真実なら、Qアノンのうねりを生んだ張本人が特定されたことになる。
英文的な特徴は"claim to identify"の部分。断定はできないけれども「~と主張している」という推測ベースのニュアンスが強い表現だ。
Qアノン誕生のそもそものきっかけは、2017年10月にQというハンドルネームの人物、あるいはグループが4chanというアメリカのイメージボード型SNS(画像掲示板)に登場したことだった。「アメリカ政府の機密情報にアクセスできる権限(Qクリアランス)を有する」というプロフィールで、トランプ大統領をアメリカの英雄として全面支持し、過激な言葉遣いで体制批判を繰り返す。Qの主張はトランプ支持者の間で瞬く間に拡散し、しばらくして信奉者を表す" Qアノン"という言葉が生まれた。
「ニューズウィーク」誌の2020年11月10日号の記事では、Qの正体としてトレーシー・ディアス、ポール・ファーバー、コールマン・ロジャースという3人の人物が特定されているが、彼らが行った最初の書き込みは2018年だったことがわかっている。Qのネット初登場の時期を考える限り、本当の意味での始まりではないといえるだろう。
QムーブメントはAIによって生み出されたという説もある。ただ、AIが関わったのは初期の書き込みだけだった可能性が否めず、その後は生身の人間が引き継いだと主張するリサーチャーもいる。そう考えると、「ニューズウィーク」誌の記事は時系列面で整合性がとれている。
さて、2種類のAIがQの正体として名指ししているのは「ニューズウィーク」誌の記事にも出てきたポール・ファーバー(南アフリカ在住のソフトウェア開発者)とロン・ワトキンス(アリゾナ州で連邦議会選挙に立候補した活動家)というふたりの男性だ。
もちろん、ふたりとも強く疑惑を否定しているのだが。
Qの正体はAIなのか、それとも生身の人間なのか。
すべての要素を盛り込んだきわめて綿密なシナリオが最初からあったといってしまったら、あまりにも陰謀論的だろうか。
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