パワーストーンサファイヤtop

ロイヤルブルーの守護石【サファイヤ】/パワーストーン事典

パワーストーンの力を得たいなら、その石について知ることが一番の近道です。その石はどんな鉱物で、どんな歴史や伝説を持っていて、どんなふうに愛用されてきたのか――。石のパワーの秘密を知ることで、その効果をより実感してみてください。

文=高橋桐矢

純潔と平和をもたらすロイヤルブルーの至宝

サファイヤ 青玉/Sapphire
【テーマ】知恵・思考・鎮静
【基本データ】主な原産国:ミャンマー・スリランカ・タイ/硬度:9/比重:4.0/結晶系:三方晶系
純潔と深い信仰心、平和の象徴です。青いサファイヤは結婚23周年、青いスターサファイヤが26周年、灰色のスターサファイヤが65周年、紫色のスターサファイヤは67周年の石です。
宝石言葉は、「得望」「誠実」「貞操」。

画像2

【色と形によるパワーの違い】
青いサファイヤは鎮静作用、知性を高める力があり、スターサファイヤは特に強力な守護の力を持つとされています。

【選ぶときのポイント】
内包物やひび割れは天然の証拠。透明度と色合いの美しさで選びましょう。

【使い方のヒント】
◎知性を高めたいとき ◎浮気予防に ◎冷静な判断力を得たいとき ◎不眠症に

【取り扱い上の注意】
特にありません。

【おすすめの組み合わせ】
+ダイヤモンド=お守り +ルビー+エメラルド=目標達成

来歴と伝説

画像1

強大なパワーを秘めるスターサファイア。

 紀元前から用いられてきた石です。紀元前数千年頃、石版へくさび形文字が彫るのに、ダイヤモンドに次ぐ硬さを持つサファイヤの刃先が用いられていました。
 西暦1世紀頃は、サファイヤはヒヤシンス、またはアメシストと呼ばれていたようです。宝石としての歴史はインドが古く、 古代インドではサファイヤはニラと呼ばれ、その深い青が土星と結びつけられていました。護符としてサファイヤを身につければ土星が幸運の星に変わると信じられていました。ナオラトナとして知られる9つの宝石の護符にもサファイヤが使われています。

 中世になって、「宝石の鏡」を書いたイタリアのレオナルドゥスが青い透明石ヒヤシンスをギリシャ語のサッピルス(青)に由来するサピリーネと改め、その後サファイヤと呼ばれるようになりました。やがてサファイヤは王家の高貴な青、ロイヤルブルーとして高い評価が与えられるようになりました。天のように聖なる青色は純潔の象徴であり、色欲を消すとして聖職者が身に付けるのにもっともふさわしい宝石とされたのです。十世紀の司教アンドレアスはサファイヤを、聖パウロの石としています。

 魔術師や降霊術師も精霊を従え、奇跡を起こす石として用いてきました。
ロシアのイワン雷帝もサファイヤをこよなく愛し、勇気を高め、心に喜びを与え、生命感覚を楽しませ、視界をクリアに、充血を取り、目を治療すると語っています。
 古来、目を良くする治療薬としても用いられてきました。その理由として、古代にサファイヤと呼ばれていたラピス・ラズリの銅酸化物の類似物質に収れん作用があり眼の治療に用いられていたことに由来しているという説もあります。

 特に星が現れるスターサファイヤは「運命の石」、ドイツでは「勝利の石」と呼ばれ不思議な逸話が多くあります。旅行家のリチャード・バートン卿は旅先でスターサファイヤに何度も助けられました。石を横切る三本の光のラインは「信頼」「希望」「運命」を表します。スターサファイヤは護符としての力がとてつもなく大きいので、石の持ち主がつぎつぎと変わっても、最初の持ち主のこともずっと護り続けると言われています。スリランカのシンハラ族の間では、スターサファイヤの星があらゆる魔から守ってくれると信じられています。

 15~20世紀には4月の誕生石とされてきましたが、1912年にアメリカ宝石商組合の会合で9月の誕生石と定められました。アメリカ、ギリシャの国石です。

鉱物としての特徴

 サファイヤは、1783年鉱物的にはルビーと同じコランダム(鋼玉)と判明しました。赤い色のコランダムだけがルビーと呼ばれ、他の色はすべてサファイヤとなるので、無色、ピンク、黄色、オレンジ、紫など各色のサファイヤがあります。サファイヤの青は、鉄、あるいは鉄とチタンによる発色です。蛍光を放つものもあります。

 1881年カシミールで発見された美しい青のサファイヤはコーンフラワーブルーと呼ばれ、最も美しい青の代名詞となっています。またパパラチヤと呼ばれるオレンジピンクの石は大変貴重で高価です。

 微細なルチルが含まれたものは半球のカボッションカットにすると、六条のスターが現れ、スターサファイヤとなります。

 サファイヤはダイヤモンドに次ぐ硬さを持ち、常温常圧では分解せず、成分的にも安定しています。古くから色合いを美しくするため加熱処理が行われています。現代では合成サファイヤが作られていて、強靱で透明な人工衛星の窓やLED発光素子などに使われています。

(『実践!パワーストーン効果大事典』より抜粋)

いいなと思ったら応援しよう!

ムーPLUS
ネットの海からあなたの端末へ「ムー」をお届け。フォローやマガジン購読、サポートで、より深い”ムー民”体験を!